NECのヨーロッパにおける現地法人であるNECヨーロッパ社は、東欧地域における事業体制強化のため、同社の傘下に「NEC Eastern Europe社」を4月1日付で発足させ、東欧市場全体の事業を統括すると発表した。本拠地はハンガリーのブタペストになる。

NECは昨年4月に、通信事業の技術サポートを行ってきたハンガリーのラインコム社を買収している。この技術サポート部隊をNEC Eastern Europe社の中核部門にするという。

NECはこれまで、NECヨーロッパ社傘下のハンガリーやポーランド、チェコの各支店を通じて東欧ビジネスを展開し、中東欧周辺の17カ国へ営業活動を行ってきた。NEC Eastern Europe社は、通信だけではなく、放送やITネットワーク領域へも事業拡大する予定。

NECは放送領域において過去80年にわたり、世界110カ国の放送・通信事業者への納入実績を有し、デジタル放送送信機においては、世界で累計約1,700台以上の高い出荷実績があるという。今後東欧市場は、通信インフラ構築やデジタル放送網の整備本格化など、事業機会が拡大すると見込まれることから、今回の新体制構築に踏み切った。

今回の新体制で、放送事業者や通信事業者に対して、次世代ネットワーク(NGN)への発展を見据えたデジタル放送機器と映像ソリューションの提供ができる体制が整ったとしている。