Instamic社は、米国カリフォルニア州で創業されたスタートアップ企業で、現在は米国とスウェーデンに拠点を構えている。「ビデオクリエイターが、可能な限り小型かつ高性能なワイヤレスマイクで人生の質感をとらえる」というビジョンのもと、同社は超小型・防水設計で衣服に容易に装着可能なユニットに、32ビットフロート録音機能を搭載した高品質なワイヤレスマイクを開発・販売している。
携帯性、音質、直感的なアプリ操作が高く評価されており、アクションスポーツや結婚式、映画制作現場など過酷な録音環境においても理想的なソリューションを提供している。
ズームは、2024年12月にInstamic社の買収に向けたMOU(基本合意書)を締結し、その後、諸条件の協議および買収手続きを進めてきた。そして今回、2025年7月1日付でInstamic社の全株式の取得を完了した。
本件を通じて、ズームはInstamic社の先進的な技術と知見を取り入れ、既存製品との相乗効果を活かしながら、製品ラインアップの拡充および市場競争力のさらなる向上を図っていくとしている。
ズームの代表取締役CEOである工藤俊介氏は、次のようにコメントしている。
工藤氏:私たちは、カリフォルニアを拠点とする小さなスタートアップとして、市場で最も魅力的なワイヤレスマイクの一つを創造したInstamicの軌跡を追ってきました。現在の競争の激しい市場において、Instamicは、伝統的な送信機・受信機モデルから脱却し、機能豊富なマイクとして際立った存在となっています。
Baggio氏:Instamicの最初のプロトタイプを開発するために、私は1年間の貯蓄、汗、そしてリスクを注ぎ込みました。素晴らしいものが形になりつつあると感じる一方で、一人では成し遂げられないことも理解していました。ZOOMとの提携により、Instamicの開発は加速し、堅固な販売網とサプライチェーンへのアクセスが可能となることで、私たちは次なる成長の扉を開くことができるのです。
また、ズーム取締役ファウンダーの飯島雅宏氏は次のようにコメントしている。
飯島氏:InstamicをZOOMファミリーに迎えることは、急成長を遂げるワイヤレスオーディオ録音市場への本格的な進出に向けた、極めて戦略的かつ意義深い一歩です。
Instamic製品は2025年秋より北米市場での販売を開始し、2026年からは全世界への展開を予定している。2025年12月期におけるズーム社への業績への影響は軽微だとするが、将来的な競争力強化につながる取り組みと認識しており、今後開示すべき重要な事項が生じた場合には、速やかに公表するとしている。
ソニーブースにおける主要な注目点は、発売予定のフルサイズイメージセンサー搭載Cinema Lineカメラ「FX2」であると事前に予想されていた。しかし、空間再現ディスプレイのデモンストレーションがその予想を上回る注目を集めた。このデモンストレーションは、立体視映像の経験がある来場者、特に多くの映画関係者から高い関心を引きつけた。
展示された空間再現ディスプレイには、27インチの「ELF-SR2」、15インチの「ELF-SR1」、そして米国で初公開となる75インチのプロトタイプモデルが含まれていた。特に75インチのプロトタイプモデルの映像は、その没入感で驚きを与えた。このディスプレイはメガネ不要で、裸眼で複数の視点から自然な空間を再現する。
ソニーの空間再現ディスプレイは、当初45°の傾斜でパネルを設置する形式であった。しかし、ELF-SR2については2024年10月29日に公開されたSDK 2.4.0により垂直設置が可能になった。また、マルチディスプレイ設定にも対応し、複数のディスプレイを連結して使用できるようになった。一方、75インチのプロトタイプモデルは、巨大な単一ディスプレイによりフレームなしでの表示を実現していた。
従来のソニー空間再現ディスプレイは、視線認識センサーを備え、このセンサーで人物の位置を認識し、それに基づいて映像を出力する仕組みを採用している。これは75インチ空間再現ディスプレイにも同様に適用されており、内蔵されたカメラが視聴者を捉え、立体的な映像をディスプレイに表示する原理は共通である。
75インチモデルのパネルには8K解像度のものが使用されており、リフレッシュレートは60Pである。今後、製品化に向けて必要な変更点が生じる可能性があり、それらは開発段階で検討される見込みである。
一方、27インチの空間再現ディスプレイを使ったデモコーナーでは、VENICEエクステンションシステムMiniのカメラヘッド2台を並列に配置した3D撮影と連携して展示された。これにより、リアルタイム性と奥行き感のある映像表現が可能になっていた。
ソニーは今回のデモにおいて、空間再現ディスプレイの制作ワークフローについて、撮影から視聴に至るまでのトータルソリューションを提案した。このソリューションは、ステレオスコピックデータで撮影された映像のリアルタイムモニタリングを可能にし、収録・編集後のカット単位での確認やプレゼンテーションでの活用を想定している。
立体映像の制作では、カメラの高速な動きが視聴者に不快感を与えるといった問題が指摘されていた。しかし、ロボットアームの導入により、これらの問題は克服されつつある。ロボットアームは、被写体に対する適切なモーション制御を可能にし、立体映像における酔いの発生を抑制する。
さらに、この技術は、被写体との奥行き感、ボケ具合、解像度、ピント調整といった要素をリアルタイムで監視しながら空間コンテンツを制作することを可能にしている。このようなリアルタイムでの映像処理能力は、特にライブプロダクションの分野において、その活用が期待される。
ステレオスコピック(立体視)映像の撮影は、視差の問題などから難易度が高い。ソニーのソリューションは、撮影中にリアルタイムで映像を確認できるモニタリング用途を重視しており、これにより制作過程での課題解決を図っている。最終的な出力物は、従来の3D映画と変わらない形式である。
ソニーは、今年4月に開催されたNAB 2025において、VENICEエクステンションシステムMiniを展示した。このシステムは、様々なアクセサリーメーカーとの連携を強化しており、Cine Gearのソニーブースでは、Bright Tangerineなどのエコシステムが展示された。
NAB 2025において、VENICEエクステンションシステムMiniのヘッドは単体で展示され、グリップなどのアクセサリーは付属していなかった。しかし、Cine Gearのソニーブースでは、このVENICEエクステンションシステムMiniのヘッドが、サードパーティ製アクセサリーとの連携により機能拡張が進められていることが示された。
これは、ユーザーからの多様な要望に応えるため、アクセサリーメーカーがカスタマイズの可能性を追求し、ソニーとの協業を通じて実現に至っている状況である。
ソニーブースでは、来場者がSECOND REEF社製「Coral Anamorphic」レンズを装着し、特定の映像ルック(質感や色彩)を体験しながら撮影できた。これは、VENICEエクステンションシステムMiniが発表から短期間で実用的な運用環境が整備されつつあることを示している。
ソニーのFX2は、CINEGEARで初めて公開された。国内では、日程限定でソニーストアにて試用機会が設けられているが、2025年8月の発売を控える中、来場者は展示された実機に触れることができた。
展示機にはG Masterのズームレンズと単焦点レンズが組み合わされていた。FX2の主な特徴の一つは、FX3やFX30には搭載されていなかったビューファインダーである。ソニーは、動画撮影に最適なビューファインダーについて検討を重ね、任意の角度で固定でき、かつ目を離した状態でも内部を確認できる新しい視野角を実現した。このビューファインダーを実際に覗くことで、その使いやすさを体感できるだろう。なお、展示機に取り付けられたビューファインダーの向きは、用途に応じて変更可能である。
FX2のチルト式電子ビューファインダーは、必要に応じてアイカップを取り外したり左右反転させることで左右どちらの目でも使用できるように変更できる設計である。これはユーザーの利き目に応じて最適な視認性を確保するためである。
ビューファインダーは368万ドットOLEDを採用し、デジタル一眼カメラ「α7 IV」に近い仕様を実現しており、ユーザーに高品質な視覚体験を提供する。また、FX3と共通のインターフェースを採用しているため、サイズ感やボタン配置に変更はなく、既存ユーザーも直感的に操作できる。下部に2つのネジ穴が設けられている点も特徴である。
新機能として、ホーム画面が「BIG6」に更新され、より直感的な操作が可能となった。さらに、Fixed、Variableというスローモーション設定が追加されている。これは従来のS&Q(スロー&クイック)とは異なり、VENICEやBURANOと同様に1つのモード内で固定と可変のフレームレートを切り替えられる機能である。これらのユーザーインターフェースの改善点は、実機に触れることで確認できるだろう。
FX2は、静止画と動画の両方に対応しており、そのデザインも高く評価されている。また、希望小売価格が税込416,900円という点も魅力の一つである。
Arthur Holmは、スペイン・バルセロナを拠点とするハイエンドな会議関連機器を製造しているオーディオブランドだ。電動昇降式ディスプレイや電動昇降式マイクなど、会議室・コントロールルーム・議場向けの最先端ソリューションで世界的な評価を確立している。
Arthur Holmは、スカンジナビアのデザイン哲学と地中海の技術的創造性を融合させた製品設計を特徴としており、アルミニウムとガラスによるミニマルで洗練された外観と、業務用としての堅牢性・信頼性を兼ね備えている。すべての製品はスペイン国内で設計・製造されており、卓越したクラフトマンシップと高い品質管理によって、国際的なプロフェッショナル市場に向けた価値を提供し続けている。
Arthur Holm取り扱い製品はオーディオブレインズ代々木ショールームで体験ができるようになる予定だ。またオーディオブレインズ代々木ショールームは完全予約制で、昨年7月より取り扱いを開始したK-array、KGEAR、KSCAPEブランド製品を含め様々な海外オーディオメーカー製品を体験できる。
豊富なカラーバリエーションが揃ったOP/TECHのカメラストラップのベストセラーモデルだ。先端のコネクターは「アジャスタブル」となっている。発売中のカラーに加え、チャコールが新発売となる。長さは96.5-111.8cm。
E-Zコンフォートストラップは、ミラーレスカメラなどの軽量なカメラ用のシンプルなストラップだ。先端のコネクターは「3/8インチウェビング」となっている。発売中のカラーに加え、オーシャンブルー、チャコール、オリーブグリーン、カベルネが新発売となる。長さは55.9-111.8cm。
世界で初めて最高速1/4000秒のシャッター速度を実現したニコンFM2は、露出制御に関してはTTL露出計連動のマニュアル機であった。ここは兄弟機である電子制御シャッターのニコンFEにもいずれ1/4000秒のシャッターが搭載されるであろうと考えるのは、当然の成り行きである。そんな市場の期待に応えて1年後の1983年に発売されたのがニコンFE2である。
ニコンFM2の項で述べたように、米国のスポーツ記者の要望から、ストロボ同調速度を高速化する目的でスクエア型フォーカルプレンシャッターの幕の軽量化に着手したのだが、そのための試作は、実はニコンFEのボディを流用して行ったのである。
ところが実際にはマニュアル機のニコンFM2への組み込みが先行した。なぜだろうか?その答えとしては、順番からいってニコンFMの後継機の開発が先行していたというのが実情のようだ。1977年のニコンFMの発売以来電源スイッチの関連とか多重露出の操作部などのマイナーチェンジを重ねてきたのだが、それらは主として兄弟機のニコンFEと操作系を共通化するような部分であった。そのような改良をまとめて盛り込んだ後継機の計画が早くから進行していたのだ。一方でニコンFEの方も後継機の計画があったのだが、そこに1/4000秒を盛り込むと時間がかかる。少しでも早く高速化一番乗りを果たすために先行しているニコンFM後継機にまずは盛り込んだというような事情があったのではなかろうか?
と、いうことで高速シャッター機の二番手としてニコンFE2が世に出たのである。なお、ニコンFE2のストロボ同調速度は1/250秒で、ニコンFM2からNewFM2への進化を先取りしている。しかし、ニコンFM系のように羽根の材料や加工が途中で変わることはなく、すべてハニカムパターンを施したチタン材であった。
ニコンFEからの主要な変更点としては、高速シャッターの他にTTL調光機能の追加がある。撮影中にフィルムの感光面からの反射光を検出し、その情報で専用のストロボの発光を止めるものだ。外光式のオートストロボにくらべ撮影レンズを透過した被写体光で制御するので撮影レンズの画角に影響されず、より正確な調光が可能になるのだ。
実はこの機能はニコンではフラッグシップ機のF3で最初に実現され、1982年のニコンFGにも組み込まれているので、ニコンFE2は3番目ということになる。同じTTL調光のシステムでもF3のものとFGのものとでは規格が異なっており、互換性はないのだが、ニコンFE2ではFGのものを継承した。ニコンF3のように定常光と共通の受光素子を使うものではないので、TTL調光のためにカメラのミラーボックス底部にフィルム面に向けた専用のSPD受光素子が設けられ、ホットシューにはストロボとの信号をやり取りするための接点が追加された。
カメラの裏蓋と交換してセットした日付のデータをフィルムの背面から写し込むデータバックが一眼レフの付属品として供給されるようになったのはオリンパスOM-1あたりからのことである。手動でダイヤルをセットしていた日付データはやがて内蔵したクォーツ時計で自動的に変更されるようになり、LEDや液晶を移し込むように変わってきた。ニコンでもF2用に「データバックのロールスロイス」と呼ばれた大がかりなMF-10、MF-11を出したことがあるが、これはむしろ学術撮影などの特殊用途のものと考えるべきだろう。一般用としてはニコンFM/FE用のMF-12が最初であった。クォーツ時計を内蔵して日付を自動的に変更する形式のものだが、データを写し込むシグナルをボディ側から受け取るのにシンクロターミナル(PCソケット)を利用している。撮影がなされてシンクロ接点がオンになったときにフィルム背面から写し込むわけだ。そのため、データバックから巻き戻しノブをまたいで前面のシンクロターミナルに接続するケーブルが付属していた。シンクロターミナルをデータバックが占有してしまうため、ストロボをここに接続することができなくなるが、当時はホットシューで接続するクリップオンタイプのストロボが主流となっていたため、大きな問題とはならなかった。
しかし、このケーブルはいささか邪魔である。特にフィルム巻き戻し時にはケーブルをシンクロターミナルから外して巻き戻しクランクを操作しなくてはならない。そこでニコンFM2からはボディダイカストのフィルムレール外側にデータバック専用の接点を設け、この接点を介して写し込みの信号を送るようにした。ニコンFE2もそれに倣ったのである。
ニコンFE2は、FEに最高速1/4000秒のシャッターを組み込んだだけのモデルと思われがちだが、よくよく見ると意外と多くの変更がなされている。いくつか挙げてみよう。
ニコンFEまではシャッターボタンにかぶせ式ケーブルレリーズ用の外ねじと、一般のケーブルレリーズ用のテーパーねじの両方が設けられていたが、これがテーパーネジのみとなった。フラッグシップ機でもニコンF2では外ねじであったものがニコンF3ではテーパーねじになったので、もう外ねじの必要はないと判断したのだろう。その代わりシャッターボタンの径は大きくなって押しやすくなった。
シャッターボタンについてはもう一つ、電源スイッチがレバースイッチに加えてシャッターボタン半押しでオンになり、一定時間経過するとオフになるタイマースイッチが組み込まれている。これはモータードライブMD-12から採用され、その後のカメラに続々と採用された。
ニコンFEではレンズマウント周囲の露出計連動レバーが、小ボタンを押すことで非Aiレンズの絞りリングと干渉しない位置に退避することができるようになっていたが、この機構は廃止され連動レバーは固定となった。ニコンFM2でも同様である。そのためAi改造していない非Aiレンズは使えなくなった
フィルム感度ダイヤルは操作が変わった。ニコンFEではフィルム感度設定時にはロックボタンを押しながらダイヤルを回し、露出補正をする際はダイヤルの外側を持って持ち上げながら回すという操作だったのだが、ニコンFE2では逆にフィルム感度設定持にはダイヤルを持ち上げ、露出補正時にはロックボタンを押すというものに変わった。恐らく露出補正の方が頻度が大きいので操作しやすくしたということなのだろうが、どちらが良いのか意見が分かれるところであろう。ともあれ両機種を混用するときには注意が必要である。
その他、背面のメモホルダーが金属から樹脂になったり、セルフレバーの形状が変わったりと細かいところで変更がされている。
豊田堅二|プロフィール
1947年東京生まれ。30年余(株)ニコンに勤務し一眼レフの設計や電子画像関連の業務に従事した。その後日本大学芸術学部写真学科の非常勤講師として2021年まで教壇に立つ。現在の役職は日本写真学会 フェロー・監事、日本オプトメカトロニクス協会 協力委員、日本カメラ博物館「日本の歴史的カメラ」審査員。著書は「とよけん先生のカメラメカニズム講座(日本カメラ社)」、「ニコンファミリーの従姉妹たち(朝日ソノラマ)」など多数。
オークションは、「Leica I」の誕生から100年を迎える今年、世界各地でセレブレーションを展開しており、イツ・ウェッツラーのライツ・パークにて行われたライカ100周年記念イベントの一環。
技術革新・文化的意義の双方において、写真はこの100年間で急速に発展を遂げてきた。1925年に世に送り出された世界初の量産35mm判カメラ「Leica I」はこの絶頂期の幕開けとなったのだ。1925年に生産が開始される前に、ライカカメラ社(前身はエルンスト・ライツ社)はいくつかのプロトタイプ(シリアルナンバー 101~125のいわゆる「Leica O-series」)を製造していた。
これらの「Leica O-series」のうち十数台の存在が今日でも知られており、写真史の金字塔として、またフォトジャーナリズムの先駆者として、現在ではコレクターの間で非常に人気が高い。ウェッツラーにてオークションに出品された「Leica O-Series No. 112」もそのひとつだ。
「ライツ・フォトグラフィカ・オークション」の代表であるアレクサンダー・セドラック氏は、次のように述べている。
セドラック氏:「Leica I」誕生100周年という記念すべき年に「Leica O-series」を出品することは、私たちのオークションハウスにとって本当に特別な機会です。この特別な「Leica O-series」は、製造後にオスカー・バルナック2が受け取ったものですから、なおさらです。
「Leica O-series」が現代写真に与えた影響は、いくら強調しても足りないほどだという。
セドラック氏:これらのプロトタイプは先駆的な「Leica I」―フォトジャーナリズムを新たな領域へと導き、当時は贅沢な趣味だった写真をどこにでもある現象へと変貌させた存在―の開発に用いられたのです。
