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取材:渡邊聡 構成:編集部
ユーザーを第一に考えた独自機能で人気のブランド
カメラメーカーから新型カメラの発売が相次いでいる中で、独自アクセサリーでカメラをサポートするユニークな国産メーカー、日本ビデオシステムに伺いました。カメラ周辺機器は中国メーカーの存在感が増している中でも、日本ビデオシステムの放送・業務用周辺機器はユーザーを第一に考えた独自機能が人気です。代表取締役の橋口憲太郎氏と取締役で開発エンジニアの土屋研氏にお話を聞きました。
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現役カメラマンの社長が現場で足りないものを製品化
渡邊:前から噂を聞いているのですが、社長はカメラマンなのですか?
橋口氏:今でも現役カメラマンで、30年以上カメラマンをしています。カメラマンが基本で、現場で足りないものを開発します。カメラマンは辞めないですよ。辞めるといいもの作れなくなります。
弊社の設計スタッフや工場のスタッフも何名かは業務用カメラで撮影します。定期的に2カメ、3カメとかで現場に入って撮影します。自分で開発して作ったものを現場で使用し、使いにくいと思ったら、帰って即改良です。時にはリハーサル時に現場で機材を開けて調整や改良です。また、現場では他のプロダクションのカメラマンの意見も聞けますから。
渡邊:日本ビデオシステムに撮影部があるみたいな感じですか?
土屋氏:会社でさまざまな撮影案件など、プロダクション業務を承っています。
橋口氏:今はコロナの影響もありあんまりやっていませんが、結婚式場、幼稚園、番組、VPの撮影も大小問わず受けています。トステム社 IHI社等企業のショールームに流れる映像も数多く手がけました。
渡邊:何がきっかけでカメラマンになられたのですか?
橋口氏:最初にビデオカメラを手にしたのは、小学校6年生の時でした。私の母親は映像や写真が大好きで、その影響が大きかったと思います。昔のビデオカメラは、デッキと分離一体型で重量も10kg以上ありましたが、それでも小学校6年生卒業時に担任の先生が結婚するときにビデオを回したこともありました。
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写真も小学校の頃から撮っていまして、いずれは写真関係で食べたいなと思っていましたが、写真ではなかなか食べていくことができないと思いました。そこでアルバイトで結婚式やイベントの撮影を始めると、これが面白くて映像で食べていこうと決心しました。
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学生時代は入れ歯などを作る歯科技工士の道を進みまして、休みの日は撮影をしていました。後にこの金属やレジンなどを扱う歯科技工士の技術が、社内でモックアップを内製化するのに役に立つことになりました。
その歯科技工士の学校を出て自費の歯を作る自費技工の技術を学びたいと思い、それらに関わる会社に給料はタダでもいいので技術を学びたくて入りました。入社前から自分の会社を起こすことを考えていましたが、親から3年間は絶対に同じ職業を続けろと言われていたので、技工所の入社試験の時に「私は3年で会社を辞めます」と伝えて入社しました。
渡邊:どんな会社を立ち上げようと考えていましたか?
橋口氏:映像機器の販売でしたね。そのとき、ソニーさんやパナソニックさんのカメラの販売と撮影の2本立てで会社を運営することを考えていました。しかし技工士の仕事をして3年が経ち、辞める時期を迎えると、辞めるのを本気にされていなくて引き止められました。しかし、夢実現のため予定より三ヶ月は遅れましたが、1992年7月1日にやっと日本ビデオシステムを設立しました。
設立当時はあまりお金がなかったので、書類作成から登記まですべて自分でやりました。さまざまな大手メーカーさんと契約はとれましたが、そこで事件が起きました。販売契約をしたにも関わらず、大手販売店から圧力がかかって、サービスは契約したものの機材の仕入れ販売ができないと一方的に言われました。
そのころ大手メーカーさんのカメラを紹介する展示会を開催して100人ぐらい集まりました。しかしメインになるカメラメーカーさんが欠席して、カメラを送ってこなければ人も来ませんでした。展示会は他のメーカーさんのおかげでなんとか実施できましたが、その後このメーカーさんの担当者と私は当然喧嘩になりまして、これがきっかけで映像機器メーカーに方向転換することにしました。これは23歳の時の話です。
渡邊:若いですね。23歳でそこまで高いモチベーションはもてないと思いますが、なぜそんなに積極的になれたのですか?
