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txt・構成:編集部
ブースレポートPart01に引き続き、BIRTVに出展していた主要なレンズメーカーをレポートしよう。
FUJIFILM (China) Investment
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■4K対応の放送用ポータブルレンズ「UA46×9.5BERD」
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世界最高46倍ズームを実現したUA46×9.5BERD
富士フイルムは今年のNABで4K対応の放送用ポータブルレンズ「UA46×9.5BERD」を発表したが、その当時はモックアップの展示であった。8月20日に正式発表が行われ、BIRTVでは実機が初展示された。同クラスで世界最広角となる9.5mmからの焦点距離をカバーする46倍ズームで、駆動部も新規設計により約20%の小型化を実現している。
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新しい駆動部を開発して小型化を実現している
■改造サービスによってマイクロフォーサーズマウントに対応したMKレンズ
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MKレンズは、ソニーのFS5やFS7、α7シリーズのミラーレスカメラと組み合わせて使われているEマウント対応のシネマレンズだ。対応マウントはEマウントのみでなのが悩ましいところであったが、イギリスのMTFサービスではMKレンズをロンドンのワークショップに送ることでマイクロフォーサーズマウントに改造するサービスが行われている。
その改造後の実機がGH5と組み合わさせてブースに展示されていた。これは富士フイルムのサービスではなく、あくまでもサードパーティが行っているサービスの展示とのこと。MKレンズをもっと幅広く活用したいという人には、気になるサービスとなるだろう。
■フルサイズセンサー搭載カメラにスーパー35フォーマット対応PLマウントレンズを結合させる「OptMag for Full-Frame」
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ソニーのラージフォーマットのカメラVENICEとフジノンシネレンズのフラグシップ望遠ズームレンズ「HK5.3 x 75」の組み合わせも気になる展示だ。VENICEのようなラージフォーマット対応のシネマカメラが増えてきているが、ラージフォーマット対応のレンズは選択肢はまだ少ないのが現状だ。武蔵オプティカルの「OptMag for Full-Frame」は、スーパー35mmでPLマウントレンズのレンズをフルフレーム対応カメラに結合させるアダプターで、今後もスーパー35のPLレンズを選びたいという人には重宝しそうなアダプターとなりそうだ。
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Shriro Trading
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■Supreme Prime
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カールツァイスの中国現地販売代理店シュリロイメージング・ブースでは、Supreme Primeをはじめとする各種シネマレンズが展示されていた。注目は、中国の展示会で初展示のラージセンサー対応のシネマレンズ「Supreme Prime」だ。
ラージフォーマット対応でありながら、小型・軽量のハイスピードレンズシリーズで、18mm、21mm、25mm、29mm、35mm、50mm、65mm、85mm、100mm、135mmはT1.5に揃えられている。Cine Gearで実機が公開された100mm T1.5は10月ぐらいにリリース予定で、その後は2019年春に65mm/T1.5が登場予定となっている。
■ZEISS CP.3 XDを使ったディストーションの補正を確認できるデモ
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ZEISS CP.3 XDは、映像データとレンズデータとタイムコードを同列に保存することが可能。その中のレンズデータを使ったディストーションを補正して確認できるデモが行われていた。
これまで撮影部は、撮影中の映像が撮影後のポストプロダクションでどのように修正されるのかわからなかったが、CP.3 XDから出力されるレンズデータを使えば現場で確認できるようになる。その様子をブースで体験できるようになっていた。
SIGMA
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シグマは、製品の展示とテストショットコーナーを設けた広めのブースで出展していた。シネレンズとEマウントに対応したレンズを中心に展示。Eマウントのレンズは105mm F1.4 DG HSM、シネレンズは35mm、50mm、85mm F1.4などの焦点レンズが人気だという。また、展示されていた中でも14mm T2 FFの展示に注目が集まっていたようだ。
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NiSi
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NiSiは、NABやCine Gearで展示と同じプライズシネマレンズの「F3」を展示。ラインナップは25mm、35mm、50mm、75mm、100mmの5本。25mmはT2.1だが、ほかはT2を実現しているのも特徴だ。46.5mmフォーマットのセンサーをカバーし、ARRIのAlexia LFやRED Monstro VV、ソニーのVeniceに対応。マウントはPL、キヤノンEF、ソニーのEに対応。フロント径はすべて95mmに統一されている。
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25mm、35mm、50mm、75mm、100mmの5本をラインナップ
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ブースにはソニーのシネマカメラと組み合わせて展示
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点光源の描画が確認できるようになっていた
txt・構成:編集部
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