推定落札価格150万~200万ユーロであった「Leica O-series No. 112」は今回の「ライツ・フォトグラフィカ・オークション」にて720万ユーロ(落札手数料を含む)で落札された。
セドラック氏:この歴史的にも特別な逸品にふさわしい価格です。
これにより「Leica O-series No. 112」は史上2番目に高額で落札されたカメラとなった。世界記録は、2022年6月に開催された第40回「ライツ・フォトグラフィカ・オークション」にて落札された「Leica O-Series No.105」の1440万ユーロ(落札手数料を含む)だ。
市場で好評を得た17-28mm F/2.8 Di III RXD(Model A046)が進化し、第2世代「G2」モデルとして16-30mm F/2.8 Di III VXD G2(Model A064)が誕生した。ズーム倍率を拡大しながらも、軽量・コンパクトな設計を維持し、高画質を実現した。
さらに、AF性能を向上させるとともに、最新のレンズデザインにアップデートし、操作性を高めている。また、レンズに動画・写真撮影用の実用的な機能を割り当てられるTAMRON Lens UtilityTMにも対応する。16-30mm F2.8 G2は、初代の機動力と実用性を継承しながら、広角撮影の可能性をさらに広げた。超広角ならではの表現を存分に楽しめる。
また、16-30mm F2.8 G2の登場で、既存の標準ズーム28-75mm F2.8 G2(Model A063)、望遠ズーム70-180mm F2.8 G2(Model A065)とともに、第2世代「G2」大三元レンズのラインアップが完成した※。16mmから180mmまでの焦点距離をシームレスにカバーし、あらゆるシーンに対応する。携帯性と利便性に優れたG2大三元シリーズだ。
※70-180mm F2.8 G2ニコン Z マウント用は未発売(2025年6月現在)
焦点距離 | 16-30mm |
明るさ | F2.8 |
画角(対角画角) | 107°2′-71°35′<35mmフルサイズミラーレス一眼カメラ使用時> |
レンズ構成 | 12群16枚 |
最短撮影距離 | 0.19m(WIDE)/0.3m(TELE) |
最大撮影倍率 | 1:5.4(WIDE)-1:7(TELE) |
フィルター径 | φ67mm |
最大径 | φ74.8mm |
長さ | 101.8mm(ソニー Eマウント用)、103.9mm(ニコン Z マウント用) |
質量 | 440g(ソニー Eマウント用)、450g(ニコン Z マウント用) |
絞り羽根 | 9枚(円形絞り) |
最小絞り | F16 |
標準付属品 | 花型フード、フロントキャップ、リアキャップ |
対応マウント | ソニー Eマウント用、ニコン Z マウント用 |
本記事では、年内に出荷される予定のURSA Cine Immersiveについて、NAB 2025などを始めとする実機が展示された国内外のイベントやWWDC 2025等で公開された情報に基づき、現在判明しているカメラの仕様やワークフローなどについての最新情報を整理してお届けする。
Blackmagic Design URSA Cine Immersiveは、アップルの空間コンピューティングデバイスであるApple Vision Pro(以下:AVP)向けのApple Immersive Videoを撮影するために、アップルとBlackmagic Designにより2年余りの歳月をかけて開発されたイマーシブ(VR)シネマカメラだ。
撮影されたコンテンツは高品質な180°3DVR フォーマットのApple Immersive Videoの要件を満たすことで、2Dメディアでは得られることのない、あたかもその場にいるような没入感や臨場感を視聴者に与えるものとなる。
URSA Cine Immersiveは、2つの12Kのイメージセンサー、デュアル固定レンズにより、180°強(210°と思料する)の広視野角と立体視を実現している。各12Kのイメージセンサーは、いずれもURSA Cine 12K LFやPYXIS 12Kと同じイメージセンサーを搭載している模様だが、カメラの内部構造は異なっている。URSA Cine Immersiveでは、2つの8Kのイメージサークルを使用して、AVPのために片目8K(8160×7200)で撮影をおこなう。
非常に高速なイメージセンサーの読み出しが可能となっており、毎秒90フレームの記録と同時に、2つのイメージセンサー間では、ピクセルレベルの同期がおこなわれる。高解像度や高フレームレート、同期撮影は、AVPにおける高度な没入感と立体感を得るために必要な要件となっているのだ。
レンズ間のベースライン(基線長)は、人間の瞳孔間距離(IPD)の平均値に基づいて算出されており、64cm程度であるものと思料する。ベースラインは可変ではなく固定だ。推奨される撮影距離は1m以上だ。
絞り(おそらくf4程度)、焦点等はレンズ特性に沿って最適な値に選択、固定されており、AVPでどのように映像を展開、再生させるかを想定して、工場出荷時に適切にキャリブレーションされている。
アイリスは固定されているから、露出を制御する方法はシャッターアングルとISO、NDフィルターとなる。ネイティブ ISOは、800。NDフィルターは、レンズの両脇に格納されており、2段、4段、6段、8段の電動NDフィルターが用意されている。プラス、またはマイナスボタンを押すことで調整できる。
因みに、フレームレートや解像度は変更できない。
レンズの色収差性能は非常に優れているものと観察できた。円周の端の部分でも、パープルフリンジは見当たらなかった。
ただし、RAWファイルを運用していく過程においては、当然、ノイズリダクションやシャープネスの適用は肝要であるものと思う。
コーデックは「B-RAW Immersive」と呼ばれるもので、従来のブラックマジックデザインのB-RAW(Blackmagic RAW)ファイルの拡張版であり、16ストップ ダイナミックレンジを保持する。2眼のレンズの映像が、1つのB-RAW Immersiveファイルに記録され、カスタムキャリブレーションされたレンズのパラメータも、同ファイルに反映される。
圧縮率は、12:1、8:1、5:1、3:1の4種類あり、照度が十分である場合は12:1の圧縮率が、画質とデータ使用量の観点から最適なものと推奨されている。Apple TV+で公開されているApple Immersive Videoの既存のコンテンツも、主に12:1の圧縮率で撮影されている模様だ。
ピクセルノイズなどを排除したい思惑で撮影する場合は、5:1、3:1などを利用する選択肢もある。
UIとしては、LCDスクリーンが左右の側面にそれぞれ配置されており、そのどちら側からでもカメラをコントロールすることができる。スクリーンには、180°魚眼レンズのプレビューが表示され、映像がモニタリングできる。
表示される円は180°の視野角をあらわし、中央の四角のガイドラインはヘッドセット(AVP)のおおよその視野を表している。撮影時のフレーミングの際には、映像にカスタムフレームガイドを重ねることで、AVPを装着して見る時のアクティブピクチャー(中心部分の被写体の配置)の見当をつけることができる。
「水平」を選択すると、ジャイロデータに基づいた水平線が表示される。オーバーレイをオフにすると、グリッドなしの状態で表示される。左目と右目の映像を切り替えたり、ズームインすることも可能である。ホワイトバランスや露光の過不足等の情報を表示するなど、タッチスクリーンによって、直感的な操作が可能になっている。
外部で映像をモニタリングする場合は、カメラからSDI信号をDaVinci Resolveに送出することで、リアルタイムモニタリングが可能となる。カメラから直接AVPへのストリーミングも予定されている。
ストレージとしては、8TBのメディアモジュール(M2モジュール/SSD)が付属しており、16K 90fps、12:1圧縮を選択した場合、記録可能時間は約1時間30~40分程度になる模様だ。メディアモジュールは、16TBも開発される予定である。Blackmagic URSA Cine 17Kなどは、CF Expressカードも利用できるが、URSA Cine Immersiveに関しては、使用できるという情報はない。
撮影データの移行に関しては、10Gのイーサネットケーブルから、メディアモジュールをネットワーク接続ストレージのようにリモートでマウントして、カメラから直接ファイルにアクセスすることができる。
あるいは、メディアモジュールをカメラから抜き出して、Blackmagic Media Dockに差し込み、作業することも可能である。その場合、クラウドストアへの移行も容易となる。
バッテリーは、BマウントやVマウントの24Vが使用できる。カメラの電源としてだけでなく、カメラに接続できる他のアクセサリーにも給電することができる。
カメラ上部には、WiFi アンテナが配備されている。
オーディオ機能としては、前面にステレオオンボードマイクがあり、これを利用すれば、撮影中の音声を空間オーディオ用の外部収録のアンビソニックスマイクの音源と同期させるのに役立つだろう。
背面にはXLR入力が2つあり、カメラ内にステレオオーディオを入力することができる。空間オーディオを利用する場合は、別途、独立したレコーダーが必要になる。
URSA Cine Immersiveは筐体がかなり大きいものの、絞りやフォーカスの設定も不要なので、思いの外、ワンオペも十分可能なものと考えられる。
Apple Immersive Videoは、非常に高画質かつ自然な立体感と没入感が形成されていることが特徴であるが、それには映像パイプラインのシンプルなプロセスや画期的な処理方法も寄与しているものと言える。基本的に、ポストプロダクション編集は、Macでのみおこなえ、DaVinci Resolve V20(カメラに同梱される予定のDaVinci Resolve Studio Immersive Edition)を用いることになる。(DaVinci Resolveのイマーシブビデオ機能は現在プライベートベータ版とされており、URSA Cine Immersiveがリリースされるまで、DaVinci ResolveV20には正式にはサポートされていない。)
そもそも、従来のVR動画や3D映像制作においては、かなり複雑なワークフローが必要とされていた。ところが、URSA Cine ImmersiveにおけるApple Immersive Videoでは、撮影からポストプロダクション編集を経てデバイス(AVP)へデリバーするまでの制作パイプラインにおいて、一貫してB-RAWファイルに保存されたメタデータ(レンズキャリブレーション情報等含む)に基づいて運用され、ステレオ調整やステッチングの必要もなく、シンプルなワークフローを実現している。
従来、VR180のデュアルフィッシュアイの映像は、エクイレクタングラー(正距円筒図法)に変換する必要があり、この投影変換がシャープネスや解像感を損なう品質の低下を招く一因となっていた。また、時間的にも不効率なプロセスと考えられていた。
Apple Immersive Videoでは、従来のサイドバイサイド形式のステレオフォーマットの代わりにMV-HEVCを採用している。
URSA Cine Immersiveでは、撮影時に工場出荷時のキャリブレーション情報がB-RAW Immersiveファイルにメタデータとして埋め込まれ、それがDaVinci Resolveに引き継がれる。従来のVR180の方法とは異なり、DaVinci Resolve編集中には映像をレンダリングすることなく、その替わりに、AVP向けの最適な設定を備えたメタデータが埋め込まれたMV-HEVCのファイルを出力することができる。
ファイルに付与されたメタデータを利用して、visionOSがビデオをライブレンダリングすることで、AVPにおいて片目それぞれに8Kを表示するという画期的な出力方式が採用されているのだ。つまり、このワークフローにおいては投影変換は一度だけ行われるのである。
DaVinci Resolveのプロジェクト設定で「Apple Immersive Videoのワークフローを有効にする」をオンにすると、プロジェクトとタイムラインが準備される。B-RAW Immersiveファイルを読み込むと、3Dアイコンが表示され、タイムラインがステレオタイムラインとなる。クリップをタイムラインに追加すると、イマーシブビデオのための様々な機能がアクティブになるという流れだ。
カラーページの3Dパネルでは、左目と右目を切り替えたり、サイドバイサイド、(左右)、あるいはトップアンドボトム(上下)などのプレビュー表示モードを選択、変更することができる。
片方のレンズのみにフレアや汚れが発生していた場合などは、VR視聴のクオリティが低下することがあるが、修正が必要な際に、左右の目を切り替えながら作業ができるので有用である。デフォルトでは、左目が表示されている。
また、「エッジ(フレーム)マスク」というオーバーレイがついており、隣り合わせたデュアルレンズの映り込みをマスキングしたり、境界線をぼかすことができる(エッジブレンド)。
URSA Cine Immersive用のプロジェクト設定では、エディットページのタイムラインのトラックにおいて、映像と音声の間に「バックドロップ」という新しい種類のトラックができた。これは前方の180°以外の背面の真っ黒な部分に表示やエフェクトを入れることできるものであり、USDファイル(3Dのファイル形式)に対応する。
タイトルやキャプションを使用する場合は、テキストクリップを用いる。「コンバージェンス(収束)」のパラメータにより、シーンの奥行き内における配置を調整できる。
光学レンズデータやジャイロセンサーによるモーションデータは、右クリックによってタイムラインに表示される。ジャイロセンサーは、Ursaカメラ全機種に搭載されているが、メタデータファイルに記録される撮影時のモーションデータを解析することで、激しい動きが検知され、タイムラインにグラフ表示される。また、VR酔いのアラートを無視して使用しようとすると、AVP側でファイルの再生が拒否される仕組みになっている。いずれにせよ、基本的には、三脚を用いて、カメラを水平に設置した据え置きの撮影が推奨されている。
DaVinci Resolveのイマーシブ編集では、エディットページのタイムラインにおいて、エフェクトやトランジションがサポートされている。「visionOS Effect」のチェックボックスをオンにすると、それらは、書き出し時にベイクされるのではなく、イマーシブビデオファイルにメタデータとして付与され、AVPでリアルタイムレンダリングされる。
DaVinci Resolveのカラーモードのノードベースのワークフローを使って、イマーシブビデオのカラーグレーディングをおこなう場合、Apple Immersive Video用のカラースペースはDaVinci YRGBカラーサイエンス、タイムラインにはDaVinci Wide Gamut Intermediate、出力カラースペースはP3D65、HDRガンマはST2084を使用する。AVPでは108nits(108カンデラ/平方メートル)までのnit値(単位面積の明るさ)で表示されるため、変換のプロセスとしては、一旦、1000nits(1000カンデラ/平方メートル)から250nits(250カンデラ/平方メートル)にトーンマッピングして、マスモニでカラーグレーディングをおこなった後に、AVP用に108nits(108カンデラ/平方メートル)に再度トーンマッピングして書き出すことが推奨されている。
また、DaVinci ResolveとFairlightでは、Apple Spatial Audioについてもサポートされる。
今後も、様々なイマーシブ対応機能がDaVinci Resolveに追加される予定となっている。
処理マシンについて言及すると、イマーシブビデオの運用や処理において、現状、編集やレンダリングでは、Mac Studio M3 Ultraの最上位クラスが推奨されている。レンダリングには、撮影した尺の3~4倍の時間が掛かるものと見られる。カラーグレーディング等の処理には、M4 14~20コアのCPUのマシンが必要になるものとされている。
また、アップルから提供されているアプリ Apple Immersive Video Utilityを使えば、制作プロセスの過程で、適宜、Apple Immersive Videoを出力して視聴(確認)することができる。
制作中の作品をプレビューしたい場合は、低品質のHEVC MP4 ファイルと、撮影時にカメラで生成されたApple Immersive Media Embedded (AIME) メタデータファイルをインポートできる。あるいは、完成したApple Immersive Video Universal(AIVU) ファイルを配信仕様のクオリティで書き出すことも可能だ。
リモートHLSストリームとして、Apple Immersive VideoをAVPにストリーミングすることもできる。この場合、AVPでローカル再生されるのではなく、Macからストリーミング再生される形となる。
最終段階では、アップルのCompressorで配信用のファイルを、エンコードしてパッケージ化する。
URSA Cine Immersiveは現在予約受付中であり、国内での価格は¥4,998,000(税込価格)。年内、早ければ夏頃に予約順に出荷される予定だ。
カメラ本体以外に、付属品としては、8TBのメディアモジュール、バッテリー、マウントプレート、トップハンドルとベースプレート、AC電源、ペリカンケースなどが含まれる模様だ。
尚、最終的な量産モデルや正式なソフトウェアのリリース後には、仕様が変更になる可能性がある。
Blackmagic Designでは、URSA Cine Immersiveのためのハンドブック(撮影編、DaVinci Resolve編)を準備中とのことである。
映画「トップガン マーヴェリック」で監督を務めたジョセフ・コシンスキーと、ブラッド・ピットが主演する映画「F1/エフワン」が現在注目されている。この作品において映像業界で特に話題となっているのは、オスカー受賞経験を持つ撮影監督クラウディオ・ミランダ氏が、Appleオリジナル映画「F1/エフワン」の撮影でソニーと共同開発したプロトタイプカメラを使用した点である。このカメラは、映画制作における技術革新の一例として認識されている。
この4KカメラはF1レーストラックでの高速撮影に特化して設計され、過酷な環境下でも映画品質の映像記録を可能にした。この特注カメラは、「F1/エフワン」の映像表現に大きく寄与している。
映画「F1/エフワン」はすべて実写で撮影され、その映像はスピード感、躍動感、そして迫力をリアルに表現している。F1レースは振動や砂、石の飛散に加え、高速走行と減速による加速度といった過酷な環境下で行われる。このカメラは、時速200キロメートル以上で走行する実際のF1カーに搭載され、撮影が敢行された。
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2025年6月27日、映画「F1/エフワン」の公開に際し、アメリカ・ロサンゼルスのチャイニーズ・シアターにおいて、ソニーの現地法人ソニー・エレクトロニクス社主催によるスクリーニングイベントが開催された。まずはそのイベントの様子から紹介しよう。
