ついに発表となったAdobe Creative Suite 4ファミリー。統合スイート製品6種類、単体製品11種類のラインアップ。
ついに発表となったAdobe Creative Suite 4ファミリー。統合スイート製品6種類、単体製品11種類のラインアップ。
アドビ システムズ(東京都品川区)は11月11日、6つのスイート製品と11の単体製品で構成される次世代クリエイティブツール群のAdobe Creative Suite 4(以下CS4)ファミリー日本語版を発表した。すでに北米では10月中旬から出荷を開始しているが、ようやく日本語版の登場となる。待望のCS4ファミリーは、12月中旬から発売を開始する。
今回発表となったCS4ファミリーの製品ラインアップは、スイート製品についてはCS3から変更はない。DTPデザイン向けのCS4 Design PremiumとCS4 Design Standard、Webデザイン向けのCS4 Web PremiumとCS4 Web Standard、映像制作向けのCS4 Production Premium、すべてを統合したCS4 Master Collectionの6種類だ。単体製品のラインアップについては、Fireworksの取り扱いが変更になった。これまではCS3ファミリーの単体製品でありながらも、スイート製品同梱ソフトウェアとしての扱いを受けていたFireworksが、CS4では正式なスイート構成製品へと変更となり、Webや携帯・モバイル用のコンテンツデザイン向けの役割を担うことになった。このことによりラインアップは、Photoshop CS4/Photoshop CS4 Extended、Illustrator CS4、InDesign CS4、Flash CS4 Professional、Dreamweaver CS4、Fireworks CS4、Contribute CS4、After Effects CS4、Premiere Pro CS4、Soundbooth CS4の11種類となる。Premiere Pro CS4には、OnLocation CS4とEncore CS4が同梱される。
CS4ファミリーでは、アドビのクリエイティブワークフローにおける旧マクロメディア製品の役割が確定して完全統合を果たしたことが大きな変更点だ。さらに、ビデオワークフローにおいても、旧SeriousMagic製品のOnLocationが完全に統合を果たし、Win/Mac問わず利用が可能になった。各Premiumバージョンのスイート製品は、メインのDTP、Web、映像の利用分野だけでなく、それぞれの分野間でもスムースな連携作業ができるように構成製品を変更している。具体的には、CS4 Design PremiumはDTPとWeb、CS4 Web PremiumはWebとサウンド、CS4 Production PremiumはフィルムビデオとWeb動画というように、分野間の連携を強化しているのだ。これは、近年、プリント、Web、携帯・モバイル、放送・ワンセグなど、メディアの多様化とともに共通の素材を使用した統一デザインをしなければならないケースも増えてきており、素材や成果物を視覚的に確認しながら、素材やプロジェクトを共有していく必要があることに配慮したものだ。
ワークフローをサポートするソフトウェアとして全てのスイート製品に含まれているのが、素材管理とプレビューを行うBridge CS4と、フラッシュコンテンツ検証ソフトウェアDevice Central CS4。Bridge CS4は、GPUを使用してOpenGLによる描画をすることで、よりスムースで高速な表示ができるようになっている。Device Central CS4は、450もの携帯・モバイル機器に対応し、オンラインで機器情報を追加できるようにしたほか、携帯・モバイル機器向けモーショングラフィック制作用にAfter Effects CS4との連携を強化している。Device Central CS4で選択した複数のモバイル機器に応じたコンポジションを、After Effects CS4で作成できる。
北米版CS4ファミリーとの違いは、InDesign CS4と連携した文書作成・編集アプリケーションのInCopy CS4と、コラボレーション作業用のサーバアプリケーションであるInDesign CS4 Serverがラインアップに含まれていないことだ。