株式会社ニコンは、シネマ向け製品シリーズ「Z CINEMA」のフルサイズセンサー搭載カメラ「ニコン ZR」(2025年10月発売)向けファームウェアVer.2.00を近日公開する予定だ。
ZR発売後初の大型アップデートとなるファームウェアVer.2.00では、映像表現の幅が広がり、撮影ワークフローも改善される。ファイルサイズを抑えられるH.265形式での動画収録時に、ガンマカーブ「Log3G10」と色域「REDWideGamutRGB」に対応し、REDのカラーサイエンスを取り入れた撮影が可能になる。
また、「高感度ノイズ低減」の度合いを選択できるようになり、撮影意図や作品のトーンに合わせた画づくりに対応する。加えて、コマンドダイヤルやファンクションボタンに割り当て可能な機能を拡充することで、主要な設定に素早くアクセスできるようになり、操作性の向上を図る。
さらに、「R3D NE」※形式での撮影時にフォーカスピーキング表示が可能になるほか、HDMI出力への3D LUT適用にも対応。撮影時のピント確認や外部モニターを使った映像確認の効率化を図る。これらの機能追加により、ZRはカラーグレーディングの自由度を維持しながら、撮影時の操作性とモニタリング環境を改善する。
※「R3D NE」は、REDのシネマカメラのカラーサイエンスをニコンのカメラで利用するために開発されたRAWフォーマット。
主な特長
軽量なH.265収録でREDカラーサイエンスに対応
H.265形式での動画収録時に、ガンマカーブ「Log3G10」と色域「REDWideGamutRGB」を利用できるようになる。
これにより、ファイルサイズを抑えたH.265形式でも、REDのカラーサイエンスを取り入れた映像制作が可能になる。滑らかな階調表現と広い色域を活用し、ポストプロダクションでの柔軟なカラーグレーディングに対応する。
また、H.265形式でのLog3G10およびN-Log撮影時には、「高感度ノイズ低減」の度合いを4段階から選択できるようになる。素材本来の質感を重視した撮影から、ノイズを抑えた滑らかな描写を求める撮影まで、作品の表現意図に応じた画づくりが可能だ。
撮影時の操作性を向上
コマンドダイヤルへの機能割り当てを拡充し、ISO感度、露出設定、ホワイトバランス(WB)、ホワイトバランスの色温度(WBK)を割り当てられるようになる。
また、Fnボタンに「3D LUT/ビューアシスト」を割り当てることで、設定をワンアクションで切り換えられる。これにより、撮影者はモニターから目を離さずに主要な設定を調整でき、撮影中の操作負担を軽減できる。
モニタリング機能の拡充と暗部のちらつき低減
このほか、撮影時のモニタリング機能や暗部の映像品質を改善する機能も追加される。
- R3D NE収録時のフォーカスピーキング表示:「R3D NE」形式での撮影時に、3D LUTを適用した状態でもフォーカスピーキングを表示できるようになり、より正確なピント確認を支援する。
- HDMI出力への3D LUT適用:HDMI映像出力に3D LUTを適用できるようになり、外部モニターでも完成イメージに近い色調を確認できる。
- 暗部のちらつき低減:フレームごとの黒レベルの変動を抑える処理により、低照度環境や暗部で発生しやすいちらつきを低減する。