橋口氏:学生の頃から、会社を作ることだけを考えていました。会社は自分の車を止めるガレージを15万円で改造してスタートしました。その頃はガソリンを入れるにもろくお金もなく、映像業界の仕事だけでは社員に給料を払うことはできませんでした。最初は歯科技工士の仕事をとってきて、夜はその仕事を社員に内緒でこなしてやっと従業員の給料を払うことができていました。
社員は最初私1人でしたが、1人が2人になり、2人が3人になる感じで次第に増えていきました。当時、「うちに来ても給料は払えない」と言っても勤めている会社を辞めてきてくれた設計の人がいました。今では元の会社よりも払えていますが、最初は1/3~1/4ですよ。それでも「そのうち稼げるようになるから大丈夫だよ」と言って当社に来ていただきました。今でも先端の商品を一緒に開発しています。当社は定年がありませんので、起業当時に入社された方は高齢で辞められる方以外は全員現役です。
渡邊:起業してどんなメーカーを目指しましたか?
橋口氏:その当時から映像機器の周辺機器メーカーで、今おこなっているビジョンと変わりありません。現場目線で商品を作りたい。また、映像機器には足りないものがいっぱいあると感じていました。
最初の製品は、HS-2000という9ピンリモートセレクターでした。今はノンリニアの時代でまったく使わないですが、その当時は編集機でABロールをするときにベータカムやVHSのVTRが混在しており、9ピンシリアルインターフェースを毎回後ろにまわって抜き差ししなければなりませんでした。それを、ワンタッチで切り替えできるようにしたものです。しかも、送りと受けも切り替えられるように作りました。
それから、3チャンネルのフィールドミキサー「FS-305」の発売も話題になりました。ミキサーには、他社さんで業界独占状態の大変有名なミキサーメーカーさんがありました。しかし、カメラマンの私にはどうしてもそのメーカーの使い勝手で気になる点がありました。音が大きく「あっ」と思ってマスターボリュームでなく入力レベル設定トリマーを回すときに、入力レベルを左にひねって小さくすると思います。人間工学的に音が大きかったら左に回せば小さくなると思いませんか?その有名メーカーさんのポータブルミキサーは当時逆だったんですよ。水道の蛇口をひねるのと同じでとっさに小さく音をしようとしたとき、左にまわしてしまいます。逆な感覚のミキサーに私はどうしても慣れませんでした。
FS-305では、電源入力を特殊コネクターでなくビデオカメラと同じXLR4ピンを採用したり、ポータブルミキサーでVUメーターやピークメーター両方切替表示やポータブルミキサーでリミッターが入力独立も業界で初めて搭載しました。
そしてFS-305を作ったときに、放送局様やレンタル会社様に持っていったら「こんなもの使えるかっ」と言われました。使い勝手が違うのでという理由でした。私は自分の信念をもって、他社製品が「これ使い方が逆だろう」と思い、あえて使い勝手を逆にしたことを説明すると、もう批判の嵐でした。
レンタル会社様には1社も採用されませんでした。でも、最初にこのミキサーに注目してくれたのは、NHK様でした。NHK様が最初、数台買って様子を見てみるといって買っていただきました。当時この機能に目を向けて頂いたNHKの大石さんという方にはとても感謝しています。しかし単発での購入で引き続きの購入はないかと思いましたが、1年か2年経過した後、15台のご注文を頂き、その後全国配備になりました。徐々に、民放様やプロダクション様、レンタル会社様にも売れ出してかなり年間の出荷台数が増えるようになりました。
数年後、思いもしない事態がおきました。その有名メーカーさんが新商品発表でそのポータブルミキサーの使い方を当社の方式に合わせてきました。カメラマンとして信念をもって開発したフィールドミキサーが市場の勢力地図を塗り替えた瞬間でもあり、この頃になると販売台数も逆転状態になりました。
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あと、私がブライダルや通常のVPを撮っているときは、ワンマン撮影が多数でした。そのときに、他社さんのリミッターですと、例えばピンマイクをして4人喋っていて、誰かが大声を出すとすべての音像が下がってしまいます。
そこでハイパーリミッターという機能を当時ミキサーの開発責任者だった杉田さんと一緒になって開発。現場に行き、いろいろな会場での音声環境を研究し開発搭載しました。例えば入力独立をしていて、ある1チャンネル入力の人が大声をだしてもそのチャンネルだけ音が小さくなり、残りのチャンネルの音像は崩さない仕組みを作りました。
それが結構、多くの音声さん、カメラマンさんに受け入れられました。今では、ほぼ有名どころの放送局様に数多く採用していただき使って頂いています。ミキサーはソニーさんの当時のカタログにも掲載されました。それも大きかったです。
ズームリモコンから、ビューファインダー、クレーン、ショルダーアダプター、レインカバーまでいろいろなものを開発させていただきました。三脚、カメラ、レンズ、VTR以外のものは、ほぼほぼ揃っています。
手掛けた光伝送装置が「即位礼正殿の儀」の中継に採用
渡邊:土屋さんは開発エンジニアとして日本ビデオシステムに入社して、これまでの会社と違うと感じたことはありますか?
