ジョッシュ・ダイアモンド氏(左)とティマー・スィヴァン氏(右)

Blackmagic Designの発表によると、ジョッシュ・ダイアモンド氏とジェイソン・ダイアモンド氏率いるDiamond Brothersが、セサミ・ストリートの非営利団体であるSesame Workshopの「Can You Tell-y Me How to Get to a Billion?」および「Counting the”You”s in YouTube」のビデオをBlackmagic Cinema Cameraで撮影したという。

Sesame Street: Can You Tell-y Me How to Get to a Billion? – YouTube

Diamond Brothersは、撮影監督のティマー・スィヴァン氏と同プロジェクトの撮影を4日間にわたり行い、撮影したフッテージは、NYを拠点に活躍するフリーランス・カラリストのホアン・サルボ氏によって、DaVinci Resolveでカラーコレクションされた。

ジョッシュ・ダイアモンド氏:ProResでの撮影は扱いやすいコーデックのため、撮影現場で試行錯誤しながら、最適なISOとF値の比率を見つけるのにも、とても効果的でした。すべてのキャラクターは毛むくじゃらで、人間よりも細かなディテールがたくさんあります。いろんな設定でいくつか撮影してみて、SSDを取り出してすぐにAfter Effectsで素材を直接SSDから読み込んでキーを抜けるんです。これは、時間を節約できて、すごく便利でした。セットアップの段階でテスト撮影を行い、さまざまな調整ができたので、ポストプロダクションで苦労することもありませんでした。また、トランスコードやその他の面倒な処理も必要ありませんでした。

Counting the”You”s in YouTube – YouTube

ロケ現場では、40分程度しか滞在できなかったため、撮影クルーはセットアップや撤収、機材を積んで別のロケ現場に移動と、限られた時間ですべて行なわなければならなかったという。

ジョッシュ・ダイアモンド氏:事前にロケハンをする時間があまりなかったため、小さな照明セットとBlackmagic Cinema Cameraだけで撮影に挑みました。カメラは小さくて軽く、たくさんのアクセサリーも必要ありません。リグをつけたままにしておくことで、電源を入れたらすぐに撮影ができました。

13ストップのダイナミックレンジがあることで『自然光がたくさんあるから、Kinoライトをひとつだけフィルライトに使って撮影しよう』って言える柔軟性が出てくるんです。また、Log (Filmモード)で撮影することで、ハイライトのディテールを捉えるのも楽でした。

撮影時は、カメラの内蔵ディスプレイはRec709で、外部SDIモニターはLogで出力を確認した。どちらのモードでも確認できることで、大きなプロデューサー用のモニターを狭いスペースに設置する手間もなく、画がきちんと撮れているか、調整は必要かなどを、見極めることができたという。撮影監督のティマー・スィヴァン氏は次のように語っている。

130312_bmcc02.jpg

ティマー・スィヴァン氏:現場に着いたら、5秒くらいまわりを見渡して、どこで誰を撮るかを決めて、すぐに撮影できました。長い間、じっと座っていることができない3~4歳の子供たちがいる保育園でも撮影しました。Blackmagic Cinema Cameraの万能性、エルゴノミクス、そして効率性は、この撮影ワークフローの鍵でした。

休みなしで6時間ずっとBlackmagic Cinema Cameraをハンドヘルドで使い続けました。おかげで、思ったよりも多めにショットを撮れたうえ、スケジュール通りに撮影を終えることができました。また、最小限のクルーで、さまざまな現場で撮影もできました。このカメラは、私たちが要求するスピードに応えるには不可欠でした。

BMCCで撮ったフッテージのラチチュードとトーンは、素晴らしいです。ResolveのパワフルなLogグレーディングとスピーディなセカンダリーのおかげで、仕事がしやすかったです。

ProResHQで撮影されたフッテージは、Sesame Workshopによって編集され、グレーディングのためサルボ氏のもとへ送られた。サルボ氏はそれぞれのショットのコントラスト、露出、彩度を作品として最適な色になるようResolveのLogグレーディングツールを使い調整が施された。