今年も幕張メッセの全ホールを使用して開催
10月4日から10月8日まで、千葉の幕張メッセで「CEATEC JAPAN 2011」が開催される。CEATECとは日本のITとエレクトロニクスが一丸となって開催する、アジア最大規模のデジタル家電などを紹介する展示会だ。4日はプレス登録や招待者向けの特別招待日で、5日?8日が一般公開日だ。開催前日となる10月3日、都内で開催内容に関する記者会見が開催された。
今年のCEATECは、東日本大震災の影響で、規模は縮小するかと心配されたが、今年の出展者数は586社/団体で昨年の最終実績616社から30社しか減っていない。小間数も今年は2,243小間で、昨年の最終実績2,255小間とほとんど変わっていない。今年も例年通り、ホール1からホール8の全ホールを使って開催されることが紹介された。
今年の開催のスローガンやコンセプトは3月の震災に関連して、安全や省エネといった方向で企画されたことも紹介された。特別展示企画ブースでは、安心や安全なスマート社会を実現するための「スマートコミュニティーイノベーション2011」が行われる予定で、特に面白そうなのが展示ホール3で行われる「スマートコミュニティ”ZERO”」だ。EV(電気自動車)や蓄電池を基本構成要素としたスマートハウスやスマートショップ、EV屋台、ソーラー充電ステーションなど、従来のCEATECの展示会にはなかったものが展示される予定だ。
開催前日の記者会見で見どころを紹介するCEATEC JAPAN 2011実行委員長の中山啓二氏
今年も全ホールを使って開催される。大手企業は例年通り、東芝、三菱電機、ソニー、シャープなどだ
充電ステーションや太陽電池パネルなどの展示が行われる
今年のトレンドは4Kか
CEATECの魅力といえば、最先端技術の展示だ。3Dヘッドマウントディスプレイやグラスレス3Dテレビ、ワイヤレス技術による新しいテレビの視聴スタイルの提案、スマートフォンの大容量映像転送など、最先端技術を使った注目の製品などが多数展示される見込みだ。特に、映像の視点から見た今年のCEATECのトレンドは「4K映像」かもしれない。4Kとは、フルHDの4倍を超える4096画素×2160画素、約885万画素の高解像度のことで、劇場用のデジタルシネマの仕様に準拠した映像フォーマットのことでもある。東芝とソニーは、CEATECの会期に合わせて4Kがキーワードとなる製品の発表を10月3日に行った。
ソニーは、ホームシアタープロジェクター「VPL-VW1000ES」を今年12月下旬に発売することを発表。4K対応というと、画素をずらして実現する擬似4K解像度というのもあるが、VPL-VW1000ESでは忠実に4096×2160の4K映像を投影することが可能なのが特徴だ。VPL-VW1000ESの発表会では、「最高レベルの技術をコンシューマー向け領域で広く展開していく」ということや「SDからHD、そして4Kへの流れは必然的」という言葉を何度か繰り返して紹介していた。
東芝は4倍画素QFHDパネル搭載でグラスレスで3D映像が楽しめる液晶テレビ「レグザ 55X3」を発表した。「本格的な4K、2Kの映像時代の入り口を開く」と紹介していたのが印象的だった。東芝はこのほかにもNTTぷららが4K、2K映像配信の技術検討を開始していることも紹介した。
CEATECでは、各社から4Kや裸眼の3D対応といった新製品が多数展示されることが予想される。明日から各社の新製品を順次紹介していく予定だ。
4Kはスクリーンから近い位置で映像を楽しめることなどが、ソニーの発表会でアピールされていた
民生用の4Kビデオプロジェクターとしては世界初の「VPL-VW1000ES」
4倍画素QFHDパネル搭載で専用メガネなしで大画面3D映像が楽しめる東芝の液晶テレビ「レグザ 55X3」
CEATECでは、各社から4Kや裸眼の3D対応といった新製品が多数展示されることが予想される。明日から各社の新製品を順次紹介していく予定だ。