朝日放送(ABC)は、同社が放送したアニメやドラマなどの動画をPC向けに有料ストリーミング配信する「ABC動画倶楽部」を26日13時から開始した。ストリーミング配信は、ドリームボート社のP2P配信技術サービス「SkeedCast」を採用、高画質な動画を効率的に配信できるようにした、という。
「ABC動画倶楽部」では、アニメ「ふたりはプリキュア Splash☆Star」全49話と、「Yes!プリキュア5」1?13話を公開している。10月4日からは視聴者参加型の懸賞金付きミステリードラマ「安楽椅子探偵と忘却の岬 出題編」などを期間限定で配信する予定。
Windows Media Video形式で配信し、ビットレートは3Mbps、1Mbps、500Kbpsの3種類。価格はプリキュアシリーズが1話105円、4話パックで336円(第1話は無料)、ドラマが525円に設定されている。視聴するには、受信用P2Pソフト「SkeedReciever」をインストールする必要がある。対応OSはWindows XP/Vista。
「SkeedCast」は、Winny開発者の金子勇氏がコンテンツの分散保存・配信するシステムやネットワーク面の開発に参加しており、コンテンツホルダーがアップロードした動画コンテンツを複数のサーバに分割して保存し、ユーザーのリクエストに応じて配信する仕組みとなっている。
P2P方式のシステムは、サービスを提供する特定のサーバが無く、対等な関係にあるコンピューター(ピア=ノード)が、状況に応じてサービスの利用者になったり提供者になったりする。サーバ機能をそれぞれのノードが分散して持っているため、クライアントサーバのように負荷が集中することがない。また、システムの一部が停止しても、他が補完してサービスが持続させられる。
映画や放送コンテンツなど大容量のファイルをサービスする場合、このP2Pシステムならばコンピューターやネットワークの遊休時間を有効に活用でき、より低コストで効率的なサービスの仕組みを構築することができる。