ソニーは、3D映像撮影に対応した業務用カムコーダーとして最小・最軽量を実現したNXCAM 3Dカムコーダー「HXR-NX3D1J」を発売する。発売時期は2011年度第2四半期で、メーカー希望小売価格は税込346,500円。本製品は米ラスベガスで11日より開催される国際放送機器展NAB2011にて出展される。(ブース番号:C11001)
「HXR-NX3D1J」は、1/4型CMOSセンサーと光学10倍レンズを左右2組搭載した小型二眼式3Dカムコーダー。レンズの基線長31mmの間隔で平行にセッティングすることで、コンパクトなサイズを実現したほか、光学10倍ズームや、同社民生用ビデオカメラ「ハンディカム」シリーズで培ってきた「手ぶれ補正機能」も3D映像撮影に適合させた形で搭載されている。左右のレンズが連動してズームや手ぶれ補正機能が作動し、動いている被写体に対しても安定した3D映像を得られる。上下、左右方向に加え回転方向も含めた3方向手ぶれ補正技術であるActive SteadyShotが3D撮影時も機能することで、左右の映像をリアルタイムで処理することができ、手ぶれ補正された安定した3D映像が記録可能となるとしている。
3D記録モードには新たに28Mbps MVC(Multiview Video Coding:複数のビデオ信号を同時に記録するコーデック)フォーマットを採用し、左右フルHDの映像信号を1つのファイルに保存する。1080/60i、50i記録に加え、1080/24p記録にも対応。28Mbps MVCはBlu-ray 3D規格の記録フォーマットであり、本機で収録した3D映像はBDディスクにも記録でき収録映像からパッケージメディアを制作することも可能(28Mbps MVC 1920×1080/24pで記録した場合に限る)。3D出力形式はフレームパッキングとサイド・バイ・サイドの両方から選択できる。
モニターには裸眼でも3D視聴が可能な視差バリア方式の3.5型3D液晶パネルを搭載しており、撮影しながら3D映像の確認を手軽に行える。3D表示だけでなく2D表示切り替えも可能で、左右の画像を混合して視差確認できるL+R Mixモードや、左の映像のみ・右の映像のみの表示などから選択できる。
記録メディアとして96GBの内蔵メモリーを搭載。3Dで約7.5時間、HDで約9時間、SDで約24時間の長時間記録が行える。外部メディアとして、メモリースティックPROデュオシリーズやSDメモリーカードシリーズへの記録も可能だ。
また、業務用マイクを使用するためのXLRアダプターが標準で付属しており、入力レベル、アッテネーター、ローカットフィルターなどの設定が行える。使用しない場合は取り外しが可能。音声記録形式はドルビーデジタルとリニアPCMをサポートしている。