米Appleは日本時間10月24日2時より、本社近くの米カリフォルニア・サンノゼにあるカリフォルニアシアターにて新製品発表会を行った。以前から噂されていたiPadの新モデルのほか、デスクトップおよびラップトップまでと予想以上の新製品の登場となった。

ステージには、ティム・クック氏がカジュアルな服装で登場。iPhone5が最初の週に500万台が販売されたこと、iOS6がリリース月に2億台のデバイスに実装されたことを説明した。そのほかにもiMessageでは昨年度において3000億ものメッセージが送られたことや、写真共有では7000万の写真ストリームが、ゲームセンターでは1億6千万人ものアカウントがゲームを楽しんでいることなど、数字のマイルストーンを相次いで紹介していった。

そして年間の販売成長率が、PCの2%に比べてMacは15%も伸びているグラフに続いて、ワールドワイドマーケティング担当シニア•バイス•プレジデントのフィリップ•W•シラー氏がステージに登壇。新型13インチのMacBookProを発表する運びとなった。

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RetinaディスプレイにSSDディスクを実装したMacBook Proは、内部構造も公開された。ディスプレイはHDTVの2倍になる2560×1600解像度。シラー氏がジョーク交じりに15インチMacBook Proに続き市場2番目のディスプレイ解像度であると説明した。現行よりも29%以上も輝度値を高くしながらも75%ほど反射度を下げ、また300nitの高輝度、優れた視野角を売り物とする。

MacBook Pro 内部構造

13インチMacBook Pro Retinaディスプレイモデルの内部構造

CPUにはIntel dual-core i5、グラフィックスエンジンにはIntel HD Graphics 4000 が採用されている。外部には2x Thunderboltポート、USB3.0、HDMIとSDカードスロットが内蔵されている。厚みは現行モデルよりも30%薄い1.9センチで、総重量は1.6kgである。バッテリー駆動時間は7時間。ベースモデルは4GB RAM/128GB SSDドライブで1699ドル。8GB RAM/256GB SSDは2000ドル。販売は本日から開始された。

次にシラー氏は「(iPad miniを踏まえて) 皆さんは何か、今日ミニタイプ製品の登場があるのではないかと待っていらっしゃるのでしょう?」と会場に投げかけ、「Mac mini」を発表した。新Mac mini にはOS X Mountain Lionベースに、2.5GHzプロセッサ、4GB RAMが搭載された。HDDは最大500GBまで搭載することができる。外部接続にはギガビットイーサネット、HDMI、Thunderbolt、USB3.0やSDXCカードスロットが実装されている。価格は599ドルから。

Mac mini内部構造

新型Mac miniの内部構造

Mac miniには、1TB(または3TB)のHDDと128GBのSSDのパフォーマンスを有利に使うFusion Driveという新しい技術が取り入れられている。Fusion Driveでは自動にデータ起動を管理し、SSD側はシステムディスクとして機能するため、起動などが非常に迅速になる。また頻繁に使うデータもフラッシュ側で管理されるので高速なパフォーマンスが得られるという。

そしてもうひとつ目玉の新型デスクトップモデルのiMacが登場した。現行よりも厚みが80%も薄い5ミリを実現。27インチ(2560×1440)と21.5インチ(1920×1080)のディスプレイモデルが揃う。また2種類のディスプレイサイズのほか、CPUに2.7GHz Intel Core i5、グラフィックスエンジンにNVIDIA Keplerが採用されているものと、CPUに2.9 GHz Intel Core i5、グラフィックスエンジンにNVIDIA GeForce GT 650Mが採用されている2モデルがある。ハードディスクはスタンダードが1TB/8GB RAMで、3TB/32GBまでアップグレードできる。価格は21.5インチモデルが1299ドルから。 出荷は11月を予定している。27インチモデルは1799ドルからで出荷は12月からの予定。

iMac

薄さ58mmを実現した新型iMac

(山下香欧)