iPad登場から1年たたずにリリースしたiPad2。Appleの次世代プロセッサ「A6」を搭載した「iPad 3」が登場するのは、来年初夏とも一度は噂されていた。しかしプロダクトサイクルから検討しても来春3月にリリースされる見込みだと、色々な模索が市場調査やアナリストを賑せているところ、今度は予測よりも早い2月末には出荷体制が整うという情報まで公にでてきた。
これはCitigroupのアナリスト、リチャード・ガードナー氏が投資家向けに送った報告書によるもので、発売日の前倒しを、複数の情報筋から入手した情報としている。このガードナー氏の情報はビジネス・インサイダーを始め、多くのオンライン情報網が報道している。ガードナー氏は「次世代タブレットをリリースするのに憚れる技術的な問題は残っていない」とし、また、第四半期のiPadの販売数は1200万~1300台に達する見込みとしている。
iPad3の外姿だが、iPad2よりは0.7mmほど厚くなるとされている。これは高解像度のディスプレイ(2048×1536)を実装し、デュアルライトバーで画面を明るくするため。iPad2は厚さ8.8mm、シングルライトバーを実装している。A6チップについては、サムスン製Exynos5250チップセットが採用される可能性が高いとされている。主な仕様としては、Hapticタッチパネル、および4G LTEが採用されるとも言われている。
台湾の市場オンラインメディアDIGITIMESでは、Appleでは既にiPad3の部品をOEM社に収めており、iPad2の部品の供給を減らしているという。DIGITIMESが伝えたところ、2011年の第4四半期は1400万~1500万台の生産を行っているが、2012年の第1四半期には400万レベルにまでに抑える。新iPadの生産は2012年の第1四半期に9.5-980万台に達すると予想される。また、iPad製品の集荷台数は今年に入って2506万台を記録しており、2011年を総合すると、4000万台にリーチするのではないかと情報筋は伝えている。
iPad2は今年3月11日に米国で発売開始となった。1年サイクルの新モデルリリース計画から1ヶ月早い11ヶ月目のことだった。iPad3の発売イベントは、スティーブ・ジョブズ氏の57歳の誕生日を記念して、2月24日に行われるのではないかとされている。
(山下香欧)