女流作家メリイ・チェイスの舞台劇『ハーヴェイ』の映画版リメイクに、Twentieth Century Foxとドリームワークスが製作、そしてスティーブン・スピルバーグ氏が指揮することが明らかになった。

『ハーヴェイ』は戦争末期の44年にブロードウェイで幕を開け、5年間ものロングランを記録する大ヒットとなった演劇として知られている。作家のチェイスはこの舞台成功でピュリッツァー文学賞を受賞した。

ハーヴェイは、主人公エルウッド以外には見えない身長192センチの巨大空想ウサギ。エルウッドにまつわる人々がハーヴェイを通じて人間の持つ純粋な心を伝えていくほのぼのとしたストーリーだ。ユニヴァーサル社は、5年間の舞台公演で主人公のエルウッドを演じた俳優の一人、ジェームズ・スチュワートと『ハーヴェイ』の映画化を条件として西部劇映画出演の契約を結ぶ。

ハーヴェイは映画化のほか、テレビ映画としてもリメイクされており、舞台から今回で3度目となる。スピルバーグ監督からは、Twentieth Century Foxのトム・ロスマン(Tom Rothman)会長と映画「マイノリティ・レポート」から再び一緒に仕事ができることを喜んでいる、というコメントが寄せられている。

今回は2008年にFOXがオリジナル「ハーヴェイ」の映画化権を取得し、小説家からスクリーンライターに転身したジョナサン・トロッパー(Jonathan Tropper)氏が脚本として抜擢されている。プリプロダクションは既に設立、来年には収録に入る。

キャスティングはまだ発表されていないが、ハリウッドレポーター間によると、現代のジミースチュワートと言われるトム・ハンクスが有力候補だろうと言われている。