米ドラマのメガヒット番組シリーズ、CSIの企画原案者で製作総指揮者のアンソニー・ズッカー氏が今年のNABのスーパーセッションの講師として再びステージに登場することが明らかになった。世界最大級の放送機器展示NABは、4月10日から5日間、米ラスベガスで開催される。ズッカー氏のスーパーセッションは現地時間4月14日(水)に開催される予定。

今回の講演タイトルは「Multiplatform: Taking Content to the Next Level」。2年前のNAB2008に登演した際にも、番組視聴者のTV離れの傾向に伴い視聴スタイルが変わってきていることを挙げ、「Cross Blending Storytelling(クロス・ブレンディング・ストーリーテリング)」という、TV番組のストーリーと独特な登場人物のキャラクターを活かし、それをサイバーワールド、つまりウェブやモバイル、そしてゲームへと展開し、そこで繰り広げられた層をTVの世界に戻そうという計画について語っていたが、今回は引き続き、CSI番組に限らず、エンターテイメント領域がオリジナル配給からクロスプラットフォームで再利用されている現状の動向について語る。

現在、ズッカー氏が携わっている「Level 26」は、史上初の試みのデジタル・ノベルで、ストーリーに沿った3分間のビデオシーンがオンラインの物語と一緒に楽しめるというもの。20ページごとにビデオシーンがあり、Level 26はモバイル携帯でも観賞できるという。

CSIは2000年にCBSネットワークで放送開始以来、全米視聴率トップの座を記録し続けている。ラスベガスを舞台に、その市警察の科学捜査班(CSI=Crime Scene Investigationの略)所属の捜査官たちが、最新科学を駆使した捜査技術でさまざまな凶悪犯罪を解明していく傑作ドラマである。

CSIはフランチャイズ化し、夜の舞台が多いラスベガスから、日中のマイアミへ、そして9.11以来、国内最上級のテクノロジーが揃えられたCSIであるというNYと、現在は3拠点のCSIが揃っている。