米QUALCOMMの100%子会社である米FLO TVは米国時間10月7日、モバイル・テレビ端末「FLO TV Personal Television」を発表した。米国で2009年のホリデー・シーズンに合わせて販売を開始する。
FLO TV Personal Televisionは、タッチスクリーン付き3.5インチ画面で、自立式スタンドになっている。内蔵バッテリで5時間の視聴ができ、待機時間は300時間。サイズは幅4.4×高さ3×厚さ0.5インチ(約112×76×13mm)、重さは5オンス(約142g)強。希望小売価格は249.99ドルでFLO TVサービスの料金は月額8.99ドルを予定している。
FLO TVサービスは、これまで米AT&Tと米Verizon Wirelessの端末のみ利用可能だった。FLO TVが専用端末を出すのは今回が初めてである。コンテンツとしては、CNBC、Fox、MSNBC、MTV、NBCといったモバイル・テレビ放送サービス「FLO TV」の番組が視聴できる。
米市場調査会社TeleAnalyticsは、モバイル・テレビの市場は2013年までに28億ドル規模までに成長し、米国では5000万人のユーザ数に達すると予測している。またFLO TVでは、6月12日のデジタルテレビ移行により、FLO TVの潜在的な視聴者は1千万人増加し、2009年末までには米国内100市場、2億ユーザへの配信を目指す拡大計画を立てている。
このFLO TVの根本技術「Media FLO」はForward Link Onlyの略で、米Qualcommが開発した、下り方向のみのデータ通信を行う技術。日本国内でも、このMedia FLOに関して、技術調査、および同技術を用いたサービス企画を目的とする会社がKDDIとクアルコムジャパン共同出資で設立されている。