合同会社コグニティブリサーチラボラトリィズ(東京都渋谷区)と株式会社日本国際放送(東京都渋谷区)は、両社の基本合意のもと、コグニティブリサーチラボラトリィズが開発したキーホールTV技術を用いて、海外での携帯端末等を対象とした国際放送のストリーミング配信実験をおこなう。
日本国際放送は、実験の配信コンテンツとしてNHKの海外向け放送であるNHK World/jibtvの英語放送コンテンツを提供する。コグニティブリサーチラボラトリィズは、NHK World/jibtvの英語放送コンテンツの配信を、PCアプリケーション、iPhoneアプリとして、1000人規模の一般公募による実証実験を行う。実証実験参加希望者の公募要項は、近々、合同会社コグニティブリサーチラボラトリィズのページに掲示される予定。
NHK World/jibtvは、現在米国のホテルなどに対して衛星回線を通じて配信されているが、これを携帯端末を利用して全世界のひとびとに提供することを計画しており、今回の実験で海外でのコンテンツ配信の技術的可能性について検証し、将来の事業開発に向けて協力していくという。
「キーホールTV」技術は、回線に負荷をかけないP2P技術を用い、放送から端末での視聴までの時間差(伝送遅延)が極めて小さい方式。平成14年度に総務省の「次世代P2P型コンテンツ流通高度化技術に関する研究開発」として採択され、実験が行われた。その成果の一部は、キーホールTV(KeyHoleTV)として、キーホールTV&キーホールVideoページから、全世界に無償配布されており、すでに全世界で200万ダウンロードを超える実績を持っている。
配信プラットフォームとしては、Windows、Mac、Linux、Windows Mobileなどに加えて、iPhoneアプリも開発が完了しているという。また、コグニティブリサーチラボラトリィズは、全世界規模の実運用に向けて、事業パートナーの募集を開始するという。今後これらの情報も、合同会社コグニティブリサーチラボラトリィズのページから発信される予定である。