展示会3日目。昨年は初日ほどの混雑はなかったが、今年は初日の賑わいが続いているようだ。快晴の空の下今日もNABは暑かった。本日が最終のデイリーレポートになる。
テーマである4Kの動き
ちょっと前までは4Kは、非常に垣根の高い、通常のビデオの世界では全く関係のない別世界のようだったが、NABの会場を見る限りすでに当たり前のようになっている。もちろん、実際にはRAWとかカラーグレーディングといった従来ビデオでは無縁の作業がつきまとうし、細かなことを言えば照明やレンズなど従来のビデオの世界にはない部分での気遣いは必要になると思う。
そうはいっても4Kのカメラが既に個人でも充分購入できる価格になり、実際手に入れて撮影するカメラマン予備軍やクリエーターたちも沢山いるだろう。そうした新人類たちがやってくるのも時間の問題だし、現役でも個人でカメラを所有するようになるだろう。
Blackmagic Design ATEMプロダクションスイッチャーのソフトウェアコントロールパネル
REDが先鞭をつけたアフォーダブルなデジタルシネマだが、今年はBlackmagic Designが4Kのカメラを発表しただけでなく、6G対応なども先行して開発してきたことから一気に普及するのではないだろうか。地上波はまだ当分HDだろうが、CSなど衛星を利用すれば4Kも一般家庭に届けるのは技術的には特に難しいことではない。後は4Kで視聴したいコンテンツをどれだけ用意できるかにかかってくるだろう。
朋栄マルチチャンネルシグナルプロセッサーFA-1010のLANコントロール画面
4Kの裏で高く舞い上がるラジコンヘリ
Hoverfly TechnologiesのERISTA。ラジコン操作しで約5kgほどの耐荷重がある
さて、HDや4Kとは全く違うことだが、昨年あたりから飛び道具の出展が増えてきたようだ。ラジコンで飛ばす空撮のシステムは文字通りだが映像のワイヤレス伝送やWi-Fiを利用した設定やコントロールができるビデオ機器が実に多くなってきたのである。カメラの設定や映像の伝送、スイッチャーやからコレクターのコントロールなどLAN経由で行えるのが当たり前の時代となったといえよう。
TURBO ACE社 X88 OCTOCOPTER
TransvideoTransvideo 5GHz帯域のHD-SDI対応ワイヤレス伝送システム TitanHD Rx
ソニーワイヤレスアダプターCBK-WA100。USBタイプのWi-FiやUQ WiMAXアダプターを装着することで、カメラ映像やカメラの設定コントロールなどが行える