土屋氏:自分の思ったようにできることです。これまでの会社だと、稟議を通さないといけなかったりして、なかなかできません。それと設計、変更を結構許してくれる。結構研究開発費を使っているのですよね。
橋口氏:いいものができるまで妥協はあまりしたくないです。近況のプロジェクトでも世界初の機能を搭載した自動切替電源の基板の変更を6回か7回やりましたよね。でも、妥協をせずにいいものになればね。たとえそれで儲けにならなくも、儲けることができないとしても、到達まで行ってほしい。現場でそれが評価されれば一番開発していて嬉しいことです。エンジニアの人には、気の済むまで開発してほしいですね。
土屋氏:私もある程度信念はありますからね。絶対にいいものになる自信はあります。しかし、次の不良がまた見えてきたときに、改善をやらせていただけるのはありがたいです。
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渡邊:土屋さんは日本ビデオシステムでこれまでどのような製品の開発に関わられましたか?
土屋氏:ビデオ信号を使用した機材やオーディオ信号系の商品を数多く手がけました。その中でもインターカムシステムのFD-400Aは、私がプロジェクトリーダーとして関わりました。もともとのFD-300Aは別の方が開発したモデルで、それのアップバージョンを私が担当しました。
例えば1996年に発売したFD-300Aは、9V角形電池対応でした。今は9Vは入手しにくいので、2013年に私が担当して発売したFD-400Aでは単三乾電池2個にして省電力化を図りました。ちなみに9Vの時は30時間ぐらいしか使えませんでしたが、単三乾電池2個で200時間以上使えるようにしています。あとは、新方式のトークスイッチの搭載等、いくつか新しい機能を搭載しています。
橋口氏:この汎用BNCケーブルでつなげるタイプの有線式インターカムは、累計出荷台数が2万台を超えました。最近は少し下火になってきましたが、それでも昨年はFD-300AとFD-400A両方合わせて年間600~700台出荷しています。競合他社製品は基本的にベースステーションを必要としているものもありますが、当社の製品は汎用BNCケーブルでどことつながっていても大丈夫です。どんなつなぎ方でも、全員同時通話が可能です。
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渡邊:密閉両耳型のモデルも用意されており、どちらも欲しくなりますね。デザインもスタイリッシュでやる気になります。ちなみにこのインターカムは最近、どういった現場で使われていますか?
橋口氏:もう映像業界の垣根を超えて、工事現場や造船、自衛隊とかにも導入されています。要するに無線では混信の可能性や使用できない場所がある場合、確実に伝達できる有線式が現場で選ばれています。最近は特約店経由でAmazonでも結構売れていて、最近では学校が一度に40機購入されたことがありました。コロナの影響で学校の授業に使われているみたいです。
土屋氏:そのほか私が関わった製品を挙げると、社内製品のオーディオの品質に関する部分の多くの製品に関わっています。特に回路的な品質は、私が責任をもって行っています。
私が関わった最近の製品のもっとも大きな出来事といえば、自分が中心となって技術心臓部を開発設計した光伝送装置が「即位礼正殿の儀」の4K8K中継に使われたことです。さまざまな強豪メーカーを差し置いて、歴史的な中継に選ばれたのは大変名誉に思います。放送中は凄く緊張しましたが、トラブルなく無事に完了しました。
橋口氏:特に光伝送装置は自信をもって開発しています。さまざまな中継車、ドラマ、イベント撮影に採用していただいているのと、最近ではFacebook社が世界各地で自社スタジオを作られるのですが、そこに弊社の光伝送装置が採用になりました。あとは、海外のフィリピン国営放送も導入が決まったばかりです。
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渡邊:光伝送装置の特に自慢の機能と今後の展開などを教えていただけますか?
土屋氏:自慢の機能は、アナログ映像信号とデジタル映像信号を切替なしに伝送可能なアナデジ伝送です。特許もとっている特徴的な機能です。同じ入力、出力端子に12G-SDIのデジタル映像信号を入れれば12G-SDIのデジタル映像信号が出力され、またここに昔のアナログ映像信号を入力するとアナログ映像信号が出力できます。それは簡単なようで、実は非常に高度な当社しかできない技術です。
光伝送装置の今後ですが、今はさまざまな信号情報を送れてそれを液晶表示することが可能です。送られてくる情報、送っている情報を切り替えて、周波数やオーディオレベルなど全部モニターに出力できます。親機からも子機からも双方で相手の信号状態を表示可能です。そういった機械がこれまで世の中にありませんでした。このような表示をするということ自体も特許をとっていて、他社は実現できません。そういった使い勝手の良さをもっと伸ばして、現場で喜ばれる機材を引き続き開発できたらと考えています。
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渡邊:ちなみに土屋さんは歌手、川辺明さんとしても活躍されていますが、芸能活動は会社公認なのでしょうか?
