Harris社(ハリス)は12月6日(現地時間)、同社の放送通信部門を米非公開投資会社のGores Group(ゴアズ・グループ)に2億2500万ドル(185.6億円)で売却することを発表した。売却金に関しては、契約締結の際に現金で1.6億ドルと、将来の事業収入に基づいて1500万ドルから最高5000万ドルまで手形で支払られる。ハリスによると、締結は来年早々に行われる予定。

ハリスは今春のNABが終わった次の月に、企業が焦点をあてる市場にそぐわないことを理由に、年内にも放送通信部門を売却することを明らかにしていた。

今回の発表でも、ハリスの最高経営責任者ウィリアム・ブラウン氏は「放送通信の売却は、当社の事業ポートフォリオを最適化するという戦略に反映でき、コア事業に注力できる」と述べている。

放送通信部門がゴアズ傘下となった後でも、現在の部門社長のハリス・モリス氏は引き続き留任する予定。ゴアズ•グループは米カリフォルニア・ロスアンジェルスに本拠を置く。ポートフォリオには、放送機器市場の関与する企業が含まれていないが、ラジオ番組の主要なシンジケータDialGlobal(旧ウエストウッドワン)が傘下となっている。

(山下香欧)