15周年を迎えた「CINEMA EOS SYSTEM」

キヤノンは、同社の映像制作機器「CINEMA EOS SYSTEM」が、映画をはじめとする本格的な映像制作用のカメラ・レンズシステムとして2011年に誕生してから、2026年11月に15周年を迎えたと発表した。CINEMA EOS SYSTEMは、現在では映画、ドラマ、ドキュメンタリー、ライブ配信、企業映像、さらにはバーチャルプロダクションにいたるまで、幅広い映像制作現場で活用されている。

15周年記念ロゴ
小型化を追求した「EOS C50」
高品位な映像表現を可能にする「EOS C400」

キヤノンはCINEMA EOS SYSTEMを立ち上げてから15年間、映像制作現場と向き合い、さまざまな撮影スタイルと映像表現を支える商品・ソリューションを展開してきた。カメラとレンズの双方を自社で開発する強みを生かすことで、システム全体の小型・軽量化、優れた操作性、そして映像表現の自由度向上を追求している。これにより、映像制作者の創造性を支え、良質なコンテンツの制作に貢献してきたという。

キヤノンが映像制作市場に本格参入したきっかけは、2008年11月に発売した「EOS 5D Mark II」に搭載されたフルHD動画撮影機能が映像制作者から注目を集めたことだ。こうした市場の期待に応えるため、キヤノンは多くの映像制作者へのヒアリングを重ね、撮影スタイルや制作ワークフロー、求められる機能や操作性を徹底的に調査した。そして、写真の分野で培ってきた画づくりや光学技術をはじめ、幅広い製品の開発を通じて磨いてきたイメージング技術を生かし、映像制作者の創作活動を支える新たなシステムの構築に挑戦したという。

初号機であるデジタルシネマカメラ「EOS C300」(2012年1月発売)や、その後発売された「EOS C500」(2012年10月発売)は、小型・軽量ながら高品位な映像制作を可能にし、より多くの映像制作者に高品質な映像表現の機会を広げた。また、「EOS C500 Mark II」(2019年12月発売)、「EOS C300 Mark III」(2020年6月発売)ではモジュール構成を採用し、多様な撮影スタイルへの対応を可能にした。近年では、さらなる小型化を追求した「EOS R5 C」(2022年3月発売)や「EOS C50」(2025年11月発売)に加え、バーチャル制作をサポートするキヤノンバーチャルプロダクションシステムを展開するなど、新たな映像制作手法を提案している。

こうした歩みの中で、キヤノンはCINEMA EOS SYSTEMの製品としてシネマカメラ17機種※、シネマレンズ53機種※を提供してきた。また、CINEMA EOS SYSTEMは、世界中の映像作品やコンテンツ制作の現場で活用されており、2026年にアカデミー賞短編ドキュメンタリー賞を受賞した「All the Empty Rooms」や、2022年にカンヌ国際映画祭にてドキュメンタリー部門の最高賞を受賞し、さらにサンダンス国際映画祭でワールド・シネマ・ドキュメンタリー部門審査員大賞を受賞した「All That Breathes」などにも採用されている。

キヤノンは今後も現場の声を原点としながら、カメラ、レンズ、ソリューションをさらに進化させ、映像制作者に新たな表現の可能性を提案していくとしている。

※2026年11月4日現在。シネマレンズは、マウントアダプター(EF-EOS R 0.71×)を除く。