撮影現場でポピュラーになってきた3軸カメラジンバルに注目

最近の撮影現場では、カメラ自体を揺れにくくする3軸カメラジンバルがポピュラーになってきている。主要なカメラジンバルメーカーは、DJIをはじめFREEFLY、ZHIYUN、FeiyuTech、FILMPOWER、Pilotfly、Gudsen、Tiltaなど。残念ながら今回は、3軸ジンバルに限って言えばInterBEEでの展示はあまり多くない。

FILMPOWERを扱うジュエは出展は行なうが、ジンバルの展示予定はないとのこと。RONIN-Sで有名なDJIは今年のInterBEEに出展しないが、三友ブースでRONIN 2やRONIN-S、Master Wheelsの展示が行われる。ZHIYUNでは、ジンバルの新製品の展示が行われる予定で、気になる方は要チェックだ。

01 平和精機工業[#8502]

左から自立式一脚セット「HFMP AP KIT」、エントリー三脚「TH-X」

エントリーやミドルレンジモデルの製品の組み合わせた「組み合わせ提案エリア」や、「修理相談コーナー」、「ハイエンド展示エリア」を設置。「組み合わせ提案エリア」にはビデオ一脚システムの「HFMP」やエントリー三脚の「TH-X」の展示に加え、無段階カウンターバランスシステムを搭載したRSと、スライダーシステムのLIBEC ALLEXによる視点移動撮影の組み合わせ提案を展示する。

「修理相談コーナー」は、サービス担当者がブースに在中して、メンテナンス方法などを聞くことができる。

「ハイエンドエリア」は、InterBeeでは初の展示となる超小型ペデスタルシステムやの展示や、フラッグシップモデルのRSPLUS、伸縮式ジブアームの「SWIFT JIB50 KIT」とリモートヘッドの「REMO30」の組み合わせ提案や、日本初となる参考展示の製品も行われる。

02 銀一[#8409]

左からiPhoneとAndroid向けのスタビライザー「Steadicam Volt」と一脚の「Steadicam AIR」

カメラスタビライザーの本家、Steadicamを展示。Steadicamはカメラを載せるSled、Sledを支持するArm、Armを接続するカメラマン着用のVestで構成されるプロフェッショナルフィルム向けモデルがメインだが、最近はスマートフォン向けの「Steadicam Volt」や一脚の「Steadicam AIR」などもある。

Steadicam Voltは、iPhoneやAndroidなどのスマートフォンやGoProを装着し、手ブレや揺れのないスムースなショットの撮影が可能。ティルト・ロール方向ともにジャイロ制御されて走りながら撮影ができる「スポーツモード」と、ロール方向のみジャイロ制御されティルトやパン方向は従来のステディカムのように指で操作した動きがそのまま反映される「ムービーモード」の2種類が搭載されている。

Steadicam AIRは、高さ調節用フットペダルを搭載した一脚。軽量でコンパクトなカーボンファイバー製で、6.8kgまでに対応した「AIR 15」と11.3kgまでに対応した「AIR 25」がある。

03 ZHIYUN TECH[#5503]

左から新製品のWEEBILL LABとCRANE 3 LAB、CRANE 3 LABを背面から見た様子

ZHIYUN(ジーウン)は、2015年に中国・桂林(けいりん)で設立されたスタビライザー専門のメーカー。InterBEEへは積極的で、2016年から3年連続で出展。フラグシップモデルの「CRANE 3 LAB」とミラーレスカメラ向けの「WEEBILL LAB」を展示する。

CRANE 3 LABは撮影時の安定性を高める両手グリップデザインを採用。付属の三脚をスタビライザーにマウントしてハンドグリップとして使用することにより垂直に保持したり、ローアングルポジションにできる。また、スタビライザー本体の3軸モーターにロック機能を備え、バランス調整が正確に取れていれば、再び同じカメラとレンズを乗せる場合はバランスの再調整が不要。すばやく撮影を再開できる。4.5kgの最大搭載荷重に対応する。

04 TILTA[#4307]

左からスタビライザー「G2X」と「G2」

中国・深センに本社を置くTiltaは、2008年設立の手頃な価格が人気のアクセサリーメーカー。InterBEEは初出展。当初のメイン製品はDSLR向けのカメラリグで、近年の製品ではモジュールデザインを実現したBlackmagic Design Pocket Cinema Camera 4K用のリグやワイヤレスレンズコントロールシステムも話題だ。

Tiltaはカメラリグだけにとどまらず、3軸ジンバルスタビライザー「G2」や傾斜したスタビライザーアームを備えた「G2X」もラインナップしている。耐荷重は最大3.6kgで、上位機種と同じスタビライズの技術を使用しながらも小型でコンパクトなサイズを実現している。自動キャリブレーションを搭載し、銃のように見えるピストルグリップもポイントとなっている。

05 MILLER[#4301]

写真は、CX2フルードヘッド

Millerはベルボンと共同出展。スピード、バランス、強度を基礎に設計された新型のMiller CompassXシリーズの「CX2」、「CX6」、「CX8」、「CX10」、「CX18」の5機種を展示。新型のフルードヘッドは、従来のカウンターバランスを一歩前進させたMillerのCB PLUS技術が組み込まれており、従来4ポジションのカウンターバランスだったのに対して、新型のヘッドは上位機種のArrow xシリーズと同じ16ポジションのカウンターバランスを特徴としている。また、サイドローディングベースプレートにより、カメラリグを素早く簡単に取り付けることができる。

06 ヴァイテックプロダクションソリューションズ[#4201]

左から100mmボール径の「Flowtech100」、75mmボール径の「Flowtech75」

VintenやSachtlerなどのブランドを扱うヴァイテックビデオコムが今年4月からヴァイテックプロダクションソリューションズの名に変更。三脚の歴史を作り変えたと言われているFlowtechシリーズを展示する。

IBC 2018で発表された100mmボール径のFlowtech100を展示。スプレッダーレスでも使用できるヒンジロックシステム、素早いセットアップを可能にしたクイックリリースブレーキ、雨風や泥にも強い堅牢な耐候仕様も引き継いでいる。

今年の4月より発売を開始したFlowtech75も展示する。撮影の自由度の向上を可能とする数々の新開発テクノロジーの搭載を特徴とする。

07 ヴァイテックイメージング[#4001]

左から「befreeアドバンスカーボンT三脚キット」、「グリップタイトPRO2ゴリラポッド」

これまでアルミニウムを採用していたbefreeシリーズにカーボンを採用した「befreeアドバンスカーボンT三脚キット」「befree LiveカーボンT三脚ビデオ雲台キット」「befree GTアルミニウムT三脚キット」「befree GTカーボンT三脚キット」の4モデルが登場。その中でも「befree LiveカーボンT三脚ビデオ雲台キット」は脚部にカーボンファイバーチューブを採用することで自重が1.38kgを実現。ビデオ用のフルード雲台とレベリング機構を装備している。

JOBYの伸縮ポール付き三脚「テレポッド」シリーズや「ゴリラポッド」のスマートフォン用モデルなど13モデルを発売。テレポッドは、JOBY独自の伸縮ポール付き三脚。ゴリラポッドシリーズに、「グリップタイトPRO2ゴリラポッド」や「ゴリラポッドモバイルリグ」などのキットが発売される。


Cコース [InterBEE 2018の歩き方] Eコース