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会場の様子

エヌジーシー(東京都中央区)は、7月2~3日に東京・外苑前のスタジアムプレイス青山で内覧会「NGC WORLD 2009」を開催した。会期2日間の来場者は、延べ300人を越えた。

NGC WORLDは、最新のノンリニア編集/リニア編集システムやビデオサーバーなどで構築するブロードキャストシステムをはじめ、マルチディスプレイやプロジェクター、裸眼立体ディスプレイによるビジュアライゼーション、3DCGアニメーションソフトウェア、デジタルサイネージソリューションなど、取り扱い最新製品、最新ソリューション群を一堂に集めた。会場の7階フロアに各種ソリューションを集め、ロフトスペースの8階でプロジェクターソリューションの紹介とシアターデモを行った。

マルチディスプレイでデジタルサイネージ事業を強化

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マルチディスプレイシステムSamsung UD

このNGC WORLDにおいて、デジタルサイネージ市場向けに、日本サムスンのインタラクティブ操作が可能なマルチディスプレイシステムSamsung UD(Ultra high difinition Display)の取り扱いを開始したことを発表した。同時に、デジタルサイネージ関連ソリューションを扱うデジタルサイネージ営業部を設置し、本格的に営業を開始したことを報告した。

Samsung UDの取り扱いは、エヌジーシー親会社の日商エレクトロニクスが、日本サムスンとデジタルサイネージ関連製品国内代理店契約を締結したことで実現。エヌジーシーがシステムソリューション開発と技術サポートを担当する。日商エレクトロニクスのネットワーク構築ノウハウと、エヌジーシーのソフト開発、コンテンツ制作、映像システム構築の実績を組み合わせることでデジタルサイネージ市場の拡大、活性化を目指していくという。

取り扱いを開始したSamsung UDは、日本サムスン製最新46型液晶ディスプレイパネルSyncMaster 460UTn-UDと自立型の専用スタンドを組み合わせた大画面マルチディスプレイシステム。460UTn-UDは2.3GHz Athlon64×2のデュアルプロセッサーと8GB SSD(ソリッドステートドライブ)を内蔵、Windows XPエンベデッドSP2で表示をコントロールする。ギガビットイーサネットを使用したネットワークマルチキャストにより、最大250台を組み合わせたマルチディスプレイ環境を構築できる。

高解像度画像を表示する場合、各ディスプレイパネルごとにディスプレイ内蔵のプロセッサーを使用して画像の一部を切り出して表示する。そのため、あらかじめ表示に使用する素材を各ディスプレイのSSDに転送しておく必要があるが、拡大・縮小・回転時に補間による画像のボケを発生させずにフルピクセル表示できるメリットがある。デモを行った9画面の場合、画面サイズは138型相当で、その解像度は4098×2289ドットを実現していた。

ディスプレイパネルの枠(ベゼル)が薄いことも特徴で、複数台組み合わせた時のベゼル幅の6.7mmを含む液晶パネル間の非表示部分は7.3mmだと言う。相互連結用のインターロッキング機構を採用しているので、マルチディスプレイ環境を素早く設置・解体できる。会場内に設置したSamsung UDは縦横各3面の9画面環境で構築。7月2日13時から行われたNGC WORLD 2009であったが、設置と表示コンテンツの準備とテストは午前中に終わる素早さだった。

エヌジーシーはSamsung UDを、デジタルサイネージだけでなく、レンタル市場やイベント市場、アカデミック市場にも提案していく予定。9面環境を1システムと換算して、年間50システムの販売を目標とするという。

幅広い分野で活用可能な最新の映像編集/制作機器

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SignageMapPro

エヌジーシーのデジタルサイネージ関連ソリューションは、米SCALAのサイネージソリューションScala 5を中心に展開。

Samsung UDは素材をSSDに転送して表示するが、エヌジーシーでは、このSSDにScala 5を組み込んで動作させる応用も可能だという。

このほか、6月に幕張メッセで行われたデジタルサイネージジャパンに出展した地図案内サイネージオーサリングツールSignageMapPro、コンテンツにCGをリアルタイムに重ねて視認性を上げるSaika for Scalaと、Excelと連携した電子案内構築ソフトウェアQuickInfoDisplayも紹介した。館内案内などに活用されるデジタルサイネージでは、Flashベースで作り込みが行われることも増えてきているが、デザイナーによるFlashオーサリングが必要なことから店舗情報の更新などに時間がかかることも多い。より素早く、簡単に更新が可能なソリューションとして、SignageMapProが注目を集めていた。

映像編集/制作関連ソリューションでは、アップルのFinal Cut ProベースのターンキーシステムMediaBridge KONAに注目が集まった。今年4月にラスベガスで行われた2009 NAB ShowでAJA Video Systemsが発表したProRes 422メディアレコーダーKi Proも出展。カメラのHD-SDI出力を使用してProRes 422を生成して記録するKi Proを使用することにより、Final Cut Proでの編集開始までの時間を短縮できることを示した。

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ワンボックスの番組制作ソリューションTriCasterなどNewTek製品が並ぶ…

また最新オートデスク製品として、カラーグレーディングシステムの最新版Lustre 2009 Extention1、VFX・コンポジット製品Flame/Flintと編集・フィニッシング製品Smokeの最新版2010を展示した。トムソン・カノープス製品ではEDIUSベースのターンキーHDWSとスイッチャーKayakを展示した。

企業やエデュケーションでインターネット映像配信の応用が進んできていることから、NewTek製品も手軽に利用できる環境としてスポットを浴びた。インターネット中継、企業の会議中継/記録や学校の授業やイベント/行事中継への活用が進むワンボックスの番組制作ソリューションTriCasterは、ワンボックスでカメラスイッチング、テロップ挿入、ストリーミング配信・同時収録、ライブセット/バーチャルセットを実現するソリューション。

マウス操作だけでなく、オプションのコントローラを使用することで、より直感的な操作が可能になることを示した。現在はSD版であるためストリーミング利用が多くなっているようだが、今秋にHD版を投入する予定であるとのこと。より幅広い分野で活用できそうだ。

また、2009 NAB Showで発表されたばかりのマルチチャンネルHD/SDスローモーションリプレイシステム3PLAYを初出展。スポーツ中継などで素早いリプレイや滑らかなスローモーションを実現できる、3チャンネル同時録画再生が可能なディスクレコーダーという特徴をアピールした。

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編集部

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PRONEWS編集部による新製品レビューやイベントレポートを中心にお届けします。