NHKエンタープライズ(NEP)が制作したマルチメディアコンテンツが、ITU-T主催のIPTV向けアプリケーションのコンテスト「IPTV Application Challenge」の法人部門で最優秀賞を受賞した。
このコンテストは、電気通信に関する国際組織で国連の一機関でもあるITU(国際通信連合)の電気通信標準化部門、ITU-T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)が主催した。
応募資格作品は、ITU-Tが既に勧告という形で国際標準の認定を行っている次世代IPTV向けマルチメディア記述言語「LIME」および「Ginga」で制作されたアプリケーションが対象。今回が第1回目となったコンテストには、ブラジル、エクアドル、日本、シンガポール、中国、スイス、フランス、インドの8か国、20件の応募があったという。
NEPが受賞した作品は「Discover Japan」。京都と東京の映像素材を題材に、日本文化を紹介するVOD向けコンテンツをLIMEによって制作された。「デザインの斬新さと質の高さで、完成度が一番高いコンテンツであった」と高い評価を受けた。LIMEはこれまで10年にわたり日本のデータ放送で使われてきたマルチメディア記述言語BMLのIPTV版である。NEPは今回の受賞について、「NHKエンタープライズのデータ放送とインターネットのコンテンツ制作ノウハウの蓄積とその経験が生かされたものであると考えている」と語っている。
授賞式は2011年10月25日にスイスのジュネーヴで開催されたITU TELECOM WORLD 2011で行われた。なお、ノミネート作品の中で、北海道テレビ(HTB)の「HOKKAIDO: Its Nature and Wildlilfe」は選外佳作を受賞した。