このイベントの主要な招待客は、ASC(American Society of Cinematographers)のメンバーやその関係者、撮影監督、レンタルハウス関係者など900名ほどが参加した。
映画上映後、ジョー・コシンスキー監督、撮影監督のクラウディオ・ミランダ氏(オンライン参加)、そしてファーストカメラアシスタントのダン・ミン氏が登壇し、質疑応答セッションが実施された。
アフターパーティーはASCクラブハウスにて開催された。会場では、映画「F1/エフワン」の撮影に用いられたプロトタイプカメラが展示され、リモート操作によるカメラヘッドの回転が可能だった。来場者は、このカメラを間近で観察し、実際にリモート操作を体験することができた。ソニーのエンジニアも同席し、来場者の質問に対応するほか、クリエイターの意見を傾聴した。
今回のカメラ開発は、撮影現場からの具体的な要望に応える形で、ソニーの技術とエンジニアのサポートによって実現された。
ハリウッドをはじめとする世界のトップコンテンツ制作において、ソニー製カメラのシェアが拡大している。例えば、映画「トップガン マーヴェリック」では、VENICEエクステンションシステムが活用され、臨場感あふれる映像が実現された。同作の監督と撮影監督が再びタッグを組み制作された映画「F1/エフワン」では、さらに過酷な環境と高速撮影、そしてより小型のカメラが求められた。
ソニーは、多様化するコンテンツ市場に対応するため、ニューコンテンツクリエーション事業部(NCC事業部)を発足した。この事業部は、Cinema Line、XR、バーチャルプロダクション、ソニーPCLの4部門で構成され、技術開発を通じてクリエイターの期待を超えることを目指している。共通の目標のもと、入力装置の幅を広げ、多様なコンテンツ制作を支援する方針である。
今回の「F1/エフワン」特注カメラは、NCC事業部のCinema Line部門が主導したプロジェクトである。Cinema Line部門は、ソニーの技術力とトップクリエイターとの協業により、これまでにない映像表現を追求している。クリエイターからのフィードバックは、VENICEからFX2に至るCinema Lineカメラにも反映され、映像制作の可能性を広げている。
今回のプロトタイプカメラは、FX6と同等の映像表現力を持ちながら、カメラ部を本体と分離し、延長ケーブルで設置できる点が特徴である。小型軽量化により狭い場所への設置が可能となり、さらに遠隔操作にも対応する。時速140マイル(約225キロメートル)を超えるスピードで走行するF1カーの車内にも複数台設置され、撮影が行われた。
映画「F1/エフワン」で使用された特注カメラの開発は、映画「トップガン マーヴェリック」での取り組みに端を発する。当時、VENICEエクステンションシステムを使用し、VENICE本体を複数台戦闘機のコックピット内に設置し、実写撮影が行われた。
当時の監督と撮影監督の組み合わせは、ジョセフ・コシンスキーとクラウディオ・ミランダであった。その後、2022年11月に開催されたCamerimage国際映画祭のイベントにおいて、ミランダ氏から「センサーオンスティック」(棒の先にセンサーを付けたもの)、すなわち超小型で映画を撮影できるカメラの要望がソニーへ伝えられた。
この要望を受けて4ヶ月後の2023年3月には最初のプロトタイプが完成し、ミランダ氏とファーストカメラアシスタントのダン・ミン氏からのフィードバックを得た。さらにその2ヶ月後、要望から半年後には最終的なプロトタイプが監督のもとへ届けられた。その後、世界各国で「F1/エフワン」の撮影が実施され、今週の映画公開へと至っている。
このカメラは、パンチルト機構とフォーカスプラーを含め、ミランダ氏によって「Carmen」と名付けられている。この「Carmen」の開発で得られた知見は、今年発表されたVENICEエクステンションシステムMiniにも活かされている。具体的には、ドロップインNDフィルターなど、様々な点で技術的なつながりが見られる。
今回のプロトタイプカメラの開発期間は明言されていないが、VENICEエクステンションシステムMiniの開発期間と一部重複していることは事実である。このプロトタイプカメラの開発で得られた知見は、VENICEエクステンションシステムMiniの開発に貢献し、クリエイターの声を製品に反映させるというソニーの姿勢を示すものとなった。
今回の映画「F1/エフワン」では、ソニーが開発した「映画「F1/エフワン」向けプロトタイプカメラ」が使用されている。このカメラは、FX6と同等の映像表現力を持ち、カメラブロックを本体から分離し、延長ケーブルで接続できる設計となっている。
今回開発されたカメラのブロックは、既存のFX6と比較して小型化されており、狭い場所への設置を可能にしている。また、FR7の技術が応用され、遠隔操作が可能となった。本カメラの開発は、撮影監督ミランダ氏の芸術的なビジョンと、ソニーの技術力、そしてエンジニアたちの情熱が融合した結果である。
今回の映画「F1/エフワン」の撮影で用いられたプロトタイプカメラは、これまで公開されてきたヘッド部分だけでなく、本体を含めた全貌が明らかになった。カメラヘッドはコンパクトなサイズで、そこから伸びるケーブルが本体に接続されている。
「F1/エフワン」の過酷な撮影環境を物語るのが、撮影後のカメラヘッドの状態である。新品時には鮮明であったソニーのロゴが、砂や石の飛散によりほぼ判別できないほど摩耗していた。
ヘッド部分は、ソニーEマウントの外径(約59mm)とほぼ変わらない大きさで小型化が実現されている。ケーブルはVENICEエクステンションシステムMiniとは異なり、サイドから伸びる設計である。
以下の比較画像は、左からVENICEエクステンションシステム2、VENICEエクステンションシステムMini、そして今回のプロトタイプカメラである。ソニーEマウントのサイズに合わせると、プロトタイプカメラは横方向にケーブル分の長さがあるものの、縦方向では大幅な小型化が図られていることがわかる。
実機を手に取ると、その軽量性も顕著であった。具体的な重量は公表されていないが、過酷な環境に耐えうる耐久性を持ちながらも、その軽さが際立っていた。
今回のプロトタイプカメラは、VENICEエクステンションシステムと同様にドロップイン式のNDフィルターを採用している。フィルター上部に記載された「クリア」の文字は、NDフィルターの濃度を示している。このドロップイン方式のNDフィルターは、3月に発表されたVENICEエクステンションシステムMiniの開発にもその知見が活かされている。
この特注カメラは、センサー以外の主要部分は本体に集約されている。SDI入力端子も一部確認できる。このカメラは、まさに映画「F1/エフワン」の撮影のために開発されたものであり、現時点では販売予定については回答できないとのことである。
撮影性能はFX6とほぼ同等であり、記録フォーマットやフレームレートもFX6と同等の仕様を持つ。
映画のメイキング映像では、カメラが回転するシステムも確認できるが、その部分のロゴにはパナビジョン社のものが確認されている。ソニーは今回のカメラ本体の開発を担当した。カメラのパン操作が可能なシステムや、映像モニタリングを可能にする無線システム技術などは、複数の企業が協力し、共創の結果として実現されたものである。
今回開発された特注カメラは、既存のFX6を置き換えるものではなく、完全に新規設計されたものである。描画性能はFX6と同等レベルを保持している。
ソニー技術センター機構設計部門(メカ開発)の西駿次郎氏は、映画「F1/エフワン」向けプロトタイプカメラの開発エンジニアである。同氏へのインタビューから、開発全般、堅牢性、加速度、印象的なトラブルについての知見が得られた。
クラウディオ・ミランダ氏からの挑戦的(Challenging)な要望に対し、ソニーは彼の期待を超えることを目標に開発を進めました。8週間での設計から4ヶ月での試作、そして最終納品までを6ヶ月という短期間で実現しています。
開発においては、Cinema Lineで培ったシネマクオリティのルック(色調など)と操作性を備えつつ、F1カーの車体という限られたスペースに収める必要がありました。また、レーストラックのスピードや衝撃に耐えられる耐久性を持たせることも大きな課題でした。滑らかなトラックであっても、縁石に乗り上げる際には強い振動が発生し、カメラを損傷する可能性のあるデブリ(破片)が舞い上がることがあります。実際に、飛び石でレンズプロテクターが破損する場面も確認されています。
このプロジェクトは、通常の商品開発と並行して進められました。可能な限り小型に設計をまとめ、堅牢性と小型化のバランスを取るため、0.05mm単位での精密な調整が行われています。
ドライバーが運転する様子を真正面から撮影するため、ハンドルの裏側、F1マシンのドライバー保護用バンパーであるHALOの支柱近傍にもカメラを取り付けたいという要望がありました。これを受け、撮影用マシンのHALO形状に合わせてカメラの背面形状を調整するなど、撮影チームと密接に連携しながら形状を設計しました。
さらに、ドロップインNDフィルターを新規開発しました。この技術は、2025年3月に発表されたVENICEエクステンションシステムMiniにも活用されています。
ソニーにはボトムアップの文化が根付いており、エンジニアが日頃から温めているアイデアが多く存在します。今回のようにクリエイターからの声があった際に、それらのアイデアを迅速に具現化することができました。
使うネジ1本から通常よりも太いものを選定したり、ドロップイン方式のNDフィルターを強固に固定できるようにしたりするなど、各所に強度剛性を向上する手法を取り入れました。基本的に業務用カメラはどの機種も高い堅牢性が求められるため、従来に近い設計で十分な堅牢性を持ち合わせたカメラを提供することができました。
実際の撮影でかかるよりも遥かに強いGを掛け、性能や設計に問題ないことを確認しました。
テスト撮影時、空冷ファンの排気口から走行中の強力な風が逆入し、ファンが停止してしまうトラブルが発生したことがありました。現場にあるものだけでトラブルに対応するため、撮影機材のテープで風の流れを工夫して防ぎ、撮影を続行しました。現場に帯同し、シルバーストンサーキット等のピットで不測の事態に対応しました。
アップデート内容は以下の通り。
※一部のレコーダーでは、ATOMOS OSのアップグレードやレコーダーの有償アクティベーションが必要となる場合がある
OWC Guardianは、データセキュリティと使いやすさの両方を提供するように設計されている。USB-C Mac、iPad Pro、PCと互換性があり、ユーザーはデバイスを接続し、内蔵のカラータッチスクリーンを使用してパスワードを入力すると、ドラッグアンドドロップでファイルを転送できる。
ソフトウェアのインストールは不要で、互換性の問題もなく、パフォーマンスはスムーズに維持される。OWC Guardianは、256ビットAES OPALハードウェア暗号化を使用して、書き込み中にデータを自動的に暗号化し、承認されたアクセス時にデータを復号化する。
タッチスクリーンを使用すると、PINまたはパスフレーズを入力できる。追加機能には、マルチユーザーアクセス、読み取り専用モード、安全な消去、およびランダム化されたキーパッドレイアウトが含まれる。
OWC Guardianは、機密データや個人データを扱うユーザーに適しており、ワークフローの複雑さを増すことなく、コンプライアンスのニーズをサポートするという。最大1000MB/sの実際の転送速度と最大4.0TBの容量を備えたOWC Guardianは、大規模なファイルバックアップ、メディア転送、および4Kビデオ編集をサポートできる。
Other World Computing(OWC)のCEO兼創設者であるラリー・オコナー氏は、次のようにコメントしている。
オコナー氏:OWC Guardianは、外出先でシンプルで信頼性の高いデータ保護を必要とするすべての人向けに設計しましたが、典型的な煩わしさはありませんでした。
会議室で巨大なファイルを転送する場合でも、地元のコーヒーショップでデータをバックアップする場合でも、最新のコンテンツドロップのために4Kビデオを編集する場合でも、セキュリティ、速度、使いやすさのいずれかを選択する必要はありません。OWC Guardianは、旅行用に構築された堅牢で直感的な設計で、3つすべてを提供します。
――ピーターさんは2024年2月からATOMOSの最高執行責任者(COO)兼執行役に着任されました。なぜBlackmagic DesignからATOMOSに入社されたのか、Blackmagic Design以前の経緯も含めてお聞かせください。
ピーター氏:
私はBlackmagic DesignからATOMOSに移籍したわけではありません。私のキャリアを知らない人のために少しばかりお話しさせてください。実は80年代半ばにスポーツ中継のカメラマンからキャリアをスタートしました。競馬とかサッカーなど、イベントの撮影です。最終的にはポストプロダクションの仕事をするようになりました。オーストラリアのメルボルンでポストプロダクションを始めたのですが、当時はビデオテープの編集でした。1インチのビデオテープで、ソニー、Grass Valley、Cinemaxと、当時のAmpexタイプの機材を組み合わせて使ってました。それを数年間やっていました。
その後、同じ仕事でシンガポール最大のポストプロダクション会社で、当時Video Headquartersという企業にヘッドハンティングされて移籍しました。そこは世界初の完全デジタル施設のひとつでした。私は、アジア太平洋地域のハイエンドなテレビコマーシャルを担当しました。
その後、当時Discreet Logicに移籍しました。Discreet Logicは現在Autodeskの傘下にあります。私は何年も前に、アジア太平洋地域で初めてDiscreet LogicのFlameシステムのデモンストレーション・トレーニングやエバンジェリストを担当しました。私は数年間、同社でその仕事を行い、ビジネスを立ち上げる手助けをしました。その後、私はシンガポールで自分のポストプロダクションを立ち上げたのです。それはシンガポール初のノンリニア・ポストプロダクションでした。
その仕事を数年間続けました。その後、アップルコンピュータから、アジア太平洋地域でFinal Cut Proビジネスを成長させるために協力してほしいと打診されました。そこで私は、アジア太平洋地域の市場開発マネージャーとしてアジア各国を担当することになったのです。日本を除く、中国、台湾、韓国、香港、インド、タイ、シンガポール、インドネシア、マレーシアを含む東南アジアからオーストラリア、ニュージーランドまでが私の担当でした。
私たちは、DVDを含むFinal Cut Pro、プロフェッショナル・ビデオ・ソリューション・ビジネスを数年間育てました。2001年以降のことです。しかし、同時にBlackmagic Designも起業しました。Appleで働きながら、私の給与でBlackmagic Designという小さな会社を立ち上げ、その資金を援助していたのです。Appleで3年ほど働いた後、退職し、Blackmagic Designにフルタイムで専念できるようになりました。
Blackmagicはキャプチャーカードを手がけ始め、やがてコンバーターも手がけるようになりました。しかし、会社が本当に成長し始めたのは、私が買収を始めたときです。最初の買収はDaVinci Resolveでした。DaVinci Resolve、つまりカラーコレクションですね。
それから1年後くらいに、2社目だったと思いますが、EchoLab、ATEMスイッチャーを買収しました。それからTeranex、フィルム・トランスファーのCintel、それからコンポジットのカナダのEyon社のFusion-ioを統合しました。その次がUltimateだったと思います。それから、オーディオのFairlightで、つまり約7年間で7つの買収を行いました。
その一方で、Blackmagic Designのグローバル・マーケティングにも力を入れました。だから、かなり大変でした。私はワーカホリックだったので、学校を卒業してからこの会社を立ち上げるまで、ずっと働き続けてきました。
私は会社を非常に強力に築き上げ、ビジネスに多大な貢献をしたと考え、2017年に引退することを決めました。そうすることで、まだ子供たちが幼く、学校に通っている期間に、もっと子供たちと一緒の時間を過ごすことができるようになりました。
当時幼い家族もいたので、今こそ一歩下がって、しばらくの間、子供たちに集中する時だと思ったのです。子供たちが私と一緒にいたいと思ってくれているうちに、いい父親でいられるようにと思いました。そして私は子供たちの学校生活をサポートしました。
2017年に一歩退いて、子供たちの成長を見守りながら、他の小さなビジネスやシンガポールでの社会奉仕活動もやっていました。
そして2年弱前、ATOMOSの創設者Jeremy Youngから、ATOMOSの再建のために戻ってこないかと誘われました。というのも、当時ATOMOSはCOVID-19の後、リーダーシップの問題やそのほかいくつかの困難に見舞われていたからです。そこで彼は、ATOMOSに戻ってきて、会社の再建を手伝ってくれないかと頼んできました。私はATOMOSを再建する手助けができるかもしれないと考え、今、そのことに注力しています。
子供たちが英国の大学に進学したところだったので、私生活としてはとてもいいタイミングでした。私は子供たちに若者としての一歩を踏み出させることができました。だからまた、フルタイムで仕事に打ち込むことができるようになりました。そこで私は、ATOMOSの再建に携わることを引き受けたのです。
ピーター氏:
私はATOMOSの投資家でもあるので事業の資本増強を支援し、事業に新たな資金を投入しました。ATOMOSへの投資も支援したのです。だから事実上、私は両社の投資家なのです。現在もBlackmagic Designのオーナーであり、ATOMOSの投資家でもあります。ATOMOSでは第2位の株主です。約9%を占めています。Blackmagic Designは、3分の1弱です。
そのため、両社は私にとって非常に重要ですし、両社にはぜひ頑張ってほしいと思っています。事実、私は両社が競合相手とは思っていません。Blackmagic Designは、ポストプロダクションから放送、編集、カラーコレクション、そしてすべての機材にいたるまで、非常に多様な製品を提供しています。一方、ATOMOSは非常に映画制作に特化した会社で、様々なカメラメーカーと仕事をしています。本当に最高のモニターレコーダーを持っていて、様々なカメラの基準で記録できるのは非常に特徴的です。
最初の仕事がカメラマンだった私にとって、この業界に再び携わることはとても魅力的でした。だから、私はこの2つの会社をまったく異なるタイプの会社として見ていて、まったく重なる部分がないと思っています。
なので、Jeremyが何年も前に始めた素晴らしいブランドを引き継ぎながら、もうひとつのオーストラリア企業を強くする手助けをするのは、とてもいい挑戦だと考えたのです。
――最高執行責任者(COO)兼執行役として入社されたときに感じた課題は何でしたか?
