ソニーピーシーエル株式会社(東京都品川区、以下:ソニーPCL)は、ソニー株式会社が開発した映像用階調補完技術”Super Bit Mapping for Video(SBMV)”をカラーバンディングが記録されたマスター映像への対応に応用した”SBMV Extend”を新たに採用し、この技術を利用したブルーレイディスク(以下、BD)制作サービスを開始した。
“SBMV”は、10ビットから8ビット変換時に発生するカラーバンディング(グラデーション領域などで階調の変化点が等高線のように帯状になって見えてしまう現象)を低減する技術。この技術に加え、今回、新たに導入された”SBMV Extend”は、カラーバンディングが記録されているマスター映像に対し、その低減を行った上の8ビット変換を実現する。
“SBMV”が、10ビットで制作されたオリジナルコンテンツをBDソフト用にエンコードする際の8ビット変換処理時に発生するカラーバンディングを低減し、マスターの品質を保持する技術であるのに対し、”SBMV Extend”は、マスター映像のなかからカラーバンディングを見つけ出し、その領域に対してスムージング処理を施し、14ビットのなめらかな階調を再現した後、”SBMV”処理を行う。これにより、”SBMV”では対応できなかったマスター映像に存在するカラーバンディングの低減が可能になった。
マスターテープのオリジナル映像 |
“SBMV Extend”を使用したエンコード映像 |
マスターテープのオリジナル映像 |
“SBMV Extend”を使用したエンコード映像 |
また、カラーバンディングの境界のみを検出してスムージング処理を行うため、輪郭線やディテール部分が甘くなるようなことはほぼ無くなったという。
“SBMV Extend”は、11月25日発売予定の「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG Blu-ray Disc BOX-1」(発売元:バンダイビジュアル株式会社)で採用されている。また、10月27日発売予定の「舞-乙HiME Zwei COMPLETE」(発売元:バンダイビジュアル株式会社)でも採用が決定している。