Dコースでは、映像制作をこれから始めようと思っている人向けに、自分に必要な機材はどんなものかを知ることができるようにコースを設定した。映像クオリティを追求しながらも、手頃な価格のプロ機材であることが必要という設定で、数100万円もするような高価な機材は敢えて候補から外している。制作予算の低価格化が進行して厳しい状況にあるなか、ローバジェットなCMやVP、プロモーション映像や企業映像の制作にも活用できることと思う。
さて、「映像制作」とひとことで言っても、じっくりと編集して作り込んでいくものや、ライブで素材を組み合わせていくものなど、さまざまな種類がある。ここでは映像収録のトレンドとなっているファイルベース収録を核にしながらも、番組/CM/PV(プロモーションビデオ)の制作で活用するものだけでなく、デジタルシネマ撮影や、ライブストリーミングなど、映像制作分野を幅広く俯瞰できるような構成にしてみた。
オプションコースは、カメラ系、ノンリニア系、ビデオ入出力系、三脚系というように大枠での設定を行った。現場視点でより詳しく見てみたいという人はAコースやCコース、映像に欠かせないサウンド面はEコースも活用して欲しい。
1 | マトロックス (ブース#7104) MXO2 mini |
2 | ローランド (ブース#8002) LVS-800、F-1 |
3 | アスク (ブース#8302) AJA Video Systems Io Express |
4 | 日本ビクター (アスクブース#8302) ProHD GY-HM100 |
5 | 西華産業 (ブース#8409) RED Digital Cinema SCARLET |
6 | ソニー (ブース#8212) /ソニークリエイティブXDCAM EX PMW-EX1R/Vegas Pro 9 |
7 | エヌジーシー (ブース#7111) NewTek TriCaster XD300 |
8 | 平和精機工業 (ブース#8509) RS-450、RS-450M |
ビデオ収録の品質を向上させるには、安定した三脚が欠かせない。Libecブランドで提供されている定番のビデオ三脚に、新設計のトルクシステムとねじれ剛性を高めた三脚部を持つRSシリーズが新たに加わった。RS-450/RS-450Mは4.5〜10.5kgまで対応できるカウンターバランス機構を持ち、−40℃の極寒地での利用も可能になった。 |
9 | パナソニック (ブース#8213) AVCCAM AG-HMC45 |
ラインアップが充実してきた業務用カメラレコーダーAVCCAM。AVCHDコーデック記録のメリットは、プロ向けだけでなくエントリーレベルのノンリニア編集システムでも扱えるということ。今夏発売したAG-HMC45は、コンパクトなボディながら、AVCHDコーデック規格で規定される最大24Mbpsで、フルHD収録が可能だ。オプションでXLR入力にも対応している。 |
10 | ブラックマジックデザイン (ブース#5107) UltraScope |
映像制作のクオリティを上げるには、映像の品質向上が第一歩。ブラックマジックデザインが発売したモニタ用ソリューションがUltraScopeは、3Gb/s SDI/光ファイバーSDIに対応し、ビデオプレビューしながら、RGBパレード、波形モニタ、ベクトルスコープ、ヒストグラム、オーディオレベルをモニタリングできるWindows用ソフトウェア。映像入出力用のPCI Expressカードも付属する。 |
Dコースの基本コースでは、カメラ、ノンリニア編集システム、入出力カードなどからローバジェット制作にも対応可能な代表的な機器を集めた。基本コースでは紹介しきれなかったものは、まだまだ多くある。そこで、オプションコースでは、各分野の機器をより詳しく見れるように設定してみた。
Dコース オプション1:カメラ系
D基本コースはオーソドックスなハンディ型を紹介した。このオプションでは、コストパフォーマンスやファイルベースの視点を重視しながら、肩乗せ型やDSMCなどを紹介しよう。
1 | 日本ビクター (アスクブース#8302) | QuickTimeとMP4フォーマットでノンリニアとスムースな連携。SxSカード記録にオプション対応 |
2 | キヤノン (ブース#8408) | ビデオカメラマンが受け入れた5D Mark IIの成功で、1Ds、7Dはドロップフレームに対応 |
3 | 西華産業 (ブース#8409) | 2/3型センサーを搭載した3K解像度のSCARLET登場は、HDシネマ収録にとっては脅威な存在だ |
4 | ソニー (ブース#8212) | カメラ部独立のまめカムは高所俯瞰収録に活用が進む。本格派の肩乗せ型XDCAM EXが新登場 |
5 | パナソニック (ブース#6213) | AVCCAMレコーダーはカメラ部をオプション製品に。コード分離方式なので、活用範囲が広い |
Dコース オプション2:ノンリニア/ディスクレコーダー系
DV/HDVといったテープベースのカメラレコーダーも、ディスクレコーダーをファイルベース化できる。ノンリニア編集システムとともに集めた。
1 | アミュレット (ブース#6502) | SSDを採用。DV/HDV/DVCPROからQuickTime/AVI収録、HDVからm2tで記録 |
2 | ローランド (ブース#8002) | 再生しながら編集するダイレクト・リニア編集は快適。SD限定だが、ストリーミング用には充分 |
3 | トムソン・カノープス (ブース#7212) | EDIUS ProベースのターンキーREXEEDやHDWSは新型カメラへのオプション対応が速い |
4 | 報映産業 (ブース#5514) | DV/HDVカメラに対応し、HDはQuickTime/m2t HDV/MXF HDVで記録可能なレコーダー |
5 | アビッド テクノロジー (ブース#5110) | 新バージョンでAVC Intra、GFCAMにネイティブ対応した。ステレオス3Dオフラインも可能 |
Dコース オプション3:入出力カード/エンコーダー系
ファイルベース制作は、テープレスメディアを使ってファイルコピーする方法が一般的だが、SDI出力やHDMI出力を使用してビデオキャプチャをした方が効率的な場合もある。ここでは入出力カードについて採り上げる。また、H.264を使用した出力は負荷が大きいもの。書き出しを効率化するエンコーダーについても紹介しよう。
1 | アスク (ブース#8302) | 入出力カードで変換するよりも、収録時に制作コーデックに変換して記録するほうがスムースだ |
2 | ブラックマジックデザイン (ブース#5107) | 10bit SDI、HDMI、アナログコンポーネント、Sビデオ、コンポジットと対応範囲の広いカード |
3 | クレッセント/カンバス (ブース#5502) | RGB/YUV 10bit非圧縮が扱えるカード。Sirius Bluと組み合わせBlu-rayオーサリングにも対応 |
4 | フィックスターズ (ブース#7404) | PLAYSTATION 3やIBM PowerXCell 8i搭載PCI Expressカードで、H.264エンコードを高速化 |
Dコース オプション4:三脚系
1 | 平和精機工業 (ブース#8509) | 2kg前後のカメラ重量を想定し、最大4kgまで搭載できるビデオ三脚シリーズ |
2 | ヴィンテン ジャパン (ブース#7102) | ヴィンテンが今年発売したヴィジョン軽量ヘッド&システムの新製品 |
3 | ザハトラー・ジャパン (ブース#5310) | ビデオ三脚の最高峰のザハトラーの新製品。最大荷重はそれぞれ9kg、13.4kgまで対応。 |