米Googleは12月13日(現地時間)、iOS向けのGoogle Mapsアプリをリリースした。日本語を含む29か国語に対応、40か国で配布されている。
http://googleblog.blogspot.jp/2012/12/google-maps-is-now-available-for-iphone.html
(iTunes: https://itunes.apple.com/JP/app/google-maps/id585027354?mt=8)
本アプリは、インターフェースのデザインをはじめ完全に最初から開発されたネイティブアプリだ。 またSDKも即リリースされており、開発者は自分のアプリにGoogle Mapを自由に組み込むことができるようになっている。
http://googlegeodevelopers.blogspot.jp/2012/12/a-new-way-to-add-google-maps-to-your.html
Andorid版よりも簡潔化され、リアルタイムの交通情報に基づいたナビゲーション、乗換案内、徒歩ルート検索、ストリートビュー、お店フォトなど、主要な機能が搭載されている。対応環境はiOS 5.1以降で、音声検索およびiPodにはまだ対応していない。
本アプリはリリース後、瞬く間に各国で「App Storeで最もダウンロードされた無料アプリ」の1位にランクインした(AppAnnieの2012年12月13日現在)。ユーザーからの評価も高く、iOSユーザーがいかにGoogle Mapアプリを待ち焦がれていたかが解る。
AppleがGoogleから断ち切ってiOS6にバンドルした独自のマップは、リリース直後から多くのバグが発見されてiOSユーザーから大きな不満を呼んだ。その後、Apple側はCEOティム・クック氏の謝罪文をはじめ、マップ開発チームのトップを変えてマップ改善に勤しんでいる。iOS 6が発表された直後にAppleがFind Maps for Your iPhoneという地図アプリ紹介ページを設けている。しかしGoogleマップAPIを使っているアプリは一切紹介していない。
最初にGoogleがiOS用ネイティブアプリの開発が終わったという噂が広まっていたころから、AppleからApp Storeで配布する承認を得られるかの懸念はあった。Appleは今回リリースされたiOS版Googleマップも、地図のお勧めアプリのリストに掲載していない。
iTunesのGoogle Mapsページには皮肉にも、「正確で使いやすい地図をぜひご利用ください。」と説明されている。
(山下香欧)