ヤマハ株式会社は、全国10会場で行われる、同社デジタルミキシングコンソールの新製品CLシリーズの内覧会「Here Comes the CL series Tour 2012」をスタートさせた。初日となる4月18日、東京・日本橋の三井ホールで行われた記者説明会の模様をお伝えしよう。
モノラル72ch仕様のデジタルミキシングコンソールCL5
新製品発表のニュースでお伝えしたとおり、CLシリーズは、デジタルミキシングコンソールのCL5(モノラル72ch入力/4月発売予定)、CL3(モノラル64ch入力/7月発売予定)、CL1(モノラル48ch入力/7月発売予定)、I/Oラックに、アナログ32入力/16出力+8ch AES/EBU出力のRio3224-D(4月発売予定)と、アナログ16入力/8出力のRio1608-D(7月発売予定)がラインアップされている
この日のプレゼンテーションでは、同シリーズの特徴が「音質」「操作性」「機能性」の面から解説された。
「音質」においては、同社がデジタルミキサー開発の原点としている「原音忠実」の方針に加え、Rupert Neve Designとのコラボレーションによって生まれたPortico 5033/5044をはじめとする豊富なプラグインエフェクトが搭載されていることをアピール。
「操作性」においては、M7CLシリーズで高評価を得た、ディスプレイと8本のフェーダーを中心とするユーザーインターフェース「Centralogic」に磨きがかけられていることが説明された(CLシリーズの名は「Centralogic」の頭文字からとられたものだとのこと)。
M7CLで高評価を得た「Centralogic」をさらにブラッシュアップ
また、iPadアプリ「CL StageMix」を使ったワイヤレスコントロールや、PCソフト「CL Editor」を活用して各種セットアップが可能なことなども紹介された。
「CL StageMix」をインストールしたiPadを設置するスペースも
「機能性」においては、ネットワークオーディオプロトコル「Dante」を採用して柔軟なシステム構築が可能になったこと、SteinbergのDAWであるNuendo Liveをバンドルすることで昨今需要の高まっているライブレコーディングにおけるソリューションが用意されたことが伝えられた。
リアパネルのI/O関係。一番下に「Dante」が備わっている
CLシリーズは4月より順次発売。メーカー希望小売価格はすべてオープンとなっている。