The Foundry社ブースでは、映画「ロード・オブ・ザ・リング」、「キングコング」、「アバター」で採用された、高解像度テクスチャを扱うペイントアプリケーション「MARI」を初公開。デモンストレーションをしている。スワヒリ語で「美しいもの」を意味するMARIは、「ロード・オブ・ザ・リング」を制作したプロダクションWetaの内製ツールを受け継ぎ更に改良したもの。

Objモデルフォーマットをサポート、百万ポリゴンメッシュ(トポロジー)以上もある3Dモデルも取り込み、ペイントできる上、32Kx32Kピクセルもあるテクスチャにも対応してペイントできる。100以上のUVテクスチャパッチもシームレスで対応する。モデルをビューイングできるマルチカメラムーブをインポート。

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VFX制作では必須であるコンテクスト上でモデルをリアルタイムにペイント、モーションをつけてバックグラウンド上でビューイングできるのが最大の特徴。カスタマイズできる、リアルタイム3Dシェーダプレビュー、ディスプレースメントやスペキュアラーハイライト、カラーコレクション、アンビエント・オクリュージョンをPhotoshopタイプのレイヤーブレンディングで可能。3Dプロジェクションペイント・モードもしくはflat UVペイント・モードで、ペイントやシェーディングツールを使って作業できる。MARIは、Linux 64で起動し、「Windows 64ビッド版も開発中」のこと。

またブースでは、Windows, Linux and Mac OS Xで起動する、マルチスレッド・チャンネル・スキャンライン・レンダリングエンジンを持った、高速レンダリング・コンポジットアプリケーション「Nuke6.0」も合わせてデモンストレーションしている。マルチビュープロジェクトやステレオスコピック環境に対応、ロトツールとペイントツール、独自のキーヤ、キーライトを持っている。

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また3Dカメラトラッキング、デプス・ジェネレータやオートマチックレンズ・デストーションコレクションとアカデミー賞を受賞した独自Furnaceツールセットを搭載。オープンソースにより自社製またサードパーティから多様なプラグインもリリースされている。また、本来は昨年IBCで公開するはずだった、REDカメラを使っての制作ワークフローに順応する編集アプリケーション「STORM」は、今回REDユーザー会の場だけに最新情報を公開した。