TEACブースレポート
TASCAMブランドで民生機から放送機器、ホールなどの設備機器まで幅広く手がけるTEACは、ポータブルレコーダーやCDレコーダー/プレーヤー、メモリーレコーダー、デジタルミキシングコンソールなど業務に必要な様々なオーディオ機器を出展した。
新製品の放送業務仕様CDプレーヤーCD-9010システムおよびCD-6010は、業務で使用する上で重要な耐久性や操作性、運用性のほか、音質にもこだわった製品となっている。特にCD-9010は、CDメカデッキや頻繁に操作するボタンスイッチやノブダイヤルなど耐久性の高いパーツを採用したりアルミ削り出しの部材を採用するなど、随所に高品質なこだわりがある。また、コネクターなどは頻繁な抜き差しにおいて破損や接触不良になることもあるが、交換修理などもメンテナンスを考慮した設計になっている。一見して見えない部分だが、業務として使う上で重要な信頼性に重点を置いた設計だ。もちろん、オーディオ機器である以上音質も重要になるが業界で定評のあるDAコンバーターやオペアンプの採用によりこうした要求にもこたえた仕様になっている。
レコーダー関係は従来DATやMD、カセットテープなど様々な記録媒体が使われてきたが、ファイルベースの時代になり、メモリーへ記録することが日常となっている。同社ではTASCAMブランドでハンディな小型レコーダーからマルチチャンネルのレコーダーなど用途に応じた製品ラインナップをそろえユーザーの要望に応えているという。今回のNABでも2chのHS-2000、4chのHS-4000のほか8chのHS-8など様々なバリエーションがあり、従来のDATなどの置き換えはもちろんのこと、DAWや送出など様々なユーザーの用途にこたえられるような製品が出展されていた。
オーディオ機器に限らず、見た目はこうした業務用機器を模したデザインのものが市場に出ているが、目に見えない耐久性や実際に使ってみないとわからない操作性・フィーリングなどは、長年の技術や経験の蓄積のあるメーカーでなくてはできない。TEACの製品はこうした技術と経験に裏打ちされた製品が多い。得てして地味なものが多いが、本来業務用の機材というものはそうあるべきものだと思う。
耐久性や操作性、メンテナンス性のはか音質にもこだわったCD-9010
2chから8chまで様々なタイプのメモリーレコーダーを出展
2chのシンプルなものからサラウンドなどマルチチャンネルに対応したものなど様々な用途に対応したポータブルレコーダーなど
業務用48トラックデジタルオーディオワークステーションX-48MKII。1TBハードディスクドを内蔵し、長時間レコーディングに対応
24/96対応16 IN、48CHデジタルミキシングコンソールDM-3200