注目が集まるメインステージ
アドビブースの目玉はメインステージだ。「CS6 ファイルベースワークフロー」や「CS6 4K制作ワークフロー」、「After Effects CS6 新機能」、「Adobe 映像塾」などのテーマで定期的に講演が行われていた。商業作品の事例を使った事例やRed Digital Cinemaのテッド・シロヴィッツ氏の特別講演、本誌でもお馴染みの江夏由洋氏や高野光太郎氏などの講演など注目の内容が多く、いつも満席のような状態で行われていた。
満席で通路沿いに立ちながら聞く人も多かった
CS6編集システム
興味深かったのはデモコーナーに展示されていたNVIDIA Maximus搭載のHP Z820ワークステーションとEIZO 4KモニターDuraVision FDH3601を組み合わせたCS6編集システムだ。リアル4Kを体感できてしまうというという凄いシステムだ。
まずモニタだが、従来まで4Kの素材はあっても等倍で出力できるモニタというのはなかった。しかし、デモに使われているDuraVision FDH3601は、36.4インチのパネルサイズに4096×2160を表示できる。フルハイビジョンが4枚分の面積をもったディスプレイといえば、その広さがわかると思う。NVIDIA Maximus搭載のHP Z820ワークステーションも16コア、32スレッド、メモリ128GBに、Quadro 4000、Tesla GPUアクセラレータを搭載と非常にハイスペックだ。実際にREDで撮影された4Kの素材を読み込んだPremiere Proを動かしてみると、カラーコレクションをかけたような重い処理も支援がきいてプレビューが快適に可能だ。従来の編集システムというのはどんなにハイスペックでも快適な編集環境は2Kまでが限界だったのが、今現在の考えられる最高のシステムを実現すれば4Kでも快適な環境を実現できる。夢のような環境を実現したシステムといっていいだろう。
DuraVision FDH3601を使えばワークスペースの状態でフルHD2枚を表示できてしまう
4Kの映像をフル画面で再生した状態
ワークステーションの内部の様子。一番上のボードがQuadro 4000。真ん中がRed Rocket、一番下がTesla GPU アクセラレータ