アルゼンチンに拠点を置く、衛星放送事業者のRed Intercableでは、ケーブル放送サービスの国内拡大を目指した『Headend in the Sky(HITS)』プロジェクトを進めている。
独自のH.264エンコード技術を持つ米envivio社では、このプロジェクトの一環であるDTH (Direct-To-Home)ヘッドエンド部分のシステム構築に携わり、統合された配信センターから衛星経由でHD/SDTV放送とオンデマンド配信をカバーするケーブルサービスを実現させたという。
Red Intercableは、240ものCATV事業者へデジタル配信サービスを提供している国内有数のコンテンツアグリエーターである。ブエノスアイレスにあるオペレーションセンターでは、SDおよびHD各32チャンネル分のIPベースのヘッドエンドとして、envivio社製のエンコーダを導入した。
限られた帯域内で高画質なストリーミングを維持するよう、SDコンテンツは1.6Mbps、HDコンテンツは4Mbpsで配信している。 また、「4Manager」と呼ばれる同社製のビデオヘッドエンド管理システムで、ASI-IPインターフェースとして中継器と対応、ルーティング、デバイスのモニタリングを行っている。
ヘッドエンド部分のシステム構築はアルゼンチンのシステムインテグレーターAudio Video Sistemasによって行われた。この間の2010 FIFAワールドカップの模様は、この新しい衛星テレビサービスで放送された。