ヤノ電器(本社:兵庫県神戸市)は、PCI-eテクノロジー採用の高速ファイル転送とハイパフォーマンスを実現する次世代SANシステム「Exa SAN(エクサ サン)」の国内販売を9月1日から開始する。

「Exa SAN」は同社の技術提携先である、MaxTronic International Co. Ltd.,(本社:台湾)が開発した、PCI-ExpressベースのSAN(Storage Area Network)システム。

PCI-eテクノロジーとは、ファイバーチャネルやSAS、eSATAといった従来のストレージとは異なり、ネイティブのPCI Expressプロトコルを使用、そのままプロトコル変換の必要がないため、ホストコンピュータのスペックを最大限に引き出すことができるもの。さらにDMAを使用することによって、コントローラ上のシステムメモリとバッファメモリの間で、効率的にデータ転送が行える。

「Exa SAN」は、2K、フルHD編集制作に対応し、シームレスにアップルXsan2と稼働するシステムで、データのスループットを最大限に上げるため、コンピュータ内部のPCI-eバスにダイレクトアクセスするアーキテク チャーを採用。 ファイバーチャンネルに比べ、ホストのチップレス化を実現し、コストパフォーマンスにも優れている。さらに従来のファイバーチャネルと同様に、SANシステムにおける複数のホスト/ストレージの接続、および高い拡張性をサポート。さらにMacProやMac OS X Server、Windows、およびPCサーバと完全な互換性を持つ。

非圧縮フルHD(10ビット)で、最大7~8ストリーム(実測900MB/s以上)を同時編集でき、現行のMac環境において最速のシステム環境を構築可能。従来のファイバーチャネルのものを遥かに凌ぐパフォーマンスを実現できるシステムだ。

今後、フルHDや2K、4Kといった大きなサイズの超高精細映像に適するシステムとして、放送局、プロダクションを中心に、同社が国内販売代理店、システムベンダーを通じて販売推進していく。

システム価格は、ExaSAN Kit(24TBのRAIDシステム、PCI-e NTカード×4枚、ホスト接続用スイッチ(6ポート)、デバイス接続用スイッチ(9ポート)、必要ケーブル)で、希望小売価格285万円~(税別)。

従来のXsanシステムやファイバーチャネル製品に比べて低価格で提供できる予定。また製品サポートも、ヤノ電器自身が他の同社製品と同様のサービスを行う。