ケーブルテレビ(CATV)統括運営会社のジャパンケーブルネット(東京都中央区、JCN)は、CATV事業者向けデータ通信ネットワークを刷新するためにシスコの新プロトコル「Cisco Resilient Ethernet Protocol(Cisco REP)」を採用した。
JCNが17社のCATV事業者に提供しているデータ通信ネットワークは、幅広い帯域のサービスメニューを持つインターネット接続サービスを支えるバックボーンとして2001年に構築された。しかし、加入者数の増加や加入者あたりの通信量の増大に伴いトラフィックが急増しており、より広帯域に拡張することが求められていた。JCNは約2年前からデータ通信網のリニューアルに向けた検討を始め、リング型トポロジーで構成することを前提に機器の選定を進めていたという。
JCNはシスコと共に、実機検証を複数のステップで実施することでCisco REPの評価を進め、昨年秋にこの技術の採用を決定した。今回採用されたCisco REPは、レイヤ2リング型トポロジー向けの新プロトコル。最速50ミリ秒以下でのネットワーク コンバージェンスが可能で、優れた障害回復力を持つネットワークを実現するという。
JCNは、この5月に第一フェイズとしてグループのCATV事業者8社と3拠点の切り替えを完了した。2009年12月までにはJCN傘下のほぼすべてのCATV事業者への展開が完了する予定である。