土屋氏:全面ではないですけれども。いやほとんど全面的かな?
橋口氏:全面バックアップです(笑)。
土屋氏:仕事中の芸能活動については、個人的なことであまり公表しないようにはしていますが、若干の連絡等はどうしても入ってきてしまいます。
橋口氏:いい歌を歌って、結構有線でも10位以内によく入っているのですよ。土屋さんのプロモーションビデオ撮影中に、手を挟まないちょいジブも発明しました。撮影現場は新商品のヒントがたくさんあります。
土屋氏:以前はかなりの規模でプロモーションビデオも制作していただいたりもしました。もちろん無料で!(笑)
現在、日曜日のゴールデンタイムにパートナーの藤代舞さんと一緒に30分のラジオ番組「生きがいラジオ!」のパーソナリティも行っています。首都圏でのFM放送局やパソコンでは「サイマルラジオ」、スマホでは無料アプリ「リッスンラジオ」で聴取することができます。
また、余談ですが、「光るアンテナ」皆さんは携帯電話器用の「光るアンテナ」を覚えていらっしゃいますか?今から20年程前に流行った、あの携帯電話のアンテナの先端が、電話がかかって来たりするとピカピカっと光った、あの「光るアンテナ」です。あれを最初に発明し「特許」を取得して商品化したのが私なんです。当時はあれが結構流行り、私もそれなりに儲けさせて頂きました。あれは私の個人特許だったのです。
第一級アマチュア無線技師の資格を持っていた私としては、1Wのアンテナ出力からLEDを光らせる10mW位の電力が取り出せないものか?と思ったのがそもそもの始まりで、いろいろやっているうちにそれを実現出来てしまったという訳です。あのアンテナには随分楽しませて頂きました。
今後の展望
渡邊:日本ビデオシステムのWebページやTwitterを見てみると、ここ半年ぐらいは新製品の発売がないように見えます。今後の展開などはいかがですか?
橋口氏:公表していないだけで、実は、新商品がしばらく目白押しですよ。当社はPROTECHブランドの商品が半分と、OEM、ODMが半分あります。
OEM、ODMでは、まもなくスタイリッシュな7インチのビューファインダーが完成します。今でも国内メーカーの放送用カメラのビューファインダーは数多く採用いただいています。また海外のカメラメーカーのビューファインダーの開発も始まります。これまで海外カメラメーカーは中身だけを供給している機種がありましたが、今度は外観も含めて完全完成品で当社が作ります。結局、速さとコストを考えると、カメラメーカー様社内で作るより当社で製作させて頂いたほうがコストも安いし開発時間が短くなると思います。
社内には、優秀なビューファインダーを設計できるスタッフがいるのも弊社の強みです。
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また、JVCケンウッドさんのショルダーカメラに対応した、新しいカメラのリモコンも発売されます。JVCケンウッドさんのショルダーカメラは文教マーケットやケーブルテレビ、地方のプロダクション等が魅力を感じるカメラがラインナップされています。そこでリーズナブルなリモコンを弊社で開発しました。今後海外も含め数多く出荷される予定です。その他、国内大手メーカー様からいろいろお仕事をいただいていますが、何を作っているか公表できませんが国内大手メーカー様と数多くの開発をしています。
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あとカメラアクセサリー関連とかでは、指向性カメラマイク「MKP-410」を発売します。こちらのマイクを設計したのは土屋さんです。機材販売店とのコラボレーションで実現したマイクで、レベルなどかなり細かい指定を機材販売店様からの生の声を反映して実現した製品です。的確に人の声を捉えるように設計されています。ショルダーカメラ、ハンディカメラ等に装着でき、ファンタム48V駆動で動作します。
今受けている特注システムでは、ある放送局様に来月納品するシステムをリモコンまで含め当社が開発しています。有人潜水艇と何千メートルまで潜る潜水艇があり、潜水艇のカメラ、レンズを操作するフォーカスズームリモコン、カメラリモコンを作っています。これはまだ途中の状態ですが、ビューファインダー機能を搭載し、アイリス、フォーカス、ズームすべてをここから操作が可能になる予定です。
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日本ビデオシステムの社内を見学
日本ビデオシステムは筐体やハーネスなども内製化が進んでおり、自社設備で開発から量産まで実現できるという。その工程を見せていただいた。その様子を紹介しよう。
(01)設計部署の様子。設計が使うメインモニターはすべて43インチ。図面の全体を高精細で確認したいため、解像度の高い大きな4Kモニターを使っているという。
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(02)ビデオ信号の処理を設計検証している様子。最先端の測定機器類が並んでいた。
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(03)リモコン関係機器の開発を行っているところ。
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(04)筐体設計は2D/3DCADで設計。何人かの設計の意見で完成度を高めていく方式を採用しているという。
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(05)筺体の外装となるアルミ板材。トン単位で購入するという。
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(06)アルミ板材をファイバーレーザー加工機でカットする。鉄は12mm、アルミは3mm、ステンレスは6mmまでの切断可能。レーザー加工機は2台完備しており。400台量産の外装アルミ切断の場合、2日間で切断可能。1,000台や2,000台の量産も社内で対応可能だという。
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(07)ファイバーレーザー加工機も何人ものスタッフが操作できるとのこと。最初はいろいろなマシンの調整や使用方法が複雑なため、携わる全員の社員が試行錯誤して始めて、今ではほぼ全ての筐体加工を社内内製化に成功しているという。
