フランスの放送局のM6(Métropole Télévision/エムシス)が大規模施設のHDへの移行に伴い、米Omneon(オムネオン)社のOmneon MediaGrid(メディア・グリッド)アクティブストレージ・システムを中核とし、送出側にSpectru(スペクトラム)メディアサーバを採用した、新しいHDベースのワークフローを構築する。
M6は、この新しい設備を今夏に導入し、10月にはサービスを開始する予定。新しく導入する送出サーバは、複合施設のバックアップシステムを含めて、合計60チャンネルある5システムになる。ローカル番組はSD用にHDCAM HD 50とIMX 50フォーマットで取り込まれる。コンテンツ・サーバのMediaGridは270TBの許容ストレージを装備し、MBTオートメーションとSGTメディアマネジメントにより制御される。このシステムはFront Porch Digital DIVArchive コンテンツストレージ・マネジメントとInterra Systems クオリティコントロールと連動され、またプロダクション側ではApple社 のFinal Cut ProとAvid社のノンリニア編集システムがネットワーク下に接続される。これら編集システムは同時にMediaGridにアクセスし編集することが可能。
MediaGridは、グリッド・ストレージとインテリジェントで”接続していながら独立した”グリッドコンテンツサーバを組み合わせた、容量、帯域幅、およびメディア処理能力を管理可能に拡張することのできるサーバシステム。ProXchangeはMediaGridTで動作するために設計されたメディア処理アプリケーションで、MediaGridのアーキテクチャを活用してグリッドベースのトランスコーディングを行う。
MediaGridシステム内にトランスコード処理を組み込むことによって、外部の処理システムやファイルを複数コピーする必要がなくなり、ワークフローが合理化されるという。M6は、Métropole 6(一般的には単にM6として知られている)はMétropole Télévisionの所有するフランスのテレビサービス。フランス資本のメトロポールテレビジョン社とドイツ・ベルテルスマン傘下のRTLの合弁で運営されている。