キヤノンは、CINEMA EOS SYSTEMのデジタルシネマカメラ4機種「EOS C400」「EOS C80」「EOS C50」「EOS R5 C」向けに、機能を拡張するファームウエアを2026年12月17日に公開する予定だ。
今回のアップデートでは、特定の色相領域ごとに色相と彩度を調整できる新機能「Multi Matrix」をEOS C400、EOS C80、EOS C50に搭載する。また、スロー&ファストモーション(S&F)モードでのAF対応フレームレートの拡大や収録待機中の音声出力、撮影時の操作性向上、対応アクセサリーの追加など、映像制作現場での運用を支援する機能を拡充する。
基本情報
対象機種:EOS C400、EOS C80、EOS C50、EOS R5 C
ファームウエア公開予定日:2026年12月17日
ファームウエアアップデート項目(12月17日公開予定)
| No. | 主な機能追加項目 | 概要 | 機種別対応 | |||
| EOS C400 | EOS C80 | EOS C50 | EOS R5 C | |||
| 1 | Multi Matrix | 16または32の色相軸に分割し、特定の色相領域ごとに色相・彩度を補正できる | 〇 | 〇 | 〇 | |
| 2 | S&Fモードでの収録待機中の音声出力に対応 | S&Fモードに設定した状態で、記録していない場合でも音声を外部出力できる | 対応済 | 対応済 | 〇 | |
| 3 | S&FモードでのAF対応フレームレートを拡大 | S&Fモードで撮影フレームレートを72p/75p/90p/96pに設定した場合もAF機能が有効になる | 〇 | 〇 | 対応済 | |
| 4 | シャッタースピードの追加 | シャッタースピードに1/8000秒の設定を追加する | 〇 | |||
| 5 | DISPレベル2の表示項目を追加 | DISPレベル2にBase ISO、クリップファイル名、ファンモードなどの表示項目を追加できる | 〇 | 〇 | 〇 | |
| 6 | アサインボタンによるセンサーモードの切り替え | 任意のアサインボタンに機能を割り当て、クロップ撮影に使用するセンサーモードをワンタッチで切り替えられる | 〇 | 〇 | 〇 | |
| 7 | レンズファンクションボタンへの機能割り当て | RFレンズのレンズファンクションボタンに任意の機能を割り当てられるようになる | 〇 | 〇 | 〇 | |
| 8 | 電子ダイヤルへの機能割り当て(シャッタースピード、絞り値) | SELECTダイヤルでシャッタースピードや絞り値を直接調整できるようになる | 〇 | 〇 | 対応済 | 対応済 |
| 9 | Logの黒レベル調整 | Canon Log 2/Canon Log 3の黒レベル(ペデスタル)を調整できるようになる | 〇 | 〇 | 〇 | |
| 10 | CVメタデータへの情報追加 | カメラから出力するCVメタデータに、ズームとフォーカスのエンコーダー値を追加する | 〇 | 〇 | 〇 | |
| 11 | 手ブレ補正が有効になる焦点距離範囲を拡大 | 焦点距離が1000mmを超えるレンズを装着した場合も手ブレ補正に対応する | 〇 | 〇 | 対応済 | |
| 12 | 新型マイクロホンへの対応 | マイクロホン「DM-E10D」(2026年12月下旬発売予定)に対応する | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 13 | 新型タイマーリモートコントローラーへの対応 | タイマーリモートコントローラー「TC-N3/TC-E3」(2027年1月下旬発売予定)に対応する | 〇 | 〇 | ||
| 14 | ストロボ撮影への対応 | EOS C50の静止画モードでストロボ撮影に対応する※ | 〇 | |||
※EOS C50で従来型の5ピン接点を備えたストロボを使用する場合は、マルチアクセサリーシューアダプター「AD-E1」が必要。AD-E1は防塵・防滴に対応する。
※表中の「〇」は今回のアップデートで追加される機能、「対応済」は従来から対応している機能を示す。空欄は今回の機能追加対象外。
機能詳細
Multi Matrix
「Multi Matrix」は、画像内の色を16または32の色相軸に分割し、各色相軸に対応する色相領域ごとに色相や彩度を補正できる機能だ。「CP(カスタムピクチャー)」機能から有効にできる。
従来のカラー補正機能では難しかった、特定の色相領域を狙った細かな調整が可能になる。スポーツ中継におけるチームカラーの再現や、ライブコマースにおける商品色の忠実な再現など、高い色再現性が求められる映像制作での活用が想定されている。
また、エリア表示機能を備え、補正対象となる領域のみ色を残し、それ以外を無彩色で表示できる。これにより、補正対象を視覚的に確認しながら色相や彩度を調整できる。