“WALL-E”、”レミーのおいしいレストラン”や”ファイディング・ニモ”といったフル3DCGアニメーション映画の製作を手掛けた、ピクサー・アニメーション・スタジオの社長であり共同設立者であるエド・キャットムル氏(キャットムル博士)が、第81回目のアカデミーゴードン・E・ソーヤー賞を受賞したことが明らかになった。
映画芸術科学アカデミー理事会により授与されるゴードン・E・ソーヤー賞は、”映画業界において技術的功績を残した個人”へ贈られるもの。
キャットムル博士は、70年代にルーカスフィルム社のコンピュータ部門で副社長を務めており、コンピュータ・グラフィック(CG)、ビデオ編集、ビデオ・ゲーム、デジタル・オーディオの分野で4つの開発プロジェクトを担当していた。その業績はハイテクの専門知識を映画業界にもたらしたとして、米国映画芸術科学アカデミーからアカデミー賞®を含めて、3つの科学技術賞を受賞している。また、CG業界における最高の業績であるクーンズ賞、そして2001年にも、映画作成レンダリング分野における重要な進歩を表してオスカーを受賞している。
対象となったインハウスのレンダリングソフトウェアとして開発した「RenderMan」は、過去ビジュアル・エフェクツ分野でノミネートされた50作品で使われた実績を持つ。キャットムル博士は、2006年のディズニーによるピクサー買収以来、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの社長を兼務する事となり、ディズニーのアニメーション映画製作事業を統括する立場ともなっている。
オスカー像は、来月2月7日土曜日にリージェント・ビヴァリー・ウィルシャー・ホテルで開かれる授賞式晩餐会において贈られる。また、2月22日の日曜日、ABCが放映する第81回アカデミー賞授賞式の場で公開される。