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(08)ベンディングマシンを4台導入し、金属の板の折り曲げを行う。
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(09)塗装ブースで塗装作業。製品の塗装は、下塗り2回仕上げ、塗装3回の合計5回塗装。
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(10)塗装した製品を焼付塗装炉で乾燥させる。
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(11)レーザーマーキングマシンで文字の彫刻を行う。アルマイト処理や塗装処理をした素材にも彫刻が可能。
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(12)レーザーマーカーは大きく3カ所に分かれている各工場に完備しており、社内に合計3台ある。
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(13)ミキサーを組み立てる部署。
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(14)大手テレビ局の中継車に搭載される光ジープ。北京2022 | オリンピック冬季競技大会に使われる光ジープのデモ機の製作作業なども行われていた。
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(15)各放送局、プロダクションの特注オーダーに対応する出荷検査待ちの光ジープ。各放送局様仕様が異なる場合が多く、柔軟に対応しているという。指示書通りにエンジニアが組み立てて納品する。
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(16)出荷梱包待ちの光伝送装置の子機。
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(17)個々の基板の追加部品を手作業にて配置。工場の社員のほぼ全員、チップ部品が実装できるスキルを身につけているという。毎週土曜日に社員希望者のテクニカルハンダ講習会が長年続いており、希望者は全員参加可能。
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(18)多連モニターの出荷前最終検査。恒温槽試験後、再度常温で24時間エージングする。
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(19)出荷待ちのビルドアップユニット。
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(20)32インチモニター組み立て工程現場。ほぼ全ての商品を社内製造しているが、モニター、ビューファインダーの約半分が韓国にあるプロテックモニター工場で生産されるという。
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(21)ハーネス加工現場。全自動両端圧着機を含め3台の圧着加工機を配置している。ハーネス加工も全て社内化しているという。
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(22)SMT実装ライン 日本工場、韓国の工場にSMT実装ラインを配備。
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(23)取扱説明書の製作現場。日本語はもちろん、英語ができる職員が4名、中国語スタッフ1名が常駐している。韓国語はプロテック韓国が担当し、プロテック香港で最終スペルチエックを行うという。
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(24)プロンプターの修理の様子。7年前の液晶を交換しているところ。基本部品の保有期間は8年以上で、発売以来の一部機種を除きほとんどの機種が修理可能と修理担当者が話す。
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(25)ミキサーオーバーホールの様子。
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(26)製品在庫置き場。工場で作られた製品が集められており、製品が完成している場合は当日3時~4時までの注文は即日出荷をしているという。
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(27)本社資材受付場をするところで、部品の受発注を行っている。
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(28)工作室の様子。NCフライス、旋盤などが並んでいる。
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(番外編)バスを所有しており、Inter BEEなどの展示会の際に使用。橋口社長は大型の2種の免許を持っていて、自ら観光バスを運転する。
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(番外編)今はコロナ禍のため展示会は世界的に行われていないが、Inter BEEをはじめ様々な展示会に出展しているという
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(番外編)シンガポールのBroadcastAsiaより、ARRIブースで高精細ARRIカメラをビルドアップした様子。近年様々な大判カメラがスタジオで使用されている
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(番外編)アメリカラスベガス、NABでPRONEWSの取材を受けている様子
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