昨年富士フイルムに統合され、フジノンが扱っていた放送機器等業務用の光学製品は富士フイルム光学デバイス事業部の扱いになった。2006年に富士フイルムの100%子会社になったころから業務用のビデオテープなどレンズ以外の製品も出展されるようになっていたが、今年も放送機器関連の製品も含めた総合的な展示となっている。

ハイビジョン用レンズをいち早く開発したり、レンズにマイクロコンピュータを搭載したり、防振装置や高倍率ズームレンズの先鞭をつけるなど、常に業界をリードしてきたが、今年は昨年に引き続きバリアブルNDフィルターや3Dシンクロズームレンズシステム、ワイヤレスデマンドシステムの出展のほか、新製品としてENG用ズームレンズHA19×7.4BEやZS17×5.5BERM、バーチャルスタジオシステムに対応したXA19×7.4BEなどの新製品が出展された。

HA27

自動追尾プレシジョンフォーカス機能を搭載したHA27。画面上の顔を検出し自動追尾を行うオートモードでは、顔のほかにも新デマンドを追加することで形状や色などを複合的に認識してフォーカスエリアの自動追尾を行うことができる。

HA42×13.5BERDで3D撮影に必要なシンクロズーム機能を搭載したもの

42倍の高倍率ズームレンズHA42×13.5BERDで3D撮影に必要なシンクロズーム機能を搭載したもので、スポーツやライブ中継における遠距離撮影が可能(参考出品)。

HA42×13.5BERDで3D撮影に必要なシンクロズーム機能を搭載したもの

2本のレンズの光軸を正確に合わせるためにプリズムとミラーを使った光学系やアライメント調節機構が組み込まれている。

XA20s×8.5BE

スイッチを押し続けることにより、 一時的にテレ端にズーミングし、スイッチを離すとまた元の位置に戻るクイックズーム機能や一定の速度で低速のズーミングをしたい場合に効果を発揮するオートクルージングを搭載したXA20s×8.5BE。

バリアブルNDフィルター

NHKと共同開発したバリアブルNDフィルター。1/64まで無段階でフィルターの濃度を調節することができる。光量差が大きい場面でもアイリスを一定に保ったまま撮影することが可能。

HA19×7.4BE

最短撮影距離55cmを実現したコンパクトズームレンズ HA19×7.4BE。ワイドからテレまでの全領域で高い解像度を実現。

HA27

ワイドレンジ1/2型HDレンズZS17×5.5BERM。17倍の高倍率ズームに2倍のエクステンダーを搭載することで、広い撮影エリアをカバーできる。

HK3.1×14.5

超広角35mmPLマウントレンズ HK3.1×14.5。T2という明るさと自然なボケを生かした撮影を可能にしたほか浅い被写界深度での撮影が可能。ズーミングによる画質変動を抑えるズームフローティング方式を採用。

HK7.5×24

35mmPLマウントレンズ HK7.5×24。24mm~180mm対応の望遠ズームレンズ。HK7.5×24と同様に絞り羽根9枚構成およびズームフローティング方式を採用している。