Review_EOS-R50-V_top1oDq3okp

2025年5月の発売以来、Vlogから静止画までを軽快にこなすハイブリッド機として支持を集めてきたキヤノン「EOS R50 V」。これまでブラック一択だったラインナップに、ついに待望の「ホワイト」が加わった。さらに、発売時には用意されていなかった「ダブルズームキット」が選択可能に。今回はこの新しいデザインの魅力と、追加された望遠レンズによる表現力の広がりについてレビューをお届けする。

洗練されたホワイトがかわいい。ただし望遠レンズはブラック

Review_EOS-R50-V_01CIJ477Gs

まず目を引くのは、かわいらしいカラーリング。ホワイトをベースに、グリップ部分にグレーの部材が配されている。

Review_EOS-R50-V_02JmVXLkRM
Review_EOS-R50-V_03PfP8VgkA
Review_EOS-R50-V_04VlVJfHCc

「RF-S14-30mm F4-6.3 IS STM PZ」とのレンズキットは、カメラボディだけでなくレンズまで統一感のあるデザインだ。首から下げているだけでもファッションの一部として成立する軽やかさがある。

Review_EOS-R50-V_05ORCbjhrf
Review_EOS-R50-V_06mI0hDACN
Review_EOS-R50-V_07SdysBAXf

一方、2026年3月27日に発売された「ダブルズームキット」に含まれる望遠レンズ「RF-S55-210mm F5-7.1 IS STM」は、ブラックカラーを採用している。

Review_EOS-R50-V_08nR02qArN

「せっかくなら望遠も白が良かった」という声も聞こえてきそうだが、実際に装着してみると、ホワイトのボディに引き締まったブラックの望遠レンズという組み合わせも悪くない。そもそも黒いカメラボディに白い望遠レンズをつけることも一般的なので、そう考えると白黒のカラーリングが自然に見えるのも当然かもしれない。

Review_EOS-R50-V_09D66BPMy
レンズフード「ET-60B」は別売り

フルサイズのボディで望遠レンズを装着すると大げさで重たいセットアップになりがちだが、EOS R50 Vと「RF-S55-210mm F5-7.1 IS STM」の組み合わせは非常にコンパクトで軽量だ。

お買い得な「ダブルズームキット」で広がる映像表現の可能性

これまでEOS R50 Vは標準ズームキットのみの展開だったため、遠くを撮りたいユーザーは別途レンズを買い足す必要があった。しかし、2025年12月19日にダブルズームキットのブラックが、2026年3月27日にダブルズームキットのホワイトが発売。ダブルズームキットの登場で、そのハードルは一気に下がった。

14mm(換算約22mm)の広角から、210mm(換算約336mm)の本格望遠まで。この2本があれば、運動会やステージ撮影はもちろん、スナップや風景撮影のバリエーションも飛躍的に広がる。

特筆すべきは、そのコストパフォーマンスだ。単体で買い揃えるよりも大幅に抑えられたキット価格は、これからカメラを始める層はもちろん、サブ機として望遠の画角をカバーしたいハイアマチュア・プロユーザーにとっても極めて合理的だ。

  • システムファイブ販売価格:
    • RF-S55-210mm F5-7.1 IS STM:税込55,539円
    • EOS R50 V &14-30mmレンズキット(ブラック):税込128,000円
    • EOS R50 V ダブルズームキット(ブラック):税込155,000円

実写レビュー:EOS R50 Vと望遠ズームレンズの相性が良い

今回は、見頃を迎えた桜並木にEOS R50 Vを持ち出した。望遠レンズ「RF-S55-210mm」の真骨頂は、やはりその「圧縮効果」にある。

Review_EOS-R50-V_10KYgfmhl2
105mm F8 SS1/640 ISO100
※画像をクリックして拡大

標準レンズではバラバラに見えてしまう桜の花びらも、200mm付近の望遠端で捉えると、前後が重なり合い、画面全体が花いっぱいに埋まる圧倒的な密度感を表現できる。

Review_EOS-R50-V_11ex
116mm F11 SS1/250 ISO160
※画像をクリックして拡大

また、特定の桜を主役にし、背景を柔らかくボカすような「引き算の表現」も容易だ。

Review_EOS-R50-V_12
146mm F7.1 SS1/320 ISO250
※画像をクリックして拡大
Review_EOS-R50-V_13
110mm F6.3 SS1/640 ISO100
※画像をクリックして拡大

