米ラスベガスで4月11日より始まったNAB2011のオープニング基調講演に登壇した、映画製作者のジェームズ・キャメロン氏(写真左)と3D映像プロデューサーのビンス・ペース氏(写真右)は講演の後、3D制作技術会社「CAMERON-PACE Group」を設立したことを発表した。
キャメロン氏とペース氏は10年以上前から、3D制作環境を確立するための技術を映画制作の現場で追及し続けてきた。キャメロン氏とペース氏のプロダクションPACEによるコラボレーションから生まれた作品で知られている「アビス(The Abyss)」では、リアリティ・カメラが開発されている。このリアリティ・カメラは後ほど「FUSION 3D」カメラとして改善され、映画「Ghosts of the Abyss」制作で初めて本格起用された。
二人はPACEの映画制作やESPN 3Dチャンネル番組を含むスポーツイベントで使うインハウス技術開発を共同で行ってきた。携わったコンテンツは既に高い評価と実績をあげており、ボックスオフィスでは47億ドルの売り上げ記録をあげている。今回の新会社は、PACEでの実績と技術開発を基に、効率化を図る3Dコンテンツ制作環境を実現するための次世代の3D技術を追求していくという。また2D制作に近い能率性を上げる3D制作プロセスを検討していく。
新会社には53名のスタッフがおり、「ESPN X Games 17」、「Pirates of the Caribbean: On Stranger Tides」、「Transformers: Dark of the Moon」、 「The Three Musketeers」や「The Invention of Hugo Cabret」などの3D制作プロジェクトに着手している。