AwesomenessTVのブライアン・ロビンス氏とドリームワークス・アニメーションのジェフリー・カッツェンバーグ氏(PRNewsFoto/ドリームワークス・アニメーションSKG社)

YouTubeの番組製作会社に投資をする形態から、今度は番組ごと買収をする企業が現れた。フルCG映画製作会社でお馴染みのドリームワークス・アニメーションSKGが、AwesomenessTVを買収することで合意に至ったことが5月1日(現地時間)に発表された。

取引金額については現金約3300万ドル(約32億円)で、今月中に買収完了する予定となっている。また2014年から2015年までの利益が特定を達成した場合、最大で1.17億ドルの現金支払いの可能性を条件に組み込んでいるという。ドリームワークスがAwesomenessTVに交渉を持ちかけていることを最初に報道したのは、ウォールストリートジャーナル傘下のAllThingsD。今回のドリームワークスからの発表は、同社の今年度第一四半期の成績を発表した後日だった。

AwesomenessTVは、元俳優で映画・テレビ番組プロデューサーのブライアン・ロビンス氏を先導に、昨年6月にMKキャピタルの出資を受けてYouTubeにチャンネルを開設した。YouTubeでマルチチャンネル運営もしており、10代~20代向きの番組を制作およびYouTubeのチャンネルへ約57000本の番組を配信している。総計の視聴登録数は1440万人ほど。また初めての映画作品「Mindless Behavior: All Around the World」も5月13日からAMCで上映される。またケーブルネットワーク向けの番組制作も今後予定しているという。

ドリームワークスは以前から、独自のケーブルネットワークの構築を計画しており、AwesomenessTVはその計画の一環として検討していたという。バイアコムが保有する子供向け有料テレビチャンネルのニコロデオンの次世代版として展開するかもしれない。

(山下香欧)