米アドビシステムズは8月15日(現地時間)よりGoogle PlayからFlash Playerプラグインの提供を打ち切った。既存ユーザーに対してはセキュリティアップグレードのみGoogle Playを通してサポートしていく。
同社ではすでに昨年、Flashの開発の方針を打ち出しており、今年の6月にはモバイル向けFlashの開発終了を発表し、Android 4.1 “Jelly Bean”には対応しないことを明らかにしていた。今後はネイティブアプリとHTML5への取り組みを強化していく。
「8月15日以降、Google Play Storeからは既存のユーザーだけがアプリページを閲覧でき、新規ダウンロードはできないようになる」と、アドビソフトウェアQAエンジニアのTareq AlJaber氏は公式ブログで事前に告知している。
過去に故アップル社最高経営管理者のスティーブ・ジョブズ氏がiOSをFlash非対応にする理由を述べた書簡が公開された後、Flash関連の開発者達はかなりの打撃を受けていた。技術的な最大の理由として、Flashにはセキュリティの問題が多いだけでなく、Macでのクラッシュを引き起こす原因となるとし、会社方針としてFlashをサポートしない上、Flashでデザイン・開発したクロス-コンパイラiOS用アプリの実行までも禁止した。
アドビは今後、Flash開発者がネイティブアプリを開発できるAdobe AIRに注力していく。また同社は昨年10月に、HTML5モバイルアプリ開発フレームワークのNitobiソフトウェア社を買収している。Nitobiが開発しているPhoneGapはオープンソース開発プラットフォームでHTML5とJavaScriptでクロスプラットフォームアプリを開発できるツール。
(山下香欧)