「ピーナッツ」のアニメーターとして知られるビル・メレンデス氏(享年91歳)が9月2日、アメリカ サンタモニカの病院で逝去されたことが発表された。 メレンデス氏はメキシコ生まれ。70年以上もの現役アニメーター、プロデューサーを務めたことになる。11月には92歳の誕生日を迎えるところだった。 メレンデス氏はウォルト・ディズニーで仕事を始め、「ファンタジア」「ダンボ」「ピノキオ」など、ディズニークラシック作品のアニメーション製作に参加後、ワーナーブラザースに移り、バックス・バニー、ダフィー・ダックやポーキィ・ピッグといった誰でも知っているキャラクターのアニメーション製作を手掛けた。
1959年、「ピーナッツ」を起用したCF制作でシュルツ氏と知り合い、「ピーナッツ」のアニメーションを手がけることになる。1964年に自身の会社、「ビル・メレンデス・プロダクションズ」を設立し、1965年に初のTVアニメーションスペシャル”A Charlie Brown Christmas”を手掛ける。これが最初のエミー賞受賞作品となる。以降60タイトル以上の「ピーナッツ」の作品、370以上のコマーシャルを手がけ、時にはスヌーピーやウッドストックの声を務めたこともあった。
メレンデス氏は、「ピーナッツ」を大ヒットさせたほか、「ガーフィールド」、「象のババール」も手がけている。ハンドルバーと呼ばれる横に分けたヒゲをトレードマークとし、アニメーターとしてばかりか、声優、ディレクター、プロデューサーとしても知られている。特にチャールズ・シュルツ作品には貢献しており、エミー賞を17回ノミネート、そして8回受賞しているほか、オスカーへのノミネートも経験している。 ビル・メレンデス・プロダクションズは、息子のスティーブン氏によって引き継がれるという。彼の財産の一部は氏の遺志により、ロサンジェルス小児病院に寄付される。