米Googleは11月13日、光ファイバー網を使った最大1Gbpsの高速インターネット接続サービス「Google Fiber」の回線開通工事の状況について発表した。これは公式ブログにて説明されたもの。13日よりカンザス州およびミズーリ州のカンザスシティで、導入を希望する家庭の回線開通作業を開始したという。

Google Fiberでは、サービス地域を区分した「fiberhood」の中で、導入希望者が最も多かった地域から優先的に回線開通工事を行う。ブログによると、ハノーバーハイツでは住宅まで光ファイバーケーブルを引くボックスの取り付けを終了している。あとは加入者側がカスタマーサービスへ連絡をして、家の中にデバイスを設置してもらうだけとなっている。

Googleは2010年に計画を発表、最初に展開する地域を募集した。本来は年内に地域を決定する予定だったが、応募数が1100超となったことで、選択時間を要したことを理由に限定地域の発表を2011年3月に変更した。以降、同社は2012年6月にGoogle Fiberサービスについて正式に発表し、選ばれたミズーリ州とカンザス州にまたがるカンザスシティ地域でサービス加入者を募っていた。

Google Fiberは光通信サービスで、米国一般家庭のブロードバンド回線の100倍の帯域という1Gbpsで提供する。Wi-Fiスピードは802.11nで600Mbps、サービスで提供される802.11a/b/g/n ルータ経由での転送レートは360Mbps程度となる。

サービスは3通り。どれも標準で普通のインターネット回線がつき、70ドル/月で1Gbpsインターネット回線、120ドル/月でインターネットテレビが提供される。インターネットサービスには1テラサイズのGoogle Driveサービスがつき、テレビサービスには2テラサイズのDVRが追加される。DVRでは8チャンネルのテレビ番組を同時に録画できるという。またテレビサービスにはリモートコントローラとしてNexus7タブレットがレンタルされるほか、ライブストリーミングでiPadやAndroid OSのタブレットでテレビ番組が視聴できるようになる。

テレビ番組では、最近ディズニーとターナーというメジャーな配給先とのコンテンツ契約を締結できたことで、ABCやESPN系列、ディズニーチャンネル系列の番組を視聴できる。そのほか、Fox系列、ナショナルジオグラフィック、CNN、TNTからローカル番組まで30チャンネルほどがサービス開始当初から楽しめるようになる。