キヤノンは、リモートカメラの導入、初期設定、色合わせ、操作、保守管理までを一つのアプリケーションでサポートするPC用アプリケーション「Camera Control Center」の無償提供を2027年1月上旬に開始する。
映像制作現場では、機材の多様化による運用の複雑化や、専門知識を持つ技術者の不足などを背景に、業務の効率化や簡素化が求められている。
Camera Control Centerは、こうした課題に対応するため、これまで用途別に提供していた4種類のアプリケーションの機能を統合したものだ。キヤノン製リモートカメラに加え、デジタルシネマカメラ、業務用デジタルビデオカメラ、リモートカメラコントローラーにも対応する。ただし、利用できる機能は機種によって異なる。
4つのアプリを統合し、工程を横断した運用を実現
キヤノンはこれまで、映像制作現場におけるカメラの管理・運用の効率化に向けて、用途別に以下の4種類のアプリケーションを提供してきた。
- カメラ検索ツール:カメラの検索や初期設定に対応
- リモートカメラコントロールアプリ:PTZ(パン・チルト・ズーム)制御やプリセットの呼び出しに対応
- マルチカメラマネジメントアプリ:ファームウエアの更新やカメラの各種設定に対応
- カメラカラーマッチングアプリケーション:LUTの生成・送信やカラーチャートを用いた色合わせに対応
Camera Control Centerでは、これらの機能を一つのアプリケーションに統合。工程や用途に応じて複数のアプリケーションを切り替える必要がなくなり、導入から撮影準備、運用、保守管理までの作業を効率化できる。
新機能の追加によりカメラ運用を効率化
既存アプリケーションの機能統合に加え、新たに「画角計算機能」「マルチカメラ構成機能」「1×4クイック画質調整機能」を搭載する。
画角計算機能
キヤノン製リモートカメラの機種や被写体までの距離をもとに、撮影前に画角をシミュレーションできる機能だ。撮影対象や設置条件に応じた機材選定やカメラ配置を事前に検討できるため、機材の提案や撮影スタジオの設計作業を効率化できる。
マルチカメラ構成機能
複数台のカメラの画質設定などをシーンごとに保存し、必要に応じて呼び出せる機能だ。同じ撮影環境を再現する際に設定情報を再利用できるため、複数台のカメラを使用する現場での設定作業を簡略化し、撮影準備にかかる時間を短縮できる。
1×4クイック画質調整機能
最大4台のカメラ映像を一つの画面で比較しながら、シャッタースピード、ホワイトバランス、アイリスなどの設定を調整できる機能だ。従来はカメラごとのコントローラーで行っていた画質調整を一つの画面上で実施できるため、複数台のカメラを運用する際の作業効率向上が期待される。
Camera Control Centerは、こうした機能の統合と拡充により、カメラの導入から撮影準備、運用、保守管理までのワークフローを一元化する。複数台のカメラを使用する映像制作現場において、準備時間の短縮や運用負荷の軽減に貢献するとしている。
なお、同アプリケーションは、2026年11月18日(水)~20日(金)に幕張メッセで開催される「Inter BEE 2026」のキヤノンブースでデモ展示される予定だ。
※対応機種および利用できる機能は機種によって異なる。詳細はキヤノン公式サイトを確認のこと。