キヤノンは、同社のミラーレスカメラ「EOS Kiss M」の後継機種となるエントリークラスのミラーレスカメラ「EOS Kiss M2」を2020年11月下旬に発売する。カラーバリエーションはブラックとホワイトの2色。希望小売価格はオープン。同社オンラインショップでの販売価格は以下の通り。

  • ボディー単体:税別77,000円
  • 「EF-M15-45 IS STM」レンズキット:税別92,000円
  • ダブルズームキット:税別115,000円
  • ダブルレンズキット:税別108,000円

EOS Kiss M2は、各画素が撮像と位相差AFの両方の機能を兼ねる「デュアルピクセルCMOS AF」の搭載により、AF追従で最高約7.4コマ/秒、AF固定で最高約10コマ/秒の高速連写が可能。また、映像エンジンDIGIC 8の高速画像処理により、位相差AFによる素早いピント合わせや動く被写体に対する滑らかなピント追従が可能だという。

瞳検出

対応する交換レンズ装着時は、画面の約88%(横)×約100%(縦)の測距エリアを実現している。AFエリア自動選択時、最大143分割の測距エリアで高速・高精度なピント合わせを実現。被写体の瞳を検出してフォーカスを合わせる「瞳検出」がサーボAF/動画サーボAF時にも使用できるようになり、動く人物の表情も撮影することができる。EOS Kiss Mと比べて「瞳検出」の性能が向上し、バストショットの構図だけでなく、被写体の全身が写っている構図でも瞳を検出可能。

AFフレームの表示スピード改善により、被写体の動きに合わせてAFフレームもスムーズに追従する。「1点AF」よりもさらに小さいAFフレームでフォーカスを合わせる「スポット1点AF」を搭載。サーボAF時にも使用できるようになり、動いている小さな被写体にもピント合わせることができる。映像エンジンDIGIC 8とAPS-Cサイズ・約2410万画素のCMOSセンサーや任意の1フレームを約830万画素(3840×2160)のJPEG画像として保存する「4Kフレーム切り出し」機能を搭載している。

レンズの収差などを補正する「デジタルレンズオプティマイザ」を搭載し、撮影時に適用可能。PC用ソフトウエア「Digital Photo Professional」を介さずに撮影レンズなどによって生じた光学的な収差を補正可能。

タップで被写体選択

さまざまなアングルで撮影可能なバリアングル液晶モニターを搭載。タッチ操作にも対応している。また、約236万ドットの有機ELパネルを採用した視野率約100%の高精細EVFを内蔵している。キヤノンのレンズ交換式カメラ初となる「タップで被写体選択」の機能を搭載し、EVF内に表示されている顔/瞳を対象としたAFフレームの位置を、液晶モニターをタップすることで簡単に切り替え可能。

スマホなどの携帯端末へのWi-Fi/Bluetoothによる接続に対応しており、初めにペアリング設定を行うことで、カメラとスマホ使用時にBluetoothで自動的に接続可能。カメラから「image.canon」への画像転送機能を搭載しており、容量を気にせずに静止画や動画をクラウドプラットフォーム「image.canon」へWi-Fi経由で転送することができる。転送した静止画は「image.canon」を経由して、「Google Photos」や「Adobe Creative Cloud」(メンバーシッププラン)へ転送することができる。

PCへの自動画像送信アプリケーション「Image Transfer Utility 2」にも対応しており、ペアリングした起動中のPCへ静止画や動画の自動送信が可能。さらに「image.canon」に登録することでPCへ送信した画像を自動でクラウドへ転送することができる。

「縦位置情報の付加」機能により、カメラを縦位置で撮影した動画でも、スマホやPCで自動的に縦位置で再生することができる。スマホやPCなどから公開範囲やイベントを事前に設定していれば、Wi-Fiに接続するだけで、配信ユニットを用意することなくカメラ本体のみでYouTubeでのライブ配信が可能。また、HD/120pでのハイフレームレート動画撮影に対応している。