アビッド 新ロゴとともに定番のラインナップを出展
昨年までは、ビデオ中心のAvidブースとオーディオ中心のDigidesignブースに分かれての出展だったが、今年は新ロゴでAvidとDigidesignが同じブースに出展となった。ビデオとオーディオのワークフローは基本的に異なり、業界やオペレーターなども違うので、今まで別々のブースで商品展開をしていたが、ビデオもファイルベースでの運用が当たり前になってくるとそれらを統合して管理・運用していく必要がでてくる。そういった意味で1つのブースでの商品展開はうなずけるところだ。もちろんこれはテレビ放送というくくりの中での話しなので、AvidやDigidesignが単独で出展する展示会があったりしてもそれはそれで不思議ではない。
■アビッドテクノロジー・ブースレポート
(*プレイリストで全編が流れます)
Media Composer 4など、9月に発表された最新バージョンの編集製品ラインナップを展示。拡張されたAMA (Avid Media Access) プラグインにより、ネイティブのXDCAM、P2、GFCAMフォーマットへダイレクトにアクセスでき、コピーや変換なしに編集が可能となったほか、タイムライン上で、フレームレートや解像度にかかわらず混在が可能なMix and Match編集などを披露。
■Avid ICON D-Command & Video Satellite
また、Digidesign Pro Tools|HDシステムと同期してAvid HD/SDシーケンスを再生できるVideo Satelliteや、Pro Tools|HDを内包するICON統合コンソール・システム、I/Oとデジタル信号処理、操作感がコンパクトなコンソールにまとめられたSC48といった製品が出展された。
なお、ブースステージにおいて、Media Composer Nitris DX/Mojo DX、Unity ISIS、Interplay、AirSpeed Multi Stream、Video Satellite、Pro Tools|HD、ICON D-Controlなどで構成されたシステムを使って「スカパー!におけるコンテンツ制作ワークフロー:加藤 大氏 (スカパーJSAT株式会社)」や「バイオハザード5のICONサラウンド・ミキシング」:瀧本和也氏 (株式会社カプコン/bitMASTERstudio)」、「HOTEI +東大寺/布袋寅泰 SPECIAL LIVE – Fly Into Your DreamライブDVD制作におけるICONサラウンド・ミキシング:山本雅之氏 (株式会社エス・シー・アライアンス)、 GOH HOTODA氏」による講演も開催された。
もちろん既存のラインナップのAvid Media ComposerやAvid Symphony、Avid DSなども展示されていた。
■Media Composer 4
Media Composer 4は、AMA(Avid Media Access)プラグインが拡張されたことにより、XDCAMやPanasonic AVC-Intra、GFCAM 100 MBなどのファイルをダイレクトにハンドリングできるようになり、中間コーデックを使用することなくネイティブ対応できるようになった。また、Mix and Match編集機能により、タイムラインに24、29.97、30、50、59.94 fpsなどSD / HDの異なるフレームレートや解像度のファイルを混在させることができるようになっている。あらかじめファイルフォーマットを統一したり、コンバーターなどを使用した変換作業が必要ないので、効率的なワークフローを構築できる。さらに、Pro Toolsとの連携も強化され、Video Satellite オプションを使用することで、Mac OS XベースのMedia ComposerシステムをPro Toolsのビデオサテライトとして使用できるようになった。これにより、Pro ToolsのAvidシステムとの相互運用性が向上。ビデオのトランスコードやファイルコピーする必要がなくなり、作業性が良くなった。
■Avid Symphony
Avid Symphonyのバージョン4はアビッド専用のフォーマットに変換しなくてもそのまま作業ができるAMAを搭載。AMAに対応しているP2、XDCAM、GFCAMのメディアを接続すると、ネイティブのままAvid編集ビンに現われ、そのまま選択して編集をすることができる。タイムラインには、30フレームや24フレームなど異なるフレームの素材を混在可能なほか、色の領域を選んで同じ色をまとめて変換することができるセカンダリーカラーコレクションなど多数の強力な機能を備えている。
■Avid VENUE
VENUE SC48は、全てのI/Oとデジタル信号処理、操作感をひとつのコンソールに統合した48chのデジタル・ミキシングコンソールで、簡単に扱えるVENUE D-Show software、Pro Tools との統合性や充実したTDMプロセッシングなどの機能をもつ
■Avid ICON
ICONは、Pro Tools|HD をエンジンとするICONコンソールで、ラージフォーマットのD-Control ESからよりコンパクトなD-Command ESなど、用途に合わせた選択が可能
■Avid ユーザー講演
ユーザー講演に登壇した加藤 大氏(スカパーJSAT株式会社)のインタビュー