エヴェリーナ・ドムニチ&ドミートリー・ゲルファンド 《カメラ・ルシーダ:三次元音響観察室》2008年撮影: 木下ワタル

美しさにため息がもれるビジュアル・アート作品

今年の冬、ハイブロウなビジュアル・アートが東京・初台のICCに集結!2008年12月6日より、エキシビジョン「ライト・[イン]サイト」が開催される。本エキシビジョンのテーマは、拡張し続ける光技術によってもたらされる私たちの知覚と身体認識の変容。飛び切り美しい作品がラインナップしている。

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ミシャ・クバル《space-speech-speed》1998年 オーフス・クンストブグニング,デンマーク 2007 撮影:イエニス・ソーレンセン

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アンソニー・マッコール《You and I, Horizontal》2006年

アンソニー・マッコール《You and I, Horizontal》2006年

参加アーティストはいずれも世界的に活躍する映像アーティスト。なかでも注目は、暗闇の中で回転する3基のミラーボールから反射される光が美しい、ドイツのミシャ・クバルによる「space-speech-speed」。UKのアンソニー・マッコールによる、微細な霧にプロジェクターからの光を当てた光の彫刻「You and I, Horizontal」や、ロシアのエヴェリーナ・ドムニチ&ドミートリー・ゲルファンドによる、水で満たされたアクリル性の球体の中に、音から変換された光が微かに揺らめく「カメラ・ルシーダ:三次元音響観察室」も。

テクノロジー関連に興味のある方は、ベングト・ショーレン&アーダーム・ショムライ=フィシェルwithウスマン・ハックによる空間内のWiFiのパターンをリアルタイムでキャッチし画像化するカメラ「WiFiカメラ・オブスクーラ」や、視線の動きによってドローイングを描く「光(アイ・ドローイング)」をおすすめ。

他、ビデオ・アートの創始者ナム・ジュン・パイクの、旧式のブラウン管型テレビ受像機の中身がくりぬかれてそこに点灯されたろうそくがたたずむ作品「キャンドルテレビ」。社会的メッセージを込めた作品を多く発表したドイツのアーティスト、ヨーゼフ・ボイスは黄色く塗られた白熱電球にレモンをソケットに繋いだオブジェ作品「カプリ・バッテリー」など。思想とともに、その美しさに感嘆するエキシビジョン。同時開催される、来日アーティストによるシンポジウムもぜひお見逃しなく。

「ライト・[イン]サイト」展

  • 日程:2008年12月6日(土) – 2009年2月28日(土)
  • 時間:10:00 -18:00 (入館は閉館の30分前まで)
  • 休館日:月曜日(月曜が祝日の場合翌日)、年末年始(12月29日 – 1月5日)、保守点検日(2月8日)
  • 会場:NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]
    〒163-1404 東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー4階
  • 入場料:一般・大学生500円、高校生以下無料
  • 問合せ:フリーダイヤル: 0120-144199
  • ウェブページ:「ライト・[イン]サイト」展

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