ピーター氏:
ATOMOSに入社した時はいろんなところで課題がありました。最初に気が付いたのは資金に関する問題で、私は新たな資金を提供し、事業を再建するために資本を増強しなければなりませんでした。また製品の問題も解決しなければなりませんでした。在庫の問題もありましたが、その一部はCOVID-19の問題に起因するものでした。また、以前の経営陣のミスに起因するものもありました。そして、Jeremyに会社再建のためのチーム編成を依頼された理由もそこにあります。
そのため、最初にしたことは、事業規模を縮小し、赤字から脱却して再び収益を上げるようにすることでした。在庫とサプライチェーンを改善し、販売チャネルを改善するために、製品を再集中させました。つまり、第一期として中核的なことに取り組んだのです。
――CEOに就任することへのプレッシャーはありましたか?
ピーター氏:
どんな仕事にもプレッシャーはあります。私には、プライドもあります。私はこのブランドをとても誇りに思っています。良い会社に築き上げたと思いますね。NINJAやSHOGUN、SUMOといったレガシー製品と、それを今も使ってくれている多くのユーザーの存在は、とても誇らしいものです。
その責任感を持ち続けたいと思っています。軽々しく考えているわけではありません。会社を再建するためにやるべきことはたくさんあります。私は、ATOMOSが重要なブランドであることを誇りに思います。そして、私たちはATOMOSを以前よりもはるかに発展させることができると確信しています。ある程度の時間があれば、初期の頃よりも大きな会社になるでしょう。そしてその発展の一部は知っての通りです。
――NAB 2025のATOMOSブースを拝見し、新しい多様化を感じました。ピーターさんが実際に手掛けられた製品やサービスをぜひご紹介ください。
ピーター氏:
NABでは、より多様な製品を提供することで、多くの人々を驚かせることができたと思います。これは私にとって重要なことです。これは明らかに私の事業の方向性の一部であり、私たちはモニター・レコーダーで中核となるフィルムメーカーのお客様に焦点を合わせており、それらは引き続き私たちの中核事業です。
しかし、カメラの周りにエコシステムを構築するためには、それが重要だったのです。これまで、お客様がATOMOSからモニター・レコーダーを購入し、お気に入りのカメラと組み合わせる場合、カメラの周辺にあるマイク、ヘッドフォン、トランスミッター、その他の付属機器を別に探していました。ですから、ATOMOSがこれらの製品も提供するのは理にかなったことなのです。私はオーディオにとても情熱を注いでおり、それで昨年フランスのレコーディング会社を買収しました。そのオーディオ技術の一部をATOMOSの製品ラインに導入するつもりです。ヘッドフォンとかマイクロフォンとか、これからもいろいろなことをやっていくつもりです。
その秘密をすべてお話しすることはできませんが、私たちはこの方向性にとても興奮しています。つまり、より大きなエコシステムを構築するということです。そしてそれは、私たちがクラウドで行っていることも含まれます。
それらは人々が私たちに求めていた機能なのです。ですから、それをエコシステムに追加することは理にかなっています。もちろん、ATOMOSは中立的な会社ですから、私たちからそれらのソリューションを購入することもできますし、他社から購入してプラグアンドプレイすることもできます。重要なのは、この業界はオープンでなければならないということです。
皆さん自分の好きなカメラを選んだり、様々な理由から好きなブランドのカメラを持っていたりします。ですから、ATOMOSのレコーダーがそれらすべてで使用でき、プロジェクトに応じてマイクやお気に入りの他の補助機材を使用できるようにする必要があるのです。ATOMOSのDNAは、中立であること、すべての人と協力することです。
だからといって、中核となる領域を忘れてしまったわけではありません。新製品が登場する一方で、研究開発にも再投資してきました。今年は、研究開発で取り組んできた新製品を主力製品にも投入する予定です。そのため、私たちは本当に懸命に取り組んでいます。そして、準備ができたら、私たちが取り組んでいるすべての新しいことについて、PRONEWSやPRONEWSの読者の皆さんにお伝えしたいと思っています。そうすることで、どのように製品がラインアップされているか、おわかりいただけるでしょう。
私たちはモニターレコーダーの分野でリーダーシップを維持することに注力しています。また、それを進化させ続け、エコシステムを構築し続けるつもりです。
――ATOMOSのCEOに就任されて以降、以前在籍されていたBlackmagic Designとの連携の可能性やすでに接触はありますか?
ピーター氏:
なぜそのことにこだわるのか分かりません。違う会社がお互いに違うことをやっているのだから、連携するという理由も、しないと言う理由もない。それがシンプルな答えだと思います。
だから、Blackmagicには大いに頑張ってほしいですし、ATOMOSにも頑張ってほしいです。しかし、テクノロジーについての話を続けなければなりません。中立であるというこの理念は、クラウドにも移行しています。
ATOMOSphereという新しいクラウド製品は、すべてのATOMOS NINJAやその他の録画機器から簡単にアップロードできるように設計されていますが、完全にオープンです。だから、どんなカメラやレコーダーからでも、どんなファイル形式でも、直接ファイルを取り込むことができます。静止画、ビデオ、RAW、オーディオ、PDFも可能です。ファイル形式は問題ではありません。ATOMOSphereに読み込んで、共同制作者やクライアントと共有し、お気に入りの編集ソフトや配信プラットフォーム、あるいは他のクラウドプラットフォームとの間で行き来することができます。
私たちは、手頃な価格で中間に位置するオープンでコラボレーティブなエコシステムを目指してATOMOSphereを作りました。Frame.ioは明らかにハイエンドでスタジオタイプのワークフロー向けで、もう一方はDropboxのような基本的なファイルストレージ向けです。ATOMOSphereはその中間に位置し、メディアフレンドリーなクラウドストレージの共有承認とアーカイブソリューションを提供しています。これは、私がATOMOSでエコシステムを構築していく上で重要な取り組みです。私たちは、今後もこの取り組みを続けていきます。
例えば、顧客の視点からいうと、BlackmagicにはBlackmagic BRAWがあり、ATOMOSはProRes RAWに対応していて、DaVinci ResolveはまだProRes RAWに対応していません。顧客にとっての使い勝手の良さが重要です。そして、ATOMOSとBlackmagicがより良いコラボレーションをすることを期待しています。そうすることで、顧客側での使い勝手が向上するでしょう。それが利点のようなものです。
そして、もし私が顧客だったら、同じことを求めると思います。ATOMOSはAppleと密接に協力し、多くのカメラにProResとProRes Rawを提供してきました。私たちが取り組んできたことのおかげで、本当にオープンになっています。DaVinci ResolveがProRes Rawをサポートしない理由は、私にはわかりません。私には非論理的に思えます。
DaVinci ResolveはProRes Rawをサポートすべきだと思います。Blackmagicが望むのであれば、ATOMOSのレコーダーにもBRAWを搭載しても構わないと、私たちはすでに言っています。しかし、それはBlackmagicが決めることです。彼らに尋ねてみてください。
――最後に、ピーターさんが目指す「新生ATOMOS」のビジョンについてお聞かせください。
ピーター氏:
まず、私たちが会社を再建している間、ATOMOSを大いにサポートしてくれたすべての顧客とユーザーの皆様に感謝を述べたいと思います。彼らのおかげで素晴らしい製品を作り続けることができました。今後もモニター・レコーダーを進化させながら、彼らをサポートし続けるつもりです。そして、エコシステムを構築し、真にコラボレーティブなクラウドを作り上げたいと考えています。ATOMOSのビジョンは、クリエイティブ業界をサポートする幅広い製品を持つ会社になることです。私たちのコアマーケットは、ミラーレスカメラを使用するクリエイティブな映画制作者ですが、インフルエンサーやポッドキャスターの市場も拡大しており、私たちはそれらもサポートしたいと考えています。
また、放送局をベースとした顧客向けのソリューションも構築しています。つまり、ATOMOSの市場は、中核となる映像制作者、インフルエンサー、そして放送局の3つに広がっているのです。私たちはこの3つの市場を横断してブランドを構築し、全ユーザーベースに広がる互換性のある製品を持つ、より強力で多様性のある企業を構築していきます。
そして、繰り返しになりますが、顧客のサポートとフィードバックがなければ、ここまで来ることはできませんでした。私たちはそのすべてを受け止めたいと考えています。また、研究開発に再投資してきたことで、そうしたポジティブ・フィードバックの結果をご覧いただけると思います。私たちはそれに期待しています。
今回注目したのは、オンプレミスとクラウドにまたがるライブ制作プラットフォーム「FOR-A IMPULSE」、大規模運用に対応する新スイッチャー「HVS-Q12」、さらにLEDウォールや各種トラッキングソリューションを活用したバーチャルプロダクション環境。展示を通じて、それぞれが現場でどんな力を発揮するのか体感できた。
FOR-A IMPULSEは、これまで単体で提供されてきたカラーコレクターやクロマキー、スイッチャーといった製品のNodeをGraph Editorで繋ぎ合わせてパイプラインを構築可能。モニター上でNodeを自由に接続でき、視覚的(見たまま)に操作可能なUIにより、制作現場で直感的に調整が行える。
ST 2110に対応し、Hi-RDS環境内においてはNMOSを通じた外部機器との接続やリモート運用も可能。さらに、グループ化機能により、チャンネル単位で権限を管理できる。オンプレミス環境だけでなくクラウド上でも同じ構成で動作し、AWSなどのデータセンター上に展開することで、現場に応じた柔軟な運用が可能となる。
HVS-Q12は、HD時に最大60入力/32出力、4K時には最大42入力/23出力に対応するビデオスイッチャー。今回の内覧会が国内初展示となった。
各MEは8キーイングに対応可能で、マルチビューアーは標準で2系統、最大4系統に拡張できる。各マルチビューアーは16分割表示に対応し、4系統すべてで異なるレイアウトが可能となっており、最大64分割相当の映像出力が可能となる。さらにマルチビューアーは日本語フォントや、デジタル時計の表示にも今回のモデルで対応している。
また、操作は本体に内蔵されたWebサーバーからブラウザ(Chromeなど)経由で行え、専用アプリ不要で設定やフォーマット変更ができる。4K対応時にはHDR/SDR変換やスケーリング機能も搭載されるなど、小型ながらも現場に必要な機能を一通り備えたコストパフォーマンスに優れたモデルとなっている。
LED/バーチャルプロダクションの展示エリアでは、Alfalite製のLEDディスプレイと組み合わせたXRシステムを展示。ジブクレーンやPTZカメラの映像をビデオスイッチャーでの切り替えを実現している。トラッキングシステムは「StarTracker Max」で、カメラセンサーユニットで天井のマーカーを認識してトラッキングデータを受け取っている。
また、グリーンバックシステムとして、トラッキングシステム「LinkBox2」(VGI製)と「KOALA」(朋栄イタリア製)を展示。LinkBox2はカメラのパン・チルト・ズームやドリーまで対応可能。KOALAはPTZのみ対応のジャイロセンサーとなっている。さらに、Unreal Engineに対応可能なバーチャルスタジオ/リアルタイムCGシステム「VRCAM-NX2」により、ビルボードやテロップなどをCG空間に出力できるほか、各種映像演出に活用できるとしている。
Chimera V-Flat Panel Frame Kitは、従来のフォームコアセットアップに代わる超耐久性の高い製品だ。写真家、映画制作者、ビデオグラファー、コンテンツクリエーター向けに設計された新しいV-Flatシステムは、スタジオでも移動中でもプロフェッショナルな性能を発揮するという。
Chimeraの業界で信頼されるパネルフレームを基に構築された新しいV-Flat Panel Frame Kitは、かさばり、壊れやすいゲイターボードやフォームコアに代わる現代的なソリューションだ。制作現場の要求に耐えるように設計されているが、携帯性を損なうことなく、あらゆるシナリオでの多用途性が考慮されている。
各キットには、2つの頑丈なフレーム、リバーシブルの白/黒ファブリックパネル、およびパネルを数秒で結合する3つのクリップが含まれる。頑丈なダッフルバッグにきちんと梱包されたV-Flatキットは、持ち運びに便利だ。
従来のセットアップとは異なり、Chimera V-Flatは単にバウンスやネガティブフィル用ではない。モジュール式設計により、クリエーターはパネルを個別に、ペアで、または追加のフレームでシステムを拡張して、拡張背景やより大きなバウンス壁を作成できる。
交換可能なテキスタイル「ラグ」を使用すると、ユーザーは照明や背景のニーズに応じて、黒から白、シルバー、さらにはカスタムオプションに簡単に切り替えることができる。
5/8インチ径のチューブ(約1.6cm)を使用しているため、照明クルーがグリップヘッドなどの標準ツール(グリップヘッド)でフレームをつかむのが自然な動作になるよう設計されている。これは、屋外での使用で固定する必要がある場合、またはフレーム自体から小さなライトをリギングする必要がある場合に特に役立つという。
V-Flatキットは、ダクトテープ、歪んだボード、または土壇場での回避策の手間なしに、クリーンで一貫した結果をもたらす。セットでの過酷な使用に耐え、あらゆる撮影を向上させるように構築されており、どこでもプロの結果を求めるイメージメーカーにとって、頼りになるツールだという。
Chimera V-Flat Panel Frame Kitには、2つの42インチ×82インチ(約107cm×208cm)のパネルフレームが含まれる。各フレームには、リバーシブルの白/黒難燃性ファブリックパネルが事前に取り付けられており、接続用のクリップ3つと、簡単な輸送と保管用の丈夫なダッフルバッグが付属する。
白面は光を反射し、黒面は効果的な遮光を提供する。あらゆるツールキットに即座に汎用性を追加する。すべてのChimera米国製プロ用ギアと同様に、V-Flat Panel Frame Kitは、頑丈な構造、独自の清掃可能なテキスタイルを提供し、これらすべてが5年保証によって裏付けられているとしている。
]]>同製品は、2025年2月に開催されたカメラ・映像機材の総合展示会「CP+ 2025」にて展示され、多くの来場者の注目を集めたという。
ALTA SKY 69は、超望遠レンズや大型カメラ、ドローン、ジンバル、ビデオ機材など、多彩な撮影機材を効率よく収納・持ち運ぶために設計された、シリーズ最大・プロ仕様のバックパックだ。1200mm F8を含む大型望遠レンズや、最大4本のレンズ、17インチノートパソコン、ドローン、ジンバルなど幅広い機材に対応し、シリーズ最大級の収納力を誇る。三脚やライトスタンドの取り付けにも対応し、ロケや遠征にも最適だという。
内寸 W×H×D(mm) | 380×650×200 |
外寸 W×H×D(mm) | 410×690×300 |
耐荷重(Kg) | 20 |
質量(Kg) | 3.56 |
容量(L) | 49.4 |
デバイス適合 | 17インチノートPC、13インチタブレット |
今日のマルチプラットフォームニュース環境向けに設計されたストーリー中心のワークフローにより、ニュースルームのコラボレーションを再定義し、統合された製品により、ニュースチームはこれまで以上に迅速にストーリーを計画、作成、公開、拡散し、視聴者がニュースを求める場所に、必要なときに届けられるようになる。この統合により、ニュースルームは管理業務のオーバーヘッドではなく、インパクトのあるストーリーテリングに集中できるようになり、創造的なコントロールを維持しながらコンテンツの価値を最大化できるという。
NAB Show 2025でデビューした後、製品化対応の製品として市販されているMediaCentralとWolftech NewsのMediaCentral Cloud UX内への統合は、計画、ストーリー執筆、メディア制作、リソース管理を、どこからでもアクセス可能なAI搭載の単一環境にまとめる。このマイルストーンは、Avidが2024年11月にWolftechを買収した際の約束を実現し、ニュースルームの効率性と編集コラボレーションにおける新たな基準を確立するものだとしている。
WolftechのCEOであり、Avidの放送戦略担当SVPであるアルネ・バーベン氏は、次のようにコメントしている。
バーベン氏:Avidは、ニュースチームが地理的な場所を超えてコラボレーションし、編集プロセスを合理化し、比類のないスピードと規模でストーリーを拡散できるようにします。AI搭載の統合ツールセットを通じて障壁を取り除き、ワークフローのサイロを解消し、ストーリーテリングを加速するエンドツーエンドの最高クラスのプラットフォームに対する業界の要求に直接対応しています。
統合されたMediaCentralとWolftech Newsソリューションは、より多くのストーリーを、より迅速に、より多くのプラットフォームで、限られたリソースで配信するという高まるプレッシャーに直面している、国内および地域の放送局やその他のメディア企業に最適だという。
Avidの製品担当SVPであるケナ・ヒルバーン氏は、次のようにコメントしている。
ヒルバーン氏:今日の発売は、統合されたニュースルームソリューションを提供するというAvidのコミットメントを示すものです。当社は、お客様が現代のニュース消費のペースで高品質のコンテンツを提供できるよう支援することに専念しています。
この製品リリースは現在入手可能であり、仮想およびライブセッション、および2025年9月12〜15日にアムステルダムで開催されるIBC2025でライブデモンストレーションが行われる予定だ。
ただいまPRONEWSでは読者アンケートを実施中です。所要時間約3分程度の簡単なアンケートにお答えいただくだけで、抽選で5名様に豪華景品が当たるチャンスなので、是非ご協力をお願いします。
プレゼント
- Libec
小型ビデオカメラ用3段三脚「TH-X」 3名様- IDX
Vマウントマイクロタイプリチウムイオンバッテリー「Imicro-50P」 1名様- TASCAM
32ビットフロート録音対応 ステレオポータブルレコーダー「DR-05XP」
ウィンドスクリーン「WS-11」
密閉型モニターヘッドホン「TH-11」
3点セット 1名様
皆様からいただいた貴重なご回答は、今後のPRONEWS編集方針の参考にさせていただきます。ご協力をお待ちしております!
]]>同製品は、2025年7月に新たに立ち上がった同社のユニファイドコミュニケーション(以下:UC)システムソリューションブランド「USBNeo」製品の第一弾。Microsoft Teams RoomsやZoom Rooms向けに、"常設型Web会議システムの利便性を損なわずに機能とシステム拡張ができるUCスイッチャー"として機能する。さらに、システムオートメーション化により、誰でも簡単に使用できるWeb会議システムを実現するという。
システム構成は10GbEスイッチャーを介したAV over IPシステムだけでなく、エンコーダーとデコーダーの1対1接続による使用も可能。システム規模に応じたハイブリッドソリューションを提供する。
AZ-204C、AZ-235Cは、楕円状のカーボンパイプとY字のセンターポールを採用し、極限まで持ち運びを追求したカーボン三脚だ。
従来の真円状のカーボンと比べ、さらにコンパクトかつ運搬時に握りやすい楕円状のカーボンパイプを採用。脚ロック方式はレバーロック方式を採用している。老若男女問わず確実なロックが可能な使いやすい製品となっているという。
高さ調整をするセンターポールは丸形のセンターポールよりコンパクトに収納可能なY字の形状を採用。固定もレバーでワンタッチとなっており、素早い高さ変更が可能となっている。
Leofoto製品では初のセンターポールを中間で切り離す機能を搭載。雲台取付ベースを回すことでセンターポールを切り離し、スピーディーなローアングル撮影が可能となっている。
Leofoto製品では23°/55°/85°の3段階の開脚角度が多い中、AZシリーズは23°/42°/62°/82°の4段階を実現。設置場所に応じたより適切な開脚角度を選べるようになっている。
センターポールのエンドフックは紛失を防ぐ一体型となっている。回転させ、センターポールを抜けないようにできる。また、石突キャップを外すと、スパイク石突が使用可能になったり、1/4インチネジによるアクセサリーの取り付けも可能と、使いやすい機能が多数搭載されている。
耐荷重量 | 7kg |
重量 | 1200g |
全伸長 | 1405mm |
伸長 | 1160mm |
最低高 | 165mm |
段数 | 4 |
脚最大径 | 35mm |
ベース径 | 40mm |
収納高 | 480mm |
耐荷重量 | 7kg |
重量 | 960g |
全伸長 | 1330mm |
伸長 | 1085mm |
最低高 | 89mm |
段数 | 4 |
脚最大径 | 35mm |
ベース径 | 40mm |
収納高 | 405mm |
耐荷重量 | 10kg |
重量 | 1500g |
全伸長 | 1612mm |
伸長 | 1375mm |
最低高 | 171mm |
段数 | 5 |
脚最大径 | 38.5mm |
ベース径 | 49mm |
収納高 | 486mm |
耐荷重量 | 10kg |
重量 | 1210g |
全伸長 | 1530mm |
伸長 | 1293mm |
最低高 | 89mm |
段数 | 5 |
脚最大径 | 38.5mm |
ベース径 | 49mm |
収納高 | 405mm |
村田晴:エディター
フリーランス
1983年4月 東京生まれ
2005年3月 映像系の専門学校を卒業
2005年4月~2007年6月 番組系ポスプロ
2007年6月~2019年3月 デジタルエッグ
2019年4月~現在 フリーランス
――現在メインとなる業種を教えてください
広告系の動画全般(ビデオコンテからCM・Web動画)。オフラインとオンラインどちらもやります。現場編集も対応可能です。ごく稀にFlameを使用したグレーディングも。
――映像業界を目指した理由や経緯を教えてください
父が広告業界で働いていたことが影響して、子供の頃から漠然と映像などのメディアを扱う仕事に適正がありそうだと思っていました。高校生の頃に音楽に夢中になり、MVやライブ映像に興味を持ち映像の道に進みました。
――映像制作に関する知識はどうやって身に着けましたか?
現在活きている知識を得たのはデジタルエッグに入ってからです。大手のプロダクションの制作部やディレクターの方とご一緒することで業界の肌感覚を身につけました。専門学校や一社目のポスプロではほとんど何も分かってなかった気がしますが、ノンリニア編集を仕事として志すきっかけになったので大変感謝しています。
――映像業界で働くことの面白さや魅力、逆に苦労することを教えてください
面白さ・魅力:様々な役割の優秀な方々と一緒に仕事できることです。
撮影現場に行く機会もありますが、それぞれのポジションのプロフェッショナルの働きを見ると刺激になります。
そんなスタッフたちの想いが詰まった素材を仕上げるのは責任も重大ですがとてもやりがいがあります。作品に関わる様々な立場の人の意図を汲み取りつつ、仕上げは自分の手にかかっているというのは怖さもありながら誇らしい仕事だと思っています。
あと新規受注したときの「選んでもらえた!」といううれしさでフリーランスを続けられています。
苦労する点:一人でやっているので受注が重なるとスケジュール調整が難しいときがあります。逆に暇なときはとことん暇になるので売れっ子エディターが羨ましくなります。あとVコン作業の初日はいつも逃げたくなります(笑)。
――ご自身の業務に欠かせない、またはよく使う機材や愛用品などを教えてください
Apple製品:あるのが当たり前なのでどれかが欠けただけで生活が成り立ちません
Bang & Olufsenのbluetoothスピーカー:仕込み作業中にこれで音楽聴いてます
――制作に使用している撮影機材や編集ソフトは何ですか?
オフライン編集:Adobe Premiere Pro、After Effects
オンライン編集:Autodesk Flame
――映像制作の中で注目しているジャンルとその理由を教えて下さい
AI技術/縦型動画/SNS
AIは詳しくて当たり前な時代になってるので必死でついていってます。自動マスクや消しものツールなどが進化してかなり楽になりました。縦型やSNS動画は僕の編集スタイルにマッチするもの(低予算だけど編集でちょっと難しいことしたいなど)が増えそうなので意識してます。
近年の仕事だと花王・味の素・ソニー損保・カゴメ・ライオン・ファンケルなどです。比較的タレントものが多いです。
]]>ローランドは、6月19〜20日の2日間、東京・お台場のオフィスにて、同社の取引先向けにビデオ製品用iPadアプリ「VenuSet」のセミナーを開催した。
VenuSetは、ローランドのAVミキサー、ビデオスイッチャーを直感的に操作できるiPadアプリ。同セミナーでは、VenuSetを導入するために基本的な知識となる接続方法や設定などのポイント、VenuSetから操作できる内容、画面のカスタマイズなどの活用方法を、実演を交えて説明した。
セミナーではまず、VenuSetとビデオスイッチャーとの接続方法について説明。iPadと対応スイッチャーはUSB・LAN・Bluetoothから、使用する現場に応じて最適な方法を選択して接続できる。初期設定もシンプルで、現場導入のハードルが低い点もポイントだ。
VenuSetでは、操作画面を「1ウィンドウ」「2ウィンドウ」モードから選択でき、それぞれ最大5つのタブを設定可能(合計最大10タブ)。例えば、上部ウィンドウにメイン出力用の操作タブ、下部にサブ出力用タブを配置することで、効率的な運用が可能となる。
また、各タブにボタンやフェーダーを自由に配置し、用途に応じてカスタマイズできる。背景やロゴ画像はiPad内のファイルから読み込めるため、ブランドやイベントに応じたデザインにも柔軟に対応できる。
デモンストレーションでは、VR-6HDのAUX出力先をVenuSetから切り替える操作が紹介された。操作フローは、ボタンに機能を割り当てる形で構成されており、カテゴリー(映像、音声など)と、機能(例:AUX出力の切り替え)を選択するだけで、簡単に操作パネルを構築できる。
複数の入力ソースを自在に制御できるほか、各ボタンにはアイコンや名称を設定可能。実際の現場に即したレイアウト設計が行える。
現在はiPad版のみの提供だが、2025年秋頃にはMacやWindows版のリリースも予定。現場でのタッチ操作をベースとした柔軟な制御環境は、今後さらに幅広いシーンへの導入が期待される。
今回のセミナーを通じて、VenuSetはプロのエンジニア、オペレーター以外の幅広いユーザーにもAVシステムの操作を可能とするソリューションとして、大きな注目を集めていた。
]]>
Blackmagic Designは今回、Blackmagic CameraとiPhone 15 Pro Maxを使い、さらにバーチャル撮影も取り入れた縦型動画を撮影した株式会社Highlandの酒井洋一氏とその作品をDaVinci Resolveでグレーディングしたデジタルエッグのカラリスト大田徹也氏にお話を伺った。
酒井氏:
バーチャル撮影自体はずっと興味はありましたが、やっぱりバジェットの問題があるのでなかなか機会に恵まれなかったんです。今回、ご縁があってスモールチームで最小のスタッフと照明もお手軽な感じでトライすることができました。カメラの動きと連動するような大掛かりなものではなくて、バーチャル撮影のはじめの一歩という感じですが体験できてよかったですね。
今回はパンダスタジオさんのご協力でPANDASTUDIO お台場のLEDスペースをお借りすることができましたので、事前にスタジオでLED背景の見え方や、距離感などを確認しました。
大田氏:
近年ブルーバック合成を必要としないバーチャル撮影が増えているのですが、この撮影には投影する背景撮影の時点で基準となるカラーチャート撮影、被写体からの距離やレンズデータなどの管理、実際のバーチャル撮影時にはそれらデータを元に環境を再現してと綿密な準備の元に成り立っています。
そこまでしても照明の影響でバーチャル背景の黒浮きや、バーチャル背景とのわずかな色ズレが残ってしまうケースが多いので合わせ込みには苦労するケースがとても多いです。
酒井氏:
本格的なバーチャル撮影だと大田さんが言ったように、照明などで細かく調整しますが、今回はそこまではしていません。ただスタジオでは、撮影中にLEDの輝度を調整してもらいながら調整して、あとは大田さんにグレーディングで馴染ませてもらいました。そもそも今回は、LEDの前で撮影していることが全くわからないようにする、というよりは、ロケ撮影もしているので、演出上リアルとバーチャルを行ったり来たりして、そのちょっとした違和感を期待したところもありました。
大田氏:
今回は監督の意図としてバーチャル撮影からリアル撮影がシームレスになり過ぎず、ちょっと違和感を残したい意図があったので馴染ませ過ぎないバランス調整を意識しました。バーチャル撮影のグレーディングでは常用しているMagic Maskツールを使用して、ほぼ全カットの背景と人物の切り分けを行っています。
マスク作業に労しない分は、背景のホワイトバランスや、黒浮きの修正、投影モニター質感調整、トータルでのトーン調整などに時間を割けるので助かります。
――バーチャル撮影の部分はグレーディング時に難しいと思うところはありましたか?
大田氏:
Blackmagic Cinema Camera 6KのBlackmagic RAWデータとBlackmagic Cameraアプリの素材を比較するとセンサーの大きさによる質感の違いはありましたが、トーン調整やfilm grainの追加などで全体を馴染ませています。
グレーディング作業を進める上で大きな違いを感じたのは「クオリファイア」メニューで、色別れや、マスク精度の高さが顕著に現れたので、繊細なコントロールを必要としました。しかし同時にそれ以外の部分では違和感も無くスマホ撮影でもここまでできるのかと驚きました。
――酒井さんはウェディングの撮影を手掛けていて、今回の作品もウェディングがテーマの映像になっていますね。
酒井氏:
モデルさんは1人だけですが、結婚式の前撮りのイメージで撮りました。結婚式の前撮りは海や草原で撮ることが流行りですね。今回もそれに合わせてビーチにロケ撮影に行きました。
縦動画はBlackmagic CameraとiPhone 15 Pro Max、そしてアクセサリーとしてMomentの望遠レンズ(Moment Tele 58mm)を使用しました。iPhoneの標準レンズが24mmとワイドなので、これをつけると50mmくらいの標準レンズとして撮ることができます。あとはジンバル(Insta 366 Flow 2 Pro)ですね。ジンバルは使わずに手持ちでそのまま撮ることもありました。
同じ日にバーチャル撮影用の背景の撮影もしていて、これはBlackmagic Cinema Camera 6Kで撮影しました。
――スタジオだけで前撮りをすることもあるのですか?
酒井氏:
やっぱり外で撮る方が多いですね。海外のウェディング映像をYouTubeで見たりして、素敵な映像が外で撮られているので、カップルの方々も外で撮りたくなると思うんです。東京駅の周辺も人気ですね。丸の内のあのエリア一体が撮影許可を取らなくていいエリアというのもあると思います。
僕の場合は、「かっこいい」場所というよりもう少し人間臭さが感じられるものが好きなので、カップルのご実家に行って撮影することもあります。式の当日に出席できないおじいちゃんやおばあちゃんにドレス姿を見せにいくような、実家のシーンと外のシーンを組み合わせて構成するのが好きですね。
酒井氏:
Blackmagic Cameraはいじれることが多いので、iPhone標準のカメラアプリにはない、fpsや露出、感度、ホワイトバランス、シャッタースピード、といったところは全部コントロールできるから、すごく使いやすいですよね。手ブレ補正も「標準」と「シネマ」と「最大」の3種類があって、使い分けできる点も良かったです。
今回の撮影では、ジンバルを使わないで撮ることもあったんですが、Blackmagic Cameraの手ブレ補正は「シネマ」か「最大」にしておくと、カチッと止まらずに自然な感じで止まってくれるので、手持ち撮影の場合はその設定を使っていました。
また、最初から縦で撮るということに関しては、特にストレスはありませんでした。16:9で撮って後からクロップして縦型にする仕事もあるので、どっちつかずのような画角で撮ることもあるんですが、そのような撮影や編集の方が難しいと感じます。
――お仕事の中で、あえてスマホで撮影することはありますか?
酒井氏:
「8mm」というカメラアプリを使うことがあります。トーンをばっと変えたい時にそのアプリ使います。演出的に8mmのアプリが持ってるトーンを狙って使う、という使い方ですね。
ただ、Blackmagic Cameraアプリの場合は、エフェクトとして使うというよりは、サブカメラ的な使い方ができると思います。バックアップとしてカメラの上にアクションカム的なものをつけて、ワイドでずっと回しっぱなしにする業者さんもいらっしゃるので、そこにこれを使うこともできるなと思いました。Blackmagic Cloudに繋がるので、それも大きなメリットですね。
大田氏:
今までスマホ撮影素材は、スマホならではの質感を演出する意図で使用したケースがほとんどだったので、Blackmagic Cameraアプリをメインカメラに据え置いたのは初めての経験でした。
個人的に初めてのApple logの素材でしたが、アプリで感度設定や、色温度設定を細かく設定できるおかげで、ショット毎のバラツキもなく安定していたのでグレーディング作業では非常に助かりました。
アプリ撮影素材で一部気になったのは、青空のグラデーション部分や、微妙な諧調表現の部分にバンディングが発生していた点です。Resolve FXのdebandやBlurを使用して馴染ませたのですが、バンディングはカラーサンプリングやビット深度の影響が大きいのでスマホの性能限界だったと思われます。贅沢を言えばProres4444収録やRAW収録が可能だと嬉しいのですが、この辺りは今後のスマホの進化に期待します。
――スマホ撮影された素材の扱いについて、気をつけていることはありますか
大田氏:
今回はiPhoneでProRes収録でしたが、スマホ撮影の主流はHEVC(H265)のケースが多いんです。その場合、コーデックの性質上リタイムエフェクトや逆再生時に引っ掛かりが発生しやすいので、普段はProResの最適化メディアなどを作成して安定したプレイバック環境を構築して作業を行っています。
また縦型動画に限らずターゲットとなる視聴環境をできる限り再現してチェックを行う様にしています。縦型でもサイネージターゲットであればサイネージモニターを用意して、携帯などのモバイルがターゲットであれば、モバイル端末での視聴も行っています。ターゲットとなるモニターの大きさによっても視覚から受ける印象は大きく変わって来るので欠かせません。
今回縦型のモバイルチェックに関して都度ファイルを書き出していては手間なので、DaVinci ResolveのRemote Monitor機能※を使用して行っています。縦型タイムラインのままリアルタイムに送出可能で非常に重宝しました。
※DaVinci Resolve Monitorアプリを使用してDaVinci Resolveのプレビュー画面をiPhoneやiPadに受信できる
――実際にBlackmagic Cameraアプリやバーチャル撮影で映像作品を作ってみて、今後どんな使い方ができそうでしょうか?
酒井氏:
Blackmagic Cameraは前述したように、サブカメラとして使うことができると思います。コンパクトなので普通のカメラでは撮りにくいような狭い場所にも入っていけます。さらにBlackmagic CameraはBlackmagic Cloudと連携できるので、カメラマン以外の誰か、アシスタントやメイクさんだったり、結婚式当日のゲストの方々などが撮った映像がBlackmagic Cloudに集まってくるような使い方も面白いと思います。
結婚式では、ゲストの各テーブルに「写るんです」とか「チェキ」が置いてあることがあって、ゲストの方々が自由に撮ることができるようになっています。そんな感じでテーブルにスマホを置いておいて、ゲストが自由に撮影したものがどんどんBlackmagic Cloudに上がっていくとイベント的にも楽しいですし、ゲストの方が撮った映像が、エンドロールに今日もしかしたら入るかもしれません、みたいな演出もできます。
バーチャル撮影に関しては、天候に関係なく撮影ができる点が魅力ですね。バーチャル撮影自体がもっと一般的に広まってスタジオの利用料が下がってくるとウェディングの現場でも使える機会が増えてくるかもしれませんね。
受賞対象となった撮影企画への制作活動サポートとして、「Global Grant Award(大賞)」受賞者5名へ10,000ドル相当の助成金を、(約160万円)「Regional Grant Award(優秀賞)」受賞者10名へ5,000ドル相当の助成金を提供する(約80万円)。また、受賞企画の制作に使用する機材として、GFXシステムカメラを無償貸与する。
撮影企画案は、静止画、動画を問わず、所定のフォーマットに則った形式にて提出する。
Global Grant Award:大賞 |
・GFXシステムカメラボディ1台とGFレンズ2本の無償貸与(プロジェクト撮影期間中) ・富士フイルムスタッフによるテクニカルサポート ・10,000ドル相当の助成金(約160万円) |
Regional Grant Award:優秀賞 |
・GFXシステムカメラボディ1台とGFレンズ2本の無償貸与(プロジェクト撮影期間中) ・富士フイルムスタッフによるテクニカルサポート ・5,000ドル相当の助成金(約80万円) |
応募期間 | 2025年6月30日(月)〜2025年8月31日(日) |
応募資格 |
・GFX Challenge Grant Program 2025ページ「応募受付」に記載されている国・地域に居住する方のみが対象 ・アマチュア、プロを問わず、応募資格を満たすすべての写真家、ビデオグラファーが対象 ・富士フイルム株式会社およびその関連会社の従業員は応募できない |
※GFXシステム、その他の富士フイルム製品の購入の有無は、応募や当選に一切関係ない。
※助成金は、Award授与時点の為替レートを基に日本円で支払われる。
同プログラムは、以下の基準で選考を行う(各20%)。
応募受付、第1次選考、第2次選考、最終選考のプロセスで行う。
2025年6月30日(月)~8月31日(日)
撮影企画書を作成し、専用フォームから応募する。PDFファイルでの提出する。
2025年9月1日(月)~9月19日(金)
応募地域ごとの富士フイルム拠点で審査を行い、3つの地域から15作品、計45作品を第2次審査の対象として選考する。
2025年9月29日(月)〜10月17日(金)
第1次選考を通過した候補者は、各地域で富士フイルムとのオンライン面接に参加する。
2025年10月20日(月)~11月10日(月)
Global Grant Award選考委員会が各候補者を審査し、「Global Grant Award」受賞者5名、「Regional Grant Award」受賞者10件を決定する。
第1次選考と第2次選考は地域ごとに行われる(地域:1.北南米、2.欧州・中東・アフリカ、3.アジアパシフィック(南アジア・オセアニア・中国・香港・台湾・日本・韓国))。最終選考は、富士フイルム本社にて行う。
第1次選考の企画書は英語での審査となるが、第2次選考の面接は、日本語で実施する。言語能力は選考基準にはならない。
選考結果は各選考の選出者にのみ通知される。最終選考終了後、Grant Award受賞者の発表を行う。
2026年5月31日(日)までに撮影プロジェクトを完了し、完成した作品を富士フイルムに提出することを予定している。
ブレンダン・エムサーはApertureのシニアエディターで、デビッド・アレクホギー、アリエル・ボブ=ウィリス、クロエ・デュー・マシューズ、イーサン・ジェームズ・グリーン、ディアナ・ローソン、フィリップ・モンゴメリー、ミン・スミス、ウェンディ・レッド・スターのAperture書籍の編集を担当。また、エチオピアのアディスアベバで開催されたAddis Foto Fest、エストニアのタリンで開催されたFoto Tallinn、Sony World Photography Awards、香港で開催されたWMA Mastersの審査員や、展覧会「Tyler Mitchell: Wish This Was Real」の共同キュレーターも務めた。以前はニューヨークのThe Walther Collectionで展覧会ディレクターを務め、「Apartamento」、「n+1」、「The New York Times」などで記事も執筆。
アマンダ・マドックスはキュレーターで、以前は世界報道写真財団(ワールド・プレス・フォト)のリード・キュレーターやDCのコーコラン美術館やロサンゼルスのJ・ポール・ゲティ美術館で写真部門のアソシエイト・キュレーターを務めていた。ドーラ・マール展(2020年)、ゴードン・パークス「The Flávio Story」展(2019年)、「Now Then:Chris Killip and the Making of In Flagrante」展(2017年)、石内都「Postwar Shadows」展(2015年)など数多くの写真展を企画・共催。
レスリー・A・マーティンはPrinted Matter, Inc.のエグゼクティブディレクターで、「The PhotoBook Review」の創刊者。「Aperture」、「IMA magazine」、「FOAM」などで執筆。リチャード・ミズラックの「On the Beach」、川内倫子の「Illuminance」、アントワン・サージェントの「The New Black Vanguard」、サラ・クワイナーの「Glass life」など、150冊以上の写真集を編集。マーティンは2012年に「The Paris Photo – Aperture Foundation Photobook Award」を共同設立し、2020年には写真出版における顕著な功績に対して英国王立写真協会賞を受賞した。イェール大学大学院で教鞭をとる。
上智大学文学部新聞学科卒業。PPS通信社入社後、写真展の企画制作に携わる。2013年、展覧会企画制作会社コンタクト設立。写真を中心とした展覧会の企画を中心に、ロベール・ドアノーの日本国内での著作権管理、編集企画にも従事。これまで、ロベール・ドアノー、ジャック=アンリ・ラルティーグ、植田正治、牛腸茂雄、ソール・ライターなどの国内巡回展企画制作に従事。
ポーリーヌ・ヴェルマーレは、ニューヨークのブルックリン美術館の写真キュレーター。元マグナム・フォトNYの文化ディレクターで、ニューヨーク国際写真センター(ICP)、ニューヨーク近代美術館(MoMA)、アンリ・カルティエ・ブレッソン財団のキュレーターでもあった。写真に関するインタビューやエッセイを多数執筆。ソール・ライター財団とキャサリン・リロイ財団の理事を務めている。
全国から応募のあった選りすぐりのノミネート作品13本を上映するほか、「SKIPシティセレクション」と題し、「ゴジラ-1.0」や「AKIRA 4Kリマスター」、「ルックバック」など様々なジャンルの映画を上映する。また、今年度新たに実施する企画展「デジタルネイティブが視る映像のカタチ」では、XR(クロスリアリティ)といった最先端テクノロジー等による、一味違う映像体験を楽しめる。
開催期間中は、JR川口駅西口からSKIPシティまで無料シャトルバスを運行する。
イベントの詳細は映画祭公式ホームページから確認できる。
今回のアップデートでは、複数のメディアプール内のクリップをタイムラインに追加する際のドラッグ&ドロップ処理が向上した。これにより、クリップがメディアプールと一致する正しい順でタイムラインに追加される。
DaVinci Resolve Studioにおいては、AI音楽エディターを使用して音楽トラックの長さを自動的に映像に合わせる際の、ビートマーカー検出が改善された。その結果、DaVinci Resolveが音楽を分析してビートマーカーを表示する際に、調整済みのトラックのマーカーが自動的に更新されて一致するようになった。これにより、ビートとの同期が維持されるので、より正確なカットが可能になる。
さらに、プロジェクトを再ロードする際にAI音楽エディターの全設定が保存されるようになったため、ステレオトラックなどのオーディオチャンネルが元々の構成通りに維持される。
また、FusionビューアにおけるOpenColorIOのサポートも強化され、ファイル変換やビューアLUTの方向指定の処理が改善された。これにより、ビューア更新がより安定し、変換方向の処理および複数ビューアLUTを重ねて使用する際の性能が向上した。
]]>「AIが導く、ホームシネマの最適解。」をコンセプトに、長きにわたり映像に向き合ってきたBenQが、世界で初めてAI搭載の「制作者の意図した色を忠実に再現する」ことにこだわったプロジェクターを開発した。
W4100i、W2720iは、映像コンテンツに応じてAIが検知し、明るさ・色・コントラストをリアルタイムに補正することで面倒な手動設定なしで常に理想的な画質を提供することが可能な、「AIシネマモード」を搭載している。映像のリアルタイム補正と、BenQが20年以上にわたり追求してきた映像美へのこだわりにより、"その瞬間に没入できる環境"を作り上げるという。
W4100iは、4K UHD(3840×2160)の解像度で、映画制作用マスターモニターと同等の色域を再現するDCI-P3 100%、さらに独自のHDR-PROチューニング技術、3,200ANSI ルーメンの高輝度が特長の製品だ。また、最大200インチの大画面表示も可能で、1.3倍ズーム機能搭載のため投写距離を自由に調整でき、4方向レンズシフトにより柔軟な投写を実現する。
W2720iは、AIシネマモードに周囲の明るさに適応する、自動調光機能が備わっていることに加え、自動スクリーンフィットや8点コーナーフィット機能が搭載されており、気軽に導入できるリビングユースを想定している製品だ。
そのほか、両モデルとも工場出荷時に1台1台にキャリブレーションを行っているため、色域を保証するキャリブレーションレポートを付属している。さらには、Android TVを内蔵しているため、YouTubeやNetflixをはじめとする、多様なコンテンツにも対応しており、映画もストリーミングサービスも映画館のようなプロ級の映像表現で視聴できる。
AI がシーンとオブジェクトを認識し、それぞれの映像に最適な、明るさ・色・コントラストをリアルタイムで自動調整を行い、作品の空気感や色彩のニュアンスまで精緻に再現する。プロレベルの画質調整をAIが代行することで、手動で調整することなく、映画館級の映像美を自宅で楽しめる、感動の視聴体験を実現するという。
DCI-P3 100%の色域に対応しているため、映画・自然・アニメ・ドキュメンタリーなど、ジャンルは問わず制作者の意図した色を忠実に再現する。なお、工場出荷時に1台1台にキャリブレーションを行っているため、色域が保証されている。
W4100iはDCI-P3 100%、W2720iはRec.709 98%のキャリブレーションレポートが付属している。
高度なHDR-PRO技術を採用し、理想的なHDRパフォーマンスを実現する。
1.3倍のズーム機能により、設置距離の自由度を大幅に拡大し、設置スペースに合わせて投写距離を柔軟に調整可能だ。W4100iの場合、100インチなら約2.5~3.3m、150インチでも約3.8~5.0mで設置可能となり、大画面投影が実現する。また、4方向レンズシフト(垂直方向:0%~60%、水平方向:±15%)により、解像度を損なうことなく直線的な投写が可能なため、家具や照明の配置を気にすることなく、柔軟に設置ができる。
※ 垂直レンズシフトを60%に設定すると、水平レンズシフトの範囲に影響する
※ W2720iは上下±5%の調整が可能
W4100i、W2720iは、HDMI 2.1×3(第2ポートは、eARC対応、第3ポートは最大4K 120Hz入力対応)をはじめ、S/PDIF、ミニジャック、USB Type-A(メディア再生・給電)、RS-232、12Vトリガー端子など、多彩なインターフェースを搭載。サウンドシステム、AVアンプ、スクリーンとの連携もスムーズに行える。また、Dolby Atmosや7.1ch対応のeARC出力により、対応スピーカーと接続すれば、迫力ある立体音響によるホームシアター体験が可能。
投写方式 | 単板DLP方式 | |
光源 | 4LED | |
輝度 | 3,200ANSI ルーメン | 2,500ANSI ルーメン |
コントラスト比 | 3,000,000:1 | 2,000,000:1 |
色再現性 | 約10億7,000万色 | |
光学ズーム | 1.3倍 | |
投写距離 | 100インチ:2.5~3.3m 150インチ:3.8~5m |
100インチ:2.2~2.9m 120インチ:2.7~3.4m |
入力対応解像度 | 4K UHD(3840×2160) | |
アスペクト比 | 16:9 | |
画像入力端子 | HDMI 2.1×3(第2ポートはeARC、第3ポートは最大4K 120Hz入力に対応、出力は1080P/120Hzまで) | |
音声出力端子 | S/PDIF×1、ミニジャック(3.5mm)×1 | |
その他インターフェース | USB Type-A(メディアリーダー/1.5A給電)×1、USB Type-A(2.5A 給電用)×1、USB Mini Type-B(ファームウェアアップグレード用)×1、RS-232×1、DC12V トリガー端子×1 | |
スピーカー | 5W×1 | 5W×2 |
レンズシフト | 上下:0~60%、左右:±15% | 上下:±5% |
3D(立体物)投影機能 | 〇 | 〇 |
光源寿命 (ノーマル/エコ/スマートエコ) |
20,000時間/30,000時間/20,000時間 | |
最大消費電力 | 330W | 241W |
電源電圧 | AC100V~240V(50/60H) | |
運転音(通常/エコ) | 34/29dBA | 28/26dBA |
筐体色 | ブラック | |
外形寸法(W×H×D) | 420.5×135×312(本体のみ) | 420.5×143×305(本体のみ) |
本体重量 | 約6.1kg(本体のみ) | 約6.4kg(本体のみ) |
付属品 | 電源ケーブル(約3.0m)、クイックスタートガイド、保証書、リモコン、Android TV ドングル(QS02)、キャリブレーションレポート、レンズカバー | |
Fringer FR-FX071は、キヤノンEFレンズを富士フイルムXマウントカメラに装着するためのフォーカルレデューサーアダプターだ。マウントアダプター内にフォーカルレデューサーレンズを搭載し、APS-C機種でも35mmフルサイズ機種に装着した時と同等の画角で撮影が可能となる。2群5枚のレンズを採用し、装着レンズの焦点距離を約0.74倍に縮小。また、フォーカルレデューサーレンズの集光効果により、F値を1段分明るく設定が可能だという。
対応レンズマウント | キヤノンEF |
対応カメラマウント | 富士フイルムX |
対応撮像画面サイズ | APS-C |
レンズ構成 | 2群5枚 |
撮影倍率 | 約0.74倍 |
サイズ | 約Φ70×27mm |
質量 | 約222g |
付属品 | 前後キャップ |
さらに同日、100万台目となるM型ライカ「ライカM11-D "100 YEARS OF LEICA"」も発表された。この特別な逸品は1925年に写真の歴史とライカの伝統を定義した「ライカI #126」とともに公開される。また、「ライカI」の100年の歴史を記念した写真集「100 Leica Stories」も発売する。
それぞれの発売時期は以下の通り。
[2026年春]
[2025年7月5日(土)発売]
[2025年7月]
ライカは、今からちょうど100年前、ライプツィヒ春季見本市にて「ライカI」を発表。1925年、世界初の量産型35mm判カメラとして登場した。この技術史における金字塔の誕生から100年を迎えるにあたり発表されるのが"100 YEARS OF LEICA"と題した特別限定モデルだ。
今回発表される特別限定モデルには「ライカD-LUX8」や「ライカ ゾフォート2」双眼鏡「ライカ トリノビット 10×40」そして2本のレンズがセットになった「ライカM11-D "100 YEARS OF LEICA"」の特別なセットがラインナップされる。
中でもこの「ライカM11-D」記念モデルは、全世界101台限定で製造される。単なる「ライカI」へのオマージュにとどまらず、M型ライカとして通算100万台目となる記念すべきモデルである。
このカメラには、シリアルナンバーとして「6000000」が付与され、精密さ、革新性、クラフツマンシップというライカを象徴する一台として位置づけられている。この歴史的な節目を讃えて「ライカM11-D #6000000」は、1925年に製造された世界初の量産型ライカカメラ「ライカI #126」とともに、ライツパーク内のLeica Weltにて展示される。
ライカM11-D "100 YEARS OF LEICA"は、過去と現在を見事に結びつける象徴的なモデルだ。この記念モデルには、歴史的価値を持つ2本の特別なレンズがセットになっている。
ひとつは、1925年に登場したライカ初のカメラ用レンズ「Leitz Anastigmat 1:3.5 F=50mm」を現代に再解釈した「Leitz Anastigmat-M f3.5/50mm」。もうひとつは、現代ライカの名玉「ライカ ズミルックスM f1.4/50mm ASPH.」だ。
「ライカM11-D」特別限定モデルは1925年に誕生した初代「ライカI」へのオマージュとして、外装の形状や素材にも徹底したこだわりが込められている。トップカバーとベースプレートには無垢の真鍮で、グロッシーなブラックラッカー仕上げが施されている。
また、ストラップ用の金具や赤い「Leica」のロゴをあえて省き、「ライカI」のスタイルを忠実に再現した。ニッケルカラーのアルマイト加工が施された操作部(シャッターボタン、電源スイッチ、露出時間設定ダイヤル)はアルミニウム製で、「ライカI」風のクラシックなクロスローレット加工が施されている。シャッターボタンを囲む化粧環や半円形のシャッターボタン、そして特に質感の豊かな本革の外装も、オリジナルデザインの要素を再現している。
さらに、ホットシューカバーに刻印された「100」のロゴや、化粧環に施された「Ernst Leitz Wetzlar」の白文字の刻印など洗練されたアクセントが特別限定モデル「ライカM11-D "100 YEARS OF LEICA"」のデザインを完全なものとしている。
特別限定モデルの証として、アクセサリーシューには「ライカI」の初期シリアル番号の書式に倣った刻印が施され、「No 001」から「No 100」までの番号が振られている。特にシリアル番号「6000000」を持つカメラは「No 000」として特別な栄誉が与えられており、セットに含まれるレンズにも同じ番号が刻まれている。
1925年、「ライカI」は当時一体型だった「Leitz Anastigmat 1:3.5 F=50mm」とともに発売された。このレンズは、後のM39マウントの交換レンズとは異なり、交換できない仕様だった。「ライカI」と「Leitz Anastigmat」のこの初期の組み合わせは、その後エルマックスレンズが取って代わるまで約150台しか製造されなかった。
誕生から1世紀の時を経て「Leitz Anastigmat 1:3.5 F=50mm」が復刻され、そのユニークな歴史を現代に甦らせる。現代版はMバヨネットを採用し、当時同様に沈胴式設計で最大限のコンパクトさを実現している。
このレンズでさらに特徴的なのは、外装に初めてアルミニウムを用い、ニッケルカラーの陽極酸化処理を施すことで、100年前の原点を想起させる仕上がりとなっている点だ。
セットに含まれるもうひとつのレンズ「ライカ ズミルックスM f1.4/50mm ASPH.」は、デザインと光学性能において、歴史と現代を見事に結びつけている。明るい開放絞り値、絞り開放でも優れた画質、なめらかなボケ味、そしてわずか45cmの最短撮影距離により、最新のカメラセンサーの性能を最大限に引き出す光学設計だ。
クラシックなクロスローレット加工が施された絞りリング、アルミニウムを基材にしたニッケルカラーのレンズ外装、そしてアルミ削り出しのグリップ部分など、デザインの細部にまでこだわりが光り、現行モデルとは一線を画す、記念モデルならではの特別感を演出している。
アニバーサリーセットには、特別にデザインされたプロテクターと一体化型ストラップをはじめ、SDカードケースなど、コニャックカラーの上質なレザー製アクセサリーが揃っている。ドイツ製の高級感あふれるグロッシーブラックの木製ケースがこれらを美しくまとめ、セットの特別な価値を際立たせている。
「ライカM11-D "100 YEARS OF LEICA"」とともに発表される3つの記念モデルそのひとつ「ライカD-LUX8 "100 YEARS OF LEICA"」は、シンプルで洗練されたフォルムにニッケルカラーのアクセントを施し「ライカI」を彷彿させるデザインが特徴だ。
ボディはM型ライカの質感を再現したブラックの合成皮革で覆われ、シャッターボタン周りには化粧環を配置。カメラ上部の操作部にはクロスローレット加工が施されている。また、このコンパクトカメラは、サムレスト、カバーキャップのモデル名刻印、そして赤い「Leica」のロゴをあえて省略。洗練されたデザイン要素として「100」のロゴがフラッシュシューカバーにあしらわれている。
ハイブリッドインスタントカメラ「ライカ ゾフォート2」にも、洗練されたディテールが光る限定アニバーサリーデザインを採用。ブラックのみの限定カラーで展開される「ライカ ゾフォート2 "100 YEARS OF LEICA"」は、ニッケルカラーのレンズキャップとグロッシーブラックのフレームを特徴とし、カメラ上部には「100」のロゴがあしらわれている。
「ライカI」誕生100周年を記念した特別モデルとして、双眼鏡のアイコン的存在である「ライカ トリノビット 10×40」も100本限定で販売される。手作業で研磨されたブラックアルマイト仕上げのボディ、高品質で耐久性に優れた人工皮革のカバー、ニッケルカラーのアクセントとクロスローレット加工が施されたデザインが、"100 YEARS OF LEICA"の特別なデザインコンセプトと見事に調和している。
ここでも赤い「Leica」のロゴはあえて省かれ、その代わりに「100」のロゴがレンズチューブの前面に配置されている。専用の双眼鏡ケースとストラップがセットになった、高級感あふれるコレクターズアイテムだ。
「ライカI」の100年の歴史は写真集「100 Leica Stories」に、100のストーリーを通じて人々がライカとともに歩んだ個人的な瞬間や象徴的な写真、技術的なマイルストーン、そしてカメラ開発舞台裏の貴重なエピソードとして収められている。この記念書籍は「ライカI」が技術の粋を凝らしただけでなく、時代を映す歴史の証人としての地位を確立していることを改めて示しているという。
BromptonのHydraキャリブレーション技術により、地域の顧客はLEDパネルを海外に輸送する際に発生していた物流上の課題やコストを回避しながら、高品質な再キャリブレーション・サービスを受けられるようになった。今回のローカル・サービス・インフラの整備により、東アジア全域のハイエンドLEDディスプレイ運用者にとって、ダウンタイムとメンテナンス・コストを大幅に削減した。
このサービス拡充は、特にバーチャル・プロダクション、没入型体験、ハイエンドな放送用途など、色精度やパネルの均一性が求められる分野において、LEDパネルの高精度なキャリブレーションに対する地域の需要の高まりを支援する大きな一歩となるとしている。このような最先端の現場で働くプロフェッショナルは、今後は利便性の高い地域サービスを通じて、最適な映像パフォーマンスを維持できるようになるという。
Ark Ventures Inc.のエクスクルーシブ・ディレクターであるデビッド・オー氏は、次のようにコメントしている。
オー氏:私たちは、最良の結果を提供するために厳選された一流メーカーと協力しており、Brompton Technologyはこのエコシステムにおける重要なパートナーです。BromptonのTesseraプロセッシング・ソリューションは、その信頼性、精度、革新性により、私たちが手掛ける多くの最も要求の厳しい注目されるプロジェクトにおいて中核的な役割を果たしています。
Ark Venturesは、東アジア全域において、ハードウェア販売、システム設計、設置管理、保守・修理、コンテンツ制作、カスタム・プログラミングを含むプロフェッショナルな映像ソリューションを提供している。東京とソウルを拠点に、高度なテクノロジーを統合し、没入型の展示会から常設インスタレーション、放送環境にいたるまで、クライアントの個別ニーズに合わせた、ユーザー・フレンドリーな統合システムを構築している。
オー氏:特にバーチャル・プロダクション環境において、プロフェッショナル映像用途で映像の完成度に対する要求が高まり続ける中、Bromptonの業界最先端Hydraキャリブレーション技術を現地で利用できることは、クライアントにとって大きな前進です。
弊社はこれまで、キャリブレーション・サービスを一切提供していなかったため、これは弊社の包括的なアフターサービスの大幅な拡充となります。弊社の技術者は、Hydraシステムと、それを活用して今日の高度な映像制作に求められる色精度と均一性を提供するための専門知識を完全に備えています。
Brompton Technology APAC営業責任者のセバスチャン・カナバー氏は、次のようにコメントしている。
カナバー氏:Ark Venturesとのパートナーシップは、東アジア全域における弊社のサービス提供能力を大幅に強化するものです。日本と韓国の両国に拠点を持ち、優れた技術力を有するArk Venturesとの連携により、非常に高い品質基準が求められる市場においても、クライアントが常に最高レベルの映像パフォーマンスを維持できる体制が整いました。
バーチャル・プロダクションやハイエンドLED用途の需要が本地域で拡大を続ける中、Hydra認定キャリブレーション・サービスが現地で利用可能であることは、色精度やパネル均一性が絶対条件であるプロジェクトにおいて、極めて大きな強みとなります。
このサービスの拡充は、映像技術システムの導入初期段階から継続的なメンテナンス、最適化にいたるまで、Ark Venturesがクライアントの運用ライフサイクル全体を通して支援するという姿勢をさらに強固にするものだ。
Ark Ventures JapanのCOO・谷川氏は次のようにコメントしている。
谷川氏:日本では、最先端のテクノロジーが重視されるのはもちろんですが、長期的な運用の安定性と強力なサポート体制も同様に重要視されます。今回の新体制により、より柔軟かつ迅速なサービスを地域レベルで提供できるようになり、お客様のシステム・ライフサイクル全体にわたって、より一層の安心をお届けできるようになりました。
SG-image AF 25mm F1.8は、35mm判換算約37.5mm相当の扱いやすい画角と開放F1.8の大口径を両立したAPS-C専用広角レンズだ。質量わずか約145g、全長32mmの薄型軽量設計ながら、STM(ステッピングモーター)による静音・高速AFを搭載。街角スナップから動画撮影まで、常にポケットに入れて持ち歩ける"Everywhere Prime"として活躍するという。
対応マウント | ソニーE、富士フイルムX |
対応撮像画面サイズ | APS-Cサイズ |
カラー | ブラック、シルバー、レッド、オレンジ |
焦点距離 | 25mm(35mm判換算:37.5mm) |
フォーカスモード | AF(オートフォーカス) |
絞り羽根 | 9枚 |
レンズ構成 | 5群7枚(高屈折率レンズ3枚含む) |
絞り範囲 | F1.8-F16 |
最短撮影距離 | 0.3m |
フィルター径 | 52mm |
サイズ | Φ72mm×32mm (マウント部・フード部除く) |
質量 | 約145g |
付属品 | レンズキャップ、リアキャップ、レンズフード、レンズフードキャップ |
メーカー保証 | 2年間(自然故障が対象) |
数年にわたる開発と改良を経て誕生したという同モデルは、これまでのFlowシリーズの使いやすさを継承しながら、より多くの人々に届くよう、価格と機能のバランスを最適化したという。
Flow 2は、3軸手ブレ補正、NFCワンタップ撮影、堅牢な自撮り棒と三脚、AI搭載のDeep Track 4.0、複数人トラッキング、アクティブズームトラッキング、そして最大10時間の長時間バッテリーなど、Insta360の技術を凝縮したオールインワンジンバルだ。
子どもとの日常、グループでのVlog撮影、ビデオ通話、一人旅の思い出まで、あらゆるシーンをスムーズに記録できる。
Insta360創業者リウ・ジンカン氏は次のようにコメントしている。
ジンカン氏:Flow 2では、私たちがこれまでに得たすべての経験と知見を活かし、スマートフォン撮影をより多くの人に楽しんでもらえるようにしました。高性能かつ手軽で、すべての人が"伝えたい瞬間"をしっかりと形にできるツールです。
Flow 2は、持ち運びに便利な折りたたみ設計だ。バッグやポケットにすっきり収まり、自撮り棒、頑丈な金属製三脚、さらに最大10時間のバッテリー(スマホ充電も対応)をすべて内蔵した、まさにオールインワンのジンバルだといえるという。
また、対応スマートフォンではNFCワンタップ撮影に対応。Bluetooth接続の手間を省き、スマホをかざすだけでInsta360アプリの撮影画面に即アクセスできる。Androidユーザー向けには、ジンバルを開くだけでスマホの標準カメラが起動するクイックランチ機能も搭載可能だ。
Flow 2の中心には、Insta360史上最高レベルのAIトラッキング技術「Deep Track 4.0」を搭載する。被写体が一時的に障害物に隠れても認識を維持し、複数人同時のトラッキングにも対応する。友人とのVlog撮影やグループダンス・パフォーマンスの記録にも最適だという。
さらに、「プロ・フレーミング・グリッド」機能で、Insta360独自の黄金比を活用した9種類の構図アングルを自動提案する。被写体をタップするだけで、最適な構図に自動調整してくれる。
また、Apple Watchや2台目のスマホからのリモート操作にも対応する。家族全員での集合写真や動画も、他人に頼まず自然に撮影できる。
Insta360共同創業者・グローバルマーケティング総責任者のマックス・リヒター氏は次のようにコメントしている。
リヒター氏:Flow 2は私たちのジンバルラインナップにおいて非常に魅力的な存在です。手に取りやすい価格で、これだけの機能を搭載しているジンバルは他にありません。日常使いにぴったりな1台です。
Vlog撮影をさらに手軽にするために、新たにInsta360 Mic Airも登場する。ハンズフリーで高音質な音声収録ができるため、ウォーキング、料理、商品紹介など、あらゆるシーンでクリアな音声を記録できる。
また、Insta360アプリに搭載されたテレプロンプター機能を使えば、料理配信やレビュー動画でも原稿を読みながら自然なトークが可能になる。スクリプトを読み込み、スマホカメラで撮影しながら表示させるだけで利用できる。
さらに、AIトラッカー機能により、他社アプリでも被写体トラッキングが可能になる。特にAndroidユーザーにとって、より幅広い撮影体験を提供する。
夜間でも安心な内蔵スポットライトや、撮影後の映像を自動で整えてくれるAI編集スイートも搭載する。これ1台で、撮影から編集までスムーズに完結する。
Flow 2とFlow 2 Proは、ほとんどのスマート撮影機能を共有しているが、Flow 2 Proはさらにこだわりたいクリエイター向けに、ハードウェアやデザイン面でのアップグレードが施されている。
特徴 | Flow 2 | Flow 2 Pro |
ディープトラック 4.0 | ○ | ○ |
プロ・フレーミング・グリッド | ○ | ○ |
NFCワンタップペアリング | ○ | ○ |
AIトラッカー(他社アプリ対応) | ○ | ○ |
内蔵スポットライト | ○ | ○ |
Insta360 Mic Air対応 | ○ | ○ |
テレプロンプターモード | ○ | ○ |
自撮りミラー | ✕ | ○ |
トラッキング対応リングライト | ✕ | ○ |
透明モーターデザイン | ✕ | ○ |
Apple DockKitネイティブトラッキング対応 | ✕ | ○ |
360°無限パン・トラッキング | ✕ (一部トラッキングのみ対応) |
○ |
フリーティルトモード | ✕ | ○ |
Flow 2は、「クリエイターにとって本当に必要な機能を詰め込みながらも、使いやすく、手が届く価格で提供する」という明確なビジョンのもとに開発された。最初のワンタップ操作から、撮影、編集にいたるまで、すべてがスムーズで直感的だ。"強力"なのに"やさしい"を実現している。
スマートフォンでの撮影スタイルに柔軟性を求めたり、360°無限パン撮影やフリーなティルトショットなど高度な撮影表現をしたい方には、Flow 2 Proが最適だという。
Flowシリーズの中でも上位機種として、ハイレベルな撮影ニーズに応えるものだとしている。
重量 | ジンバル本体:約348g マグネット式スマホクランプ:約25g |
寸法(幅×高さ×奥行) ※スマホクランプを除く。内蔵三脚は未展開時のサイズ。 |
折りたたみ時:97.9×178.4×36.7mm 展開時:121.1×282.1×54mm |
対応スマートフォンの厚さ | 6.9–10mm |
対応スマートフォンの幅 | 64–84mm |
対応スマートフォンの重量 | 130–300g |
ポート | USB-C |
内蔵自撮り棒の長さ | 207mm |
内蔵三脚のサイズ | 展開時の長さ:94mm 展開時の直径:204mm |
バッテリー容量 | 1100mAh |
駆動時間 | 最大10時間 ※室温(25℃/77°F)環境下で、ジンバルを完全にバランス調整し、平らな場所に設置した状態で測定された値。 |
充電時間 | 約2時間(5V/2A) |
動作温度範囲 | -10℃〜40℃ |
充電温度範囲 | 0℃〜40℃ |
可動範囲 | パン: -210° to 120° ロール: -207° to 123° ティルト: -99° to 231° |
最大制御速度 | 120°/秒 |
Bluetooth | Bluetooth 5.0 |
NFC | ISO/IEC 14443A規格対応 |
※NFCペアリングは一部の対応スマートフォンでのみ利用可。
動画クリエイター向けに設計されたタブレットサイズのLEDライトだ。コンパクトで持ち運びやすく、優れた明るさと携帯性を兼ね備えたフルカラーパネルライトで、60Wのamaran Pano 60c、120Wのamaran Pano 120cの2種類展開。amaran Pano 60cは付属品の充実した1灯キットに加えて2灯キットも用意している。カラーバリエーションはホワイトとチャコールの2色から選べる。
86.4Whのポータブルバッテリーシステムで、コンパクトかつ高い信頼性を備え、機動力を求められるモバイルクリエイターのために設計されているという。Amaran Panoとの使用に最適なデザインとなっているが、USB-C対応のあらゆるデバイスへの充電が可能だ。最大170Wの出力に対応し、amaran Peak1台で撮影用照明一式を駆動できる。
従来のシネマ用バッテリーワークフローを簡素化することを目的とし新機構の「amaran Ace E-Lock」マウントに対応することでケーブル不要で乱雑にならない。140WのUSB-C PD急速充電に対応している。手持ち、スタンド設置、クランプ固定といった多様な使い方に対応し、屋外・屋内の撮影現場に柔軟に対応するとしている。
付属のAce E-Lockエクステンションモジュールを使用することで、amaran Pano 60cや120cなど、Ace E-Lockマウント対応のライトに直接電力を供給することが可能だ。これによりケーブルが不要となり、配線の煩わしさや乱雑さを解消できる。さらに、このモジュールは安全かつ素早くロックできるクイックリリース方式を採用しており、わずか数秒でライトと接続が完了する。最大出力時でも安定した電力供給を実現し、現場での作業効率と信頼性を大幅に向上させるという。
amaran Peakは、1台で撮影ワークフロー全体の電力をカバーできるポータブル電源だ。最大170Wの合計出力と、140WのUSB-C PD急速充電に対応しており、デュアルUSB-CポートとUSB-Aポートを搭載している。amaran COB 60d/x SやAputure STORM 80cなどのライトはもちろん、カメラ、スマートフォン、ノートPCなどの充電にも対応する。
さらに、オプションアクセサリーを組み合わせることで、より多くの機材を同時に駆動・マウント可能だ。クリエイターの多様なニーズに応える、シンプルかつ効率的な次世代の電源ソリューションだ。
標準で3/8-16インチネジマウントを備え、付属の1/4-20インチ変換アダプターを使うことで、ライトスタンドや三脚、その他アクセサリーに直接取り付けることが可能だ。さらに柔軟性を求める場合は、オプションの「amaran Peak Light Stand Clamp」を使用すると、屋外撮影やロケ現場、限られたスペースなど、あらゆる環境で自在にマウントできる。
フルカラースマートディスプレイにより、バッテリー残量、再充電までの予測時間、入出力電力などをリアルタイムで情報をひと目で確認できる。さらに、オーバーヒートアラート機能と自動電力管理機能も内蔵しており、大切な機材を保護しながら安心して撮影や充電作業を行うことができる。
航空機内持ち込み可能な86.4Whの容量と、IP54の防塵・防滴性能を備えたamaran Peakは、ロケ撮影や予測不能な屋外環境など、遠方での撮影や過酷な現場での使用に最適だとしている。
寸法 | amaran Peak本体:17.6×6.4×6.1cm amaran Ace E-Lockエクステンションモジュール 6.92×6.10×5.02cm amaran USB-C充電ケーブル:50cm |
重量 | amaran Peak本体:791.0g amaran Ace E-Lockエクステンションモジュール:243.0g |
付属品 | amaran Peak×1、amaran Ace E-Lockエクステンションモジュール×1、amaran USB-C充電ケーブル(50cm)×1、1/4-20インチ to 3/8-16インチ 変換アダプター×1、収納ポーチ×1 |
バッテリー稼働時間 | amaran Pano 60c:約69分 amaran Pano 120c:約31分 amaran COB 60d S:約45分 amaran COB 60x S:約45分 |
バッテリー容量(最大) | 86.4Wh / 24,000mAh |
バッテリー容量(最小) | 82.08Wh / 22,800mAh |
ポート | USB-C×2、USB-A×1、amaran Ace E-Lock×1 |
最大総出力 | 170W |
USB-C最大入力 | 140W |
定格容量 | 13,200mAh(5V=3A) |
対応プロトコル | PD、QC |
充電時間 | 65W:75分 140W:60分 |
動作温度 | -10℃~40℃ |
保存温度 | -20℃~80℃ |
液晶タイプ | TFT |
操作方法 | ボタン |
充電サイクル | 約800回(バッテリー80%で使用の場合) |
変換効率 | ≥78% |
1/4-20インチおよび3/8-16インチのネジに対応したライトに、Ace E-Lockマウントを介してamaran Peakバッテリーを取り付けるためのクイックロック式アクセサリーだ。amaran COB 60d/x SのようにAce E-Lockマウントが付属していない照明にも、このアダプターを使用して取り付けることが可能だ。本アダプターをamaran Peakと組み合わせて使用することで、手持ちまたはスタンド取り付け型の電源システムとして活用できる。
Ace E-Lockアダプターをamaran Peakの上部に直接装着することで、E-Lockマウントに対応していないライト(例えばamaran COB 60d/x S)をDC駆動させることができる。Ace E-Lockアダプターとamaran Peakが一体化することで、手持ち撮影はもちろん、amaran Peakの下部ネジ穴を使ったスタンド固定式の電源ハブとしても使用可能。これにより、ロケ撮影や移動中のワークフローがスムーズになるという。
梱包寸法 | 8.9×5.5×5.5cm |
実重量 | 68g |
重量 | 89g |
付属品 | amaran Ace E-Lock アダプター×1、1/4-20in to 3/8-16インチネジアダプタ×1 |
amaran Peak Light Stand Clampは、amaran Peakをライトスタンドや三脚など、さまざまな照明撮影機材に取り付けるためのアクセサリー。頑丈な金属製クランプ機構と専用のシリコンストラップにより、スタジオ撮影はもちろん、ロケや屋外撮影など、あらゆる場所にamaran Peakをしっかりと設置できる。
耐久性の高い金属製で、最大5.87cmまで開口でき、ライトスタンド、三脚、テーブルなどにしっかりと固定することができる。サイドのツイストロックハンドルにより、工具不要で素早く締め付けることが可能だ。また、内部のゴムパッドが取り付け対象の表面を保護し、どのような環境でも安定した固定力と滑りにくいグリップを提供する。
amaran Peak専用に設計されたシリコンストラップが付属しており、このストラップでamaran Peakをしっかりと巻きつけ、本体の専用スロットに固定することができる。シリコンストラップは、厚みと高い強度を備えた構造で、キズや滑りを防ぎながら優れた耐久性を発揮する。動きの多いシーンや不安定な設置環境でも、安心して使用することができる。
寸法 | 最大開口サイズ5.87cm |
重量 | 209g |
付属品 | amaran Peakライトスタンドクランプ×1 |
ミゲル・サリナス氏が監督したこのミュージックビデオは、ノーカットのシーケンスに見えるよう撮影されており、ベルトの感情的なパフォーマンスに焦点を当てたミニマリスト的な美学を表現している。
「La Voz de Fuego(炎の声)」として知られるベルトのパフォーマンスは、亡き両親に敬意を表し、切望と感情の脆弱性というテーマを掘り下げている。柔らかな照明とクローズアップショットが曲の感情的な深さを強調しており、視聴者はアーティストとつながることができる。監督/シネマトグラファーとして30年以上の経験を持ち、数多くの長編映画や広告、ミュージックビデオを手がけてきたサリナス監督にとって、シネマライクなルックでありながら、曲に込められたメッセージが焦点となるよう、シンプルな表現を用いることが重要であった。
サリナス監督は次のようにコメントしている。
サリナス監督:ステフィと私は、共通の友人のおかげで一緒に仕事をするようになりました。ステフィのアルバム「La Raíz, Vol.1」の最初のミュージックビデオも私が手がけました。メキシコ系のキューバ人というステフィのルーツに敬意を表し、メキシコシティとハバナでBlackmagic Pocket Cinema Camera 6Kを使って撮影しました。それ以来、ステフィはミュージックビデオに関して私を頼ってくれるようになりました。
「Mi Amor」では、サリナス監督はBlackmagic PYXIS 6Kとそのフルフレームセンサーを存分に活用したという。
サリナス監督:このミュージックビデオは、マイクやアームチェア、幼少期の大切な思い出の品などが置かれた、シンプルな背景の前でパフォーマンスするステフィをカメラが追っています。
カメラマンは、ジンバルに取り付けたBlackmagic PYXIS 6Kでステフィを追い、500ワットの照明を1つ使って背景にステフィの影を映しています。カメラはISO 400に、レンズのアパーチャーはf/2.0に設定しました。PYXIS 6Kは、明るいシーンでも薄暗いシーンでも、優れた威力を発揮してくれました。
サリナス監督が希望どおりのルックを実現し、ステフィの魅力的なパフォーマンスをシネマライクに仕上げる上で、Blackmagic PYXIS 6Kのフルフレームセンサーは不可欠であった。「Mi Amor」を国際的なミュージックビデオフェスティバルに出品するという目標があったことも大きい。
サリナス監督:フルフレームは、映画のスクリーンに映し出されるプロジェクトについて考える機会を与えてくれるため不可欠でした。また、撮影中にフレーミングをいろいろ試すことや、必要に応じてポスプロでショットをリフレームすることもできます。
このセンサーとBlackmagicのカラーサイエンスを組み合わせることで、当初から狙っていた通りのトーンをキャプチャーすることができました。さらに、Blackmagic RAWで撮影したので、ハードドライブのスペースを無駄にすることなく、ポスプロで比類のない画質を扱うことができました。
編集およびカラーグレーディングにDaVinci Resolve Studioを使用したことで、効率性がさらに向上し、全体的に洗練された仕上がりとなった。
サリナス監督:プロジェクトを開始するときはいつもDaVinci Resolveで作業するように依頼して、編集とカラーコレクションを同時に開始できるようにしています。必要に応じて、他のプログラムに頼らなくても、合成やビジュアルエフェクトを作成することもできます。
私は通常、カラーページで基本的な合成を作成し、さらに独自のエレメントのレイヤーを作成してノードで組み立てています。次にFairlightページでオーディオミキシングを行います。このワークフローは非常にスピーディで効率的なので、予算と締め切りを守って予定通りにプロジェクトを納品できるという自信が得られます。
Blackmagic Designは、映像とミュージックビデオにおける作業の仕方を完全に変えました。今後のプロジェクトに関して、クライアントに提供できる作品の限界を押し広げていくことがとても楽しみです。
LAOWA 15mm F4.5 0.5x Wide Angle Macroは、フルフレームセンサー対応の超広角マクロレンズで、ワイドアングルならではのダイナミックな表現と、マクロから無限遠まで一貫した高い描写性能を兼ね備えているという。
色収差を抑えた高い光学性能に加え、軽量・コンパクトな設計で、風景や建築物、ディテールのクローズアップまで幅広い撮影シーンに対応可能だ。手頃な価格で、優れた汎用性を持つとしている。
110.5°の広い画角で、シーンのスケール感を強調した印象的な写真表現が可能だ。
EDガラス3枚と非球面レンズ2枚を組み合わせた高性能な光学設計により、色収差と歪みを効果的に抑制。建築物や風景、近接撮影など、様々なシーンにおいて細部までシャープかつクリアな描写を実現する。
本体質量は約308gと軽量で、携帯性に優れている。外出先での撮影や機動力が求められる撮影でも、快適に使える。
※E、Z、EFマウントは自動絞り制御に対応しており、カメラ本体からの絞り操作や、EXIFデータへの絞り値記録が可能
5枚羽根の絞りを採用し、点光源の撮影時には、美しく印象的な10本の光芒を描写する。
本レンズの最大撮影倍率は0.5倍(1:2)。等倍や2倍のマクロとは異なり、自然で扱いやすいワーキングディスタンスを確保しながら、被写体の迫力と背景の情報を画面内に共存させることができる。ユニークで印象的なマクロ表現を可能にするという。
フォーマット | フルフレーム |
焦点距離 | 15mm |
絞り値 | F4.5-32 |
画角 | 110.5° |
レンズ構成 | 11群16枚(うち、非球面レンズ2枚、高屈折レンズ3枚、EDレンズ3枚) |
絞り羽根枚数 | 5枚 |
最短撮影距離 | 129mm(ワーキングディスタンス:36mm) |
最大撮影倍率 | 0.5倍(1:2) |
フォーカシング | マニュアルフォーカス(MF) |
フィルター径 | φ62mm |
寸法 | φ70×47.7mm(ソニー Eマウントの数値。マウントにより異なる) |
質量 | 約308g(ソニー Eマウントの数値。マウントにより異なる) |
マウント | 自動絞り:ソニー E、ニコン Z、キヤノン EF 手動絞り:キヤノン RF、L、ニコン F |
Move Light Go(有線リモコン付属)はLEDライト、モノブロックライトなど遠隔で角度や方向を変えられるという画期的なアイテムで、高所にライトを設置した際や、少人数での撮影の際に非常に便利だという。
新製品ワイヤレスリモートコントローラーを使用することでチャンネルやIDの設定、A~Dのグループで角度、位置の記憶など複数のライトを同時に操作できるようになる。今までの有線リモコンや専用アプリではできなかったより複雑なライティング設定ができるようになる。また、接続距離も約30mと遠距離操作にも対応した。
]]>生成AIの急激な進化は、新しい表現の可能性をもたらす一方で、改ざんされた画像やフェイク画像のまん延による影響が懸念されているという。特に報道機関では、正確で信頼できる情報を提供する重要性が増している。ソニーはそのような課題に対処するために、画像コンテンツの真正性を検証する真正性カメラソリューションを、報道機関向けに提供している。
同ソリューションは、C2PA(※1)電子署名やソニー独自の3D深度情報などを、撮影した瞬間にカメラに記録し、画像の真正性情報をソニーのイメージ検証サイト(※2)で検証することができる。今回イメージ検証サイトに新たに追加した「Camera Verify」(ベータ版)により、報道機関はカメラ内で電子署名を埋め込んだ画像の真正性情報を、専用URLを発行して外部共有可能になる。第三者は、検証サイトから直接発行された信頼性の高いURLから検証結果の確認ができるようになる(※3)。同機能により、報道コンテンツの発行・配信過程において、報道機関は共有する画像の真正性項目を選定、簡単に共有し、信頼性の高い情報を迅速に発信することができるという。
また、真正性カメラソリューションのカメラ内電子署名を、ソニーのカメラで撮影した瞬間に画像に埋め込むことができる「電子署名ライセンス」を、真正性カメラソリューションのWebサイト経由で購入可能になった(※2)。これにより、より多くの報道機関の方々がライセンスを購入できるようになる(※4)。
今後、ソニーの真正性カメラソリューションは、2025年秋以降に静止画に加え動画への対応も予定しているという。C2PAの運営委員会での活動もあわせて、報道分野におけるさらなるコンテンツの信頼性向上への貢献を目指すとしている。
(※1) デジタルコンテンツの出所と信ぴょう性に対し、オープンスタンダードと技術仕様を策定する標準化団体。
(※2) ソニーの提供するイメージ検証サイト(有償)は、当面は報道機関向けに提供される。
(※3) 第三者は結果の確認のみ可能で、検証を行うことはできない。
(※4) 本電子署名ライセンスの対象機種は「α1 II」(Ver.2.00以降)、「α1」(Ver.3.00以降)、「α9 III」(Ver.3.00以降)、「α7S III」(Ver.4.00以降)、「α7 IV」(Ver.5.00以降)(2025年6月26日時点)
アップデート内容は以下の通り。
Pro Convertファミリーの柔軟なデコード能力とMagewellの評価の高いUSB Captureデバイスのプラグアンドプレイビデオ取り込みを組み合わせることで、Pro Convert IP to USBは、標準のUSBインターフェースを介して、NDI、NDI HXまたはストリーミングソースをビデオ会議やその他の種類のソフトウェアに取り込めるようにする。
サードパーティソフトウェアにおけるNDIビデオ接続技術の直接サポートは著しく増加しているが、多くのAVプロフェッショナルは引き続きNDIエコシステムに参加できない状況にあった。ネイティブNDI統合を持たないソフトウェアソリューションは、NDI Toolsを介してそれをサポートする可能性があるが、多くの環境における厳格なIT制限は、しばしばそのようなユーティリティのインストールを妨げる。
Pro Convert IP to USBハードウェアはこの問題を克服し、NDIソースを、ソフトウェアがウェブカメラと同じくらい簡単に認識するUSB出力に変換することで複雑さを解消する。
Pro Convert IP to USBは、InfoComm 2025でSound & Video Contractorから「Best of Show」賞を受賞した。
NDI High Bandwidth、NDI HX2、NDI HX3に加えて、Pro Convert IP to USBは、SRT、RTMP、RTSP、RTP、UDP、HTTPを含むプロトコルにおけるH.264またはH.265ソースストリームもサポートする。
これにより、ユーザーはこれらの形式のいずれかのライブネットワークソースを簡単に自分のソフトウェアに取り込めるようになる。NDIまたはストリーミングソースをネイティブにサポートするソフトウェアのユーザーでさえ、Pro Convert IP to USBの恩恵を受けることができる。なぜなら、これらの入力をデバイスで外部的にデコードすることで、ホストシステムのCPUまたはGPUにかかる処理負担を軽減するからだとしている。
Pro Convert IP to USBは、最大1920x1080解像度のIPビデオソースをデコードし、それらをソフトウェアに非圧縮ビデオとしてフル60フレーム/秒で、またはMJPEG圧縮ビデオとして30フレーム/秒で取り込むことができる。
一部のビデオ会議ソフトウェアにとって30fpsで十分だが、Pro Convert IP to USBの1080p60対応能力は、テレプレゼンスソリューション、ライブプロダクションソフトウェアなど、より高いフレームレートアプリケーションを柔軟にサポートする。16ビット、48kHzのオーディオ2チャンネルも取り込み可能だ。
Pro Convert IP to USBデバイスは、Windows、Mac、Linuxオペレーティングシステムと互換性がある。UVC仕様に準拠しており、ドライバー不要のインストールと、幅広いビデオ会議(ZoomやMicrosoft Teamsなど)、ストリーミング、プロダクションソフトウェアとの即時互換性を提供する。このコンパクトなデバイスは、ホストコンピューターへのUSB接続を通じて給電され、追加の電源は不要だ。
ユーザーは、直感的でブラウザベースのウェブインターフェースを通じて、Pro Convert IP to USBを管理および制御できる。これは、デバイス設定、入力選択、ステータス監視に利用できる。複数のPro Convertデバイスは、MagewellのオプションのControl Hub管理ソフトウェアを通じて、一元的に設定および制御することも可能だ。
MagewellのCEO兼CTOであるニック・マ氏は次のようにコメントしている。
マ氏:多くのユーザーは、NDI、SRT、またはその他のストリーミングソースをビデオ会議プラットフォームや他のソフトウェアに取り込みたいと考えていましたが、追加のソフトウェアツールが必要であることが障壁となっていました。我々の新しいPro Convert IP to USBはこれをシンプルにする。IPソースはユーザーのソフトウェアにウェブカメラのように表示されるからです。この問題解決ソリューションを顧客に提供できることを嬉しく思います。