戦い終えて…
4月23日。2009 NAB SHOWの全ての日程が終了した。様々な出来事が起こり、ハプニングやうれしい出会い(人や商品)もあった。これが参加する醍醐味と言える。
今回は、来場者が少ないNAB SHOWになることは予想していた。実際にフタをあけてみれば、確かに来場者が減っているのだが、想定以上の減り方と言う印象はまったくなかった。むしろ、日本人来場者の少なさの方に驚かされたとも言えるイベントだった。経済状態の影響を受けて、確かに各社ともブース面積は減らしているし、ブース担当者の人数も少なめではあった。しかし、ファイルベースワークフロー、ハイスピードカメラ、3Dコンテンツ制作、コンバータやアクセラレータ、それぞれの分野に光る原石は見つけられたように思う。
今年は、YouTubeやfacebook、Flickrなどが積極的に活用された印象的な年でもあった。来場しなかった人にとっては、「もはやWebで見られるから行かなくても良いだろう」と思うかもしれない。多量の情報が置かれているWebを見慣れていると、机の前にいるだけで、情報が生まれてくるような錯覚を持ってしまう。この錯覚は、非常に危険な錯覚である。何もしなくても勝手に現地情報が集まってくる、ということはWebが発達した現在でも難しいし、何より、現地に来場者が訪れなくなった時点で、イベントそのものが崩壊してしまう。来場者のいないイベントに、メーカーが高額な出展料を払ってラスベガスにわざわざ集まるわけもない。集客のない展示会には、ジャーナリストやレポーターも来なくなる。必然的に出て来る情報は少なくなっていく。
イベントが成立しているからこそPRONEWSのようなニュースメディアや、YouTubeやfacebook、Flickrといった各種Webサービスを利用した現地速報が生きる。現地でNAB SHOWを体験し、見切れないものをWebサービスで追体験し補完することで、今までにない相乗効果が生まれるのだろう。
多くの情報が溢れる中、少しでも皆様へ有益な情報提供を、わかりやすく、興味のあるものを編集し、お届けすることが我々の命題だと心に刻まれたNAB SHOWでもあった。
おわりに
「PRONEWS見ていますよ!」と温かい声も現地でいただいた。多くの方に見ていただいたことに感謝いたします。
来年の2010 NAB Showは4月10日から6日間にわたって開催される予定だ。また次回も原石を求めて集いたいと思っている。
※写真は、会場を巡って手に入ったノベルティー。もし欲しい方がいたらPRONEWS編集部までご一報を!