Vlog機としての本領を発揮するのが「カラーフィルター」機能だ。通常、シネマティックな色味(ルック)を作るには、Log撮影後のカラーグレーディングが必要だが、R50 Vのカラーフィルターを使えば、撮影の瞬間に好みのトーンを決定できる。

これらのフィルターをかけたまま動画を撮り、その場でスマートフォンに転送。編集の手間なく、最高に「映える」状態ですぐにSNSへシェアできるスピード感は、現代のクリエイターにとって大きな武器になるだろう。

今回は動画撮影の際に「TastyCool」のフィルターを適用してみた。春のさわやかさを残しつつ、どこか落ち着いて大人びた雰囲気のルックに仕上がった。全編EOS R50 Vと望遠ズームレンズの組み合わせで撮影しているので参考にしてほしい。

動画撮影はすべて手持ちで行った。レンズの手振れ補正と、ボディ側の電子手振れ補正を有効化することで大きなブレを抑えている。ただし、望遠の撮影となると、ブレを完全に補正するのが難しく揺れが出てしまうので、一部のクリップは編集時にブレの補正を行った。

また、電子手振れ補正を使用していると、時おり独特の揺らぎのような映像の乱れが生じたので、手ブレ補正の過信は禁物だ。ファインダーがないカメラということもあって、望遠の手持ち撮影でカメラをしっかり支えてブレを抑えるのは難しく感じた。

まとめ:おしゃれで手軽なのに、本格派のEOS R50 V

Review_EOS-R50-V_14suOJyipe

これまではオリジナルのEOS R50でしかホワイトやダブルズームキットが選択できないほか、キャッシュバックキャンペーンでもR50は対象なのにR50 Vは対象外という状況が続いていた。しかし、今回のEOS R50 Vホワイトモデルの登場とダブルズームキットの拡充によって、より多くのユーザーに手に取ってもらえる環境が整った。現在開催中の「キヤノン 春のキャッシュバック2026」キャンペーンでも、EOS R50 Vの各モデルが対象となっていてお買い得だ。

「おしゃれに、でも本格的に撮りたい」。EOS R50 Vは、そんな欲張りなニーズに応える一台だ。特にこれからの春の行楽シーズン、そして運動会シーズンを迎えるにあたって、広角から望遠までをカバーし、かつカラーフィルターで独自の表現ができるこのキットは魅力的な選択肢となるだろう。

また今回コンパクトな望遠ズームレンズを体験したことで、APS-C向けのレンズの魅力を再確認した。今後はAPS-Cのボディに似合う単焦点レンズの登場を期待したい。例えば、EOS Mシリーズの「EF-M22mm F2 STM」や「EF-M32mm F1.4 STM」など、かつてキヤノンにはAPS-C向けに優れた描写性能とコストパフォーマンスを両立する単焦点レンズが数多く存在した。RFマウントでもそういった魅力的なレンズが登場することで、EOS R50 Vをはじめとしたエントリーモデルのミラーレス一眼カメラのユーザーが増えるのではないだろうか。

発売日情報

  • EOS R50 V ホワイト レンズキット(14-30mm):2026年2月20日発売
  • EOS R50 V ホワイト ダブルズームキット:2026年3月27日発売
  • (参考)ブラック版:2025年5月30日発売(ダブルズームは12月19日)

尾田章|プロフィール
カメラのある日常の楽しさを発信する"くらしフォトグラファー"。カメラ機材の使い方、写真の撮り方などをYouTube、運営ブログ「KOBE FINDER」にて"Aki"として初心者にもわかりやすく解説。