日本放送協会(NHK)は、国内に住む外国人へ大震災情報が届きやすくなるように、英語によるテレビ国際放送「NHKワールドTV」の番組をケーブルテレビ局に提供する対策を追加で始めていることを明らかにした。NHKでは、3月11日の東北関東大震災発生以来、NHKワールドTVを特別編成として関連のニュース・番組を常時放送しており、15日からは海外衛星用パラボラアンテナでの直接受信を希望する国内ケーブル局には正式な契約を待たずに番組を提供する緊急措置をとっていた。

今回、緊急措置の追加策として、海外衛星用パラボラアンテナを使わず、国内ケーブル局に番組を配信している配信事業会社を通じた番組提供ができるよう調整をし、既にジャパン ケーブルキャスト株式会社と日本デジタル配信株式会社を通して番組提供ができるようになった。両社はNHKワールドTVがインターネットでストリーミング提供している映像を受信し、希望するケーブル局に無料で配信を行う。

NHKでは、これにより日本ケーブルテレビ連盟に加盟するケーブル局(360事業者)の70%以上が、海外衛星用パラボラアンテナがなくても「NHKワールドTV」の放送番組を受信できるとしている。受信される番組の画質については、インターネットの画像を利用するため、通常の放送と比較して画質劣化は発生するという。