SONYブース動画

SONYブースレポート

ソニーは昨年までのBelieve Beyond HDからBeyond Definitionをテーマにし、有機ELモニターやXDCAMメモリーカムコーダー、ライブコンテンツプロデューサーなどを出展した。同社は昨年来民生機器を含め4K対応のプロジェクターやモニター、カメラ、ビデオフォーマットなど様々な視点から4Kへのアプローチをしているが、放送機器が中心となるNABでは既存のHDシステムへの対応も堅実に行っているという印象だ。

テーマの変更に伴ってかブースのイメージも昨年までの重厚な感じからホワイトを基調にしたライトなイメージになっている。展示会開催前日のプレスカンファレンスの最後には一眼タイプのカメラやレンズなどコンセプトモデルをいくつかまとめて披露しており、これもまた今までのソニーとしては珍しいことである。加えて通常であれば会場ブースにプレスカンファレンスで披露したコンセプトモデルは出展されるのだが、会場内には全く見当たらなかった。プレス窓口に問い合せても会場には出していないことと、スペックなどまったく情報はないという状態だ。単に情報伝達がうまくいっていないということなのだろうか。あるいは何か別の狙いがあるのだろうか。

いずれにしても放送、映画、写真がクロスオーバーすることで成り立っている4Kの市場は、ユーザーが見えてこない部分がかなりあり、製品開発をフォーカスできないというジレンマに陥っているだけなのかもしれない。もっともこういう時代だからこそメーカーが革新的な製品を世に出してユーザーを引っ張っていくことも必要なのではないだろうか。

今回NABに合わせて正式なリリースがあり、製品も出展されていたものを見てみよう。カメラとしてはXDCAMメモリーカムコーダーPMW-400が8月発売予定の新製品として登場している他、XDCAM HD422レコーダーPMW-1000や、NXCAMカムコーダー NEX-FS700Jで4K/2K RAW記録を可能とするインターフェースユニットHXR-IFR5、視野角によるカラーシフトを抑えた業務用4K有機ELモニターAシリーズ、ライブコンテンツプロデューサー”Anycast Touch”AWS-750のほか、4K/HD高画質ビデオフォーマットXAVCを拡張した高効率映像圧縮方式Long GOPによるビデオフォーマットXAVC Sが追加された。また、次世代アーカイブソリューション構築に向けにメディアアセットマネジメントソフト部分で仏Dalet社と提携。12枚の光ディスクを1つのカートリッジに内蔵することで、大容量のアーカイブを可能にしたシステムを披露した。

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一眼タイプのカメラのモック。単純に同社のPLマウントレンズを装着できるようにしただけでなく、4K以上のレゾリューションに対応するものと思われる

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4Kカメラ。正式に4Kとアナウンスされたわけではないので、8Kということもありうる

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PLマウントレンズ20mm/T2と135mm/TF2

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B4レンズアダプター。モックなので未発表のものと思われる。ケースの中にあり、頼んでも出して見せてくれなかった。詳細を訪ねてもわからないとのこと

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XDCAMメモリーカムコーダーPMW-400。記録ビットレート50Mbps、フルHD、MPEG HD422記録に対応

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XDCAM HD422レコーダーPMW-1000。SxSメモリーカードへMPEG HD422(50Mbps)コーデックに加え、XAVC HD(MPEG-4 AVC/H.264 100Mbps)コーデックでの記録もできる

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インターフェースユニットHXR-IFR5。RAWレコーダー AXS-R5に接続することで4K/2K RAWデーター収録が可能となる。NEX-FS700Jのバージョンアップが必要

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視野角によるカラーシフトを抑えた業務用4K有機ELモニターAシリーズ。BVM-E250A、BVM-E170A、BVM-F250A、BVM-F170A、PVM-2541A、PVM-1741A

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ライブコンテンツプロデューサー”Anycast Touch” AWS-750。タッチパネルモニターを採用することで直感的な操作が可能。キーボードのように見える手前部分もタッチパネルモニターになっている