4月20日(月)10時30分(現地時間)からスーパーセッション「Disney & Adobe: Reinventing the Boundaries of Storytelling」が開催された。

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Adobe社のCEO兼社長 Shantanu Narayen氏 Disney Interactive Media Group社(DIMG社)CTOのA.D. ”Bud” Albers氏

キースピーカーは、Adobe社のCEO兼社長 Shantanu Narayen氏とDisney Interactive Media Group社(DIMG社)のCTOのA.D. ”Bud” Albers氏。技術とクリエイティブで先導する2社のトップから、デジタル化によるプロダクション、コマースやディストリビューション分野で見いだせるビジネスチャンスについて語られた。

デジタル技術により、企画からコンテンツ制作、配信まで、全てスピード化されたことが、どのようにビジネスに影響しているのか。2012年にはオンラインビューワ数は一億9000万人にも上ると予測されている。Narayen氏は、コンテンツが”放送”から”ブロードバンド”へ移行し、インターネット自身が「ネットワーク化」され、コンテンツ配信のコアになっていると語った。そして、コンテンツを配信することは(放送と同じく)視聴者を魅了させるため、と強調して語った。

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では魅了させるコンテンツとは? DIMG社のAlbers氏から、同社におけるディズニーブランドのコンテンツ制作から、オンライン、モバイルやビデオゲームといった、あらゆるプラットフォームへの配信への試みについて説明があった。

また続けてAlbers氏はAdobe社が打ち出した「Open Screen Project」に参加することを発表、メディア配信・開発のキープレイヤー達とコラボレーションし、Webコンテンツ制作から配信までの一貫とした環境を創りだすという。

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デジタル配信するまでには、ワークフロー構築、コンテンツのクオリティの配慮、コンテンツ制作、メディアの収益化、配信方法のパフォーマンス、そしてどのように視聴者を喜ばせるかを考慮しなければならない(Narayen氏)。

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ワークフロー構築については、脚本の制作を支援する新しいツール「Adobe Story」が紹介され、ダイナミックメディアのプロダクト・エバンジェリストJason Levine氏よりデモンストレーションがあった。Adobe Storyは、脚本制作やプロダクションでの製作段階でメタデータをキャプチャし、あらゆる段階で検索するデータとして取り入れるようにするもの。

このメタデータさえあれば、制作者側だけではなく、視聴者側でもたとえば俳優が言ったセリフの部分だけで、関与する映像が全て検索できる。

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またPremiereProの編集インターフェースにもセリフのトランスクリプトを表示するウィンドウがあり、編集している映像クリップの音声のセリフと同期して追っかけてテキストをハイライト表示できるようになった。また反対にトランスクリプトからあるワードを選べば、そのワードを言ったシーンを映像シーケンスから探し出すこともできるのだ。

会場では開発コードネーム「Strobe」と呼ばれる新たなソフトウェアフレームワークについても公開された。これは、ユーザ・インタフェースからメディア収益方法、ハイクオリティな映像配信やWeb上のインタラクティブな体験を実現するまでのフレームワークのこと。また、家庭用デジタルデバイス向けに最適化されたFlashのランタイム「Adobe Flash Lite」を初披露した。

インターネット対応のテレビやセットトップボックスなどのデバイスに対し、HDビデオ、インタラクティブなアプリケーションやサービス、新しいユーザ・インタフェースやオンラインコンテンツなどを提供できる技術で、年内には正式リリースの予定だという。最後にインターネットメディアの収益化について、Narayen氏はさまざまな実験モデルを踏んでいる段階で、今後のウェブ業界